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【刻命館】 汝の魂を魔神に捧ぐ

1 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/27(水) 21:21:13
私の命を刻んだ罠で、私は世界を焼き尽くす。
血の盟約に従い、この手には契約の証。
私こそが狂気の王子、父親殺し国王殺し国家反逆の大罪人――
呪われし館の主、魔神の契約者。
来たれ、憎き仇よ、闇の子よ、そして哀れな生贄よ。

終わりの物語を、始めよう。


≪この物語の詳細について、書物の>>2-5ページ付近に記述がある≫


2 :アスタルテ ◆TT1.2dxccs:2011/04/27(水) 21:22:45
館主に代わりましてご説明いたします。
ここは1996年に発売されたトラップバトルゲーム「刻命館」のスレッド、
魔神と契約した館主が皆様をおもてなしし語らう場所――と言いましょうか。

語らいの際に、皆様にあらかじめご承知おき頂きたい点は以下の通りです。

■館主は全てのエンディングについて認識を持っていますが、
「フィアナ姫を魔姫に転生させている」
「魔神復活に積極的」
おそらくこの2点が当スレッドでの基本となります。

■未公開キャラクター「イヴ」が登場するかも知れません。
他シリーズ作品についてはあまり言及しません。

■このスレッドには暴力的・残酷な表現が含まれるかも知れません。
館主は来訪者と語らうついでに来訪者を狩ることがあります。
それが本来の館主の務めですので、狩られてしまった方は心配なさらず、
館主ひいては魔神の一部として生き続けて下さいますよう――。

3 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/27(水) 21:24:06
――ご苦労、アスタルテ。
館の改築や増築も久しくしていなかったからね、
どうにも感覚が……どうだい、ちゃんと建っているかい?
建っているのならいいのだけどね。
今のうちに掃除をするよう、イヴやしもべ達に言っt……ゴホンッ。
いや、もちろん私も掃除をしよう。
館主たるものそれくらいは、ああ、分かってる、分かってるよ……
もう私はゼメキア王国の王子ではない。
分かってる、分かっているからその話はもうやめておくれ。

今日のマントは何色が良いだろう?
気分としては、臙脂色なのだけど紫色でも良いかと思うんだ。
――名前? 名前はいいよ、もう私は王子ではないんだろ?
身分を示す呪文もちゃんと使っているしね。
さて、それでは来客をもてなす支度をしようじゃないか。

4 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/27(水) 21:29:58
――?
……アスタルテ、どうも私の身分証明の呪文が妙なんだが……。
呪文の生成に使った道具が古かったからかな。

まあ、私であるという見分けがつくのなら別に問題はないのだけどね、
予想していたものと違う文字が刻まれたからちょっと驚いたんだよ。
ああ、それなら最初に試験運用すれば良い、そうだね分かっているさ。
――とてもよく分かっているから、これにかこつけて昔のことまで引き合いに出して
説教するのはやめておくれ。

5 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/27(水) 22:02:24
そうそう、身分証明の前に自己紹介の話をするべきだったね。
どうにも見苦しいものを見せてしまった、非礼を許しておくれ。

名前: 名前は捨てたよ。「刻命館の主」や「契約者」で通っているよ。
出典: 「刻命館」……創造主のテクモも今となってはコーエーテクモと姿を変えているらしいね。
年齢: ふふ、秘密だよ。20代の中で好きに想像してくれたまえ。
性別: 男
趣味: こっそり城を抜け出して遊ぶこと……だったね、昔は。
恋人の有無:私には婚約者がいるんだ。あの日、私は彼女を無事に迎えて婚礼を控え……それなのに……
好きな異性のタイプ:
最近気になること: 私の首に掛けられた金額が10万ワールなのはどうなのだろうね。
一番苦手なもの: 最近はアスタルテに頭が上がらないような気がしてどうにもいけないよ。
得意な技: 魔神の力と私の命を刻み込んだ罠で得物を捕らえ、殺すことかな。
将来の夢: 魔神を復活させ、私を裏切り陥れた者を滅ぼすこと。そうしたら私は心から笑ってフィアナと婚礼を挙げるのさ。

6 :呪われし名無し:2011/04/27(水) 22:41:45
婚約者さんについてもう少し詳しくお願いします。

7 :呪われし名無し:2011/04/27(水) 23:51:16
若い頃のアスタルテさんは
無口で肩甲骨がセクシーな女の子でしたが
やっぱ年取ったらこんなもんですか

8 :呪われし名無し:2011/04/28(木) 01:42:19
どんなトラップがあるのか見せてくださいなー

9 :館主の日記 ◆TT1.2dxccs:2011/04/28(木) 06:10:35
☆月#日
フィアナ、愛しているよ
フィアナ、愛しているよ
フィアナ、愛しているよ
≪数十行続いている≫
どうしてそんな顔をするんだ……笑っておくれ……

▼月%日
そう言えばアスタルテは
≪日記はここで途切れている≫

▼月○日
狭い廊下に仕掛ける毒のヤリと扉の出口に仕掛けるピットフォール……
ああ、ぞくぞくする。

10 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/28(木) 06:55:20
おはよう、闇の子ら。
暦は5月になろうとしている、さぞや外界は新緑と花の彩りで
目を楽しませてくれるのだろうねえ。
私は個人的な事情でこの館から出られないし、
窓から見えるのは鬱蒼と生い茂る森だけだよ。慣れたけれど、どうも変化に乏しくていけない。


>>6 婚約者について詳しく
……話すと長くなるよ?
私の婚約者は隣国エンゼリオの王女、フィアナという女性だよ。
昔は私の国ゼメキアとエンゼリオはヴァンゲリオというひとつの国だったのだけどね、
ヴァンゲリオでは魔法を扱う者が上流階級にあり権力を握っていた。
それに反乱を起こす形で騎士たちが建国したのがエンゼリオ、
魔法使いによる国がゼメキアというわけだよ。
そんなわけだから、当然今でも二国の関係はあまり良好と言えない状態でね、
それがどうにか軟化してきたところで、ゼメキアの王子である私と
エンゼリオの王女であるフィアナの婚約が取り決められた。
私たちの婚礼が成れば、二国の関係は良くなっていくだろうし、
何より私はフィアナをとても愛していたからね、婚礼の日を心待ちにしていたものだよ。

フィアナはとても可愛らしくて、優しくて、芯が強くて、
それでいて騎士の国の姫だけあっておてんばでね。
深い深い琥珀のような瞳、真っ直ぐな金の髪が風になびけばきらきら光って、
私は彼女の笑顔が何より好きで、……

婚礼は色々とあって挙げられなかった。
今の私は刻命館の主、魔神の契約者、火刑に処されたはずの王子の亡霊。
フィアナは私を変わらず愛してくれて、けれどやはり私に怯えた。
彼女を狙う刺客を迎え撃った私は守ることができなくて、
……腕の中で徐々に温もりを失っていく彼女の顔はとても悲しそうで、
それでも私はどうしてもフィアナを失いたくなくて、魔神の力に縋った。

今ではフィアナもまた私と同じように魔神の力を宿した存在、
魔姫デスプリンセスとして私の側にいてくれる。
――昔のように笑ってはくれないけれど、私に怯えることもないよ。
君は私を哀れだと、愚かだと笑うかも知れないね。ふふ。

11 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/28(木) 06:58:04
>>7 アスタルテさん年を取ったらこんなものですか
ああ、ああ、いけないよ君……!
ここは魔神の領域、つまりアスタルテがいつ現れるか分からないんだ。
滅多なことは言ってはいけない、君の命を保障できなくなる。

それはそれとして、アスタルテとは全く無関係だけれど、
そうだねえ、
黒い髪に黒い瞳、象牙色の肌に刻まれた紅い刻人の印……
寡黙で、浮世離れしたどこか神秘的なたたずまい……
うん、いいものだよ、あれはいいものだ。
私はね、妙齢の女性があまり肌を露わにするのはどうかと思うのだけど、
あれはいいものだね。無垢でありながら、いやそれゆえの色気が、うん。

アスタルテは……考えてもみたまえよ、魔神の使い魔だからね。
闇の世界の案内人、怪しくも妖艶で恐ろしい存在なのだから
そういう印象の姿にね、衣装や化粧をほどこすのも、うん……。
――時間と、技術だね。私なども肖像画を描かせたりしたものだけど、
きっと後世の人々にはつたない絵だと言われるだろうと思うと、
やるせないと言うか、遺憾の意と言うか……はは。
…………リメイクしてくれればねぇ…………。

12 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/28(木) 07:12:13
>>8 トラップ見せてくださいなー
私が操る罠は、魔神と契約して得た魔力から生み出されるもの。
いろいろと細かい仕組みは違えども、
たとえばベアトラップなんかは君も見聞きしたことがあるんじゃないかな。

…………。
「教えて」と請われたならば話すだけで済んだのだが……
「見せて」と請われ、見せてしまったら最後、
ほらこれが私のトラップだよ、危ないから触ったらいけないよ、
気を付けて帰るのだよ、またおいでね――という訳にはいかない。

>>8の足元からベアトラップが出現した≫

とりあえず、このベアトラップは私のサービスだから、
じっくり堪能して欲しい。
それで、ここに門外不出のトラップ一覧がある。
好きなトラップを選んでおくれね。せめて君の望む方法で、一息にやってあげよう。

私が魔力を使って仕掛ける罠には、大別して「混乱」「捕獲」「ダメージ」の3種類がある。
それぞれに「物理系」「魔法系」が存在していて、
獲物の特性に応じて使い分けていくわけさ。
回避力の高い者なら混乱させてから捕獲、
体力の高い者ならダメージトラップで弱らせてから捕獲、
魔力の高い者なら物理系トラップで対応、
そうやって罠もいろいろ――ああ、決めてくれたかい?
私のおすすめは「毒のヤリ」「魔導クレーン」「黄金のたらい」だけれど。
「館主の気まぐれ・毒づくしの春風コース」でいいかな?

13 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/28(木) 07:34:16
  _    `ー―' i!ハ:.:.\\_::::::::::::::/:.| >>7との会話は
彡三ミミヽ        i! ヽ:.:.:.:冫': : :::/,,∠|
彡'   ヾ、    _ノ i!::: ̄二ー:: : ::::ソ ・ ,| 使い魔に
      `ー '    {ヘラ' ・_>シ;テツ"''''"|
 ,ィ彡三ニミヽ  __ノ ヽヘ`" 彡' 〈     | 監視されて
彡'      ` ̄       `\   ー-=ェっ |
      _  __ ノ  {ミ;ヽ、   ⌒   | います
   ,ィ彡'   ̄        ヾミミミミト-- '  |
ミ三彡'        /⌒ / ̄ ̄ | : ::::::::::|


さて、今日の人間狩りはどうしようか。
そろそろアイテムの補充をしなくてはいけないから商人を呼んで――
……おやアスタルテ、随分大きなインテリアだね。そんな物を持って重くないのかい?
「昔取った杵柄」? 「鉄の処女」?
――そ、そう……とりあえず、人間狩りで呼び出して欲しいものを書いておいたから、よろしく頼むね。

我が神、封印されし魔神よ……願わくば>>7氏に安らかな眠りをもたらされんことを。

14 :呪われてない名無し:2011/04/28(木) 08:03:41
おはようございます。
呪われた名無しはどうなるのですか?

15 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/28(木) 08:32:36
>>14 (呪われた名無しはどうなるの?)
やあ、おはよう。来訪に感謝するよ。
気持ちの良い朝を迎えられたかい?
私は軽い朝食を終えて、人間狩りをしようかというところだよ。

呪われた名無しと呪われていない名無し、
実を言うとあまり私も詳しくは分からないんだよ。
ただ、この館に眠る宝、魔神の力、館主である私の首に懸けられた賞金――
そういった何かに魅入られてここを訪れる者は、少なくとも呪われているんじゃないかな?
好奇心でやって来た程度なら、多分呪われていないだろうねえ。
「勇者の使命として契約者を倒し魔神も二度と蘇らぬようにする」なんて血の気の多い者は……
きっと呪われているよ、正義、理想、そういったものにさ。

ちなみに彼らの末路に関しては、呪われていようといまいと変わりないよ。
私が狩って、魂を魔神に捧げるか……金を奪うか、
しもべとなるモンスターを生み出す素材にするかだからね。
基本的に、この館に足を踏み入れた者は生きては帰れないのさ。



――さて、それでは私は人間狩りをしてくるよ。そろそろ招待した者たちがやってくる頃だ。
どれほどこの館にまつわる恐ろしい噂があろうと、人間はやってくる……
欲望、好奇心、正義感……下らないな、実に下らない。そんなもの、じきに私がすべて滅ぼしてしまうのにね。

16 :呪われし名無し:2011/04/28(木) 13:18:00
昔、どこかで活動されてたんですか?
雰囲気が好きなので過去スレがあれば拝見したいです

17 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/28(木) 21:57:58
……ふう。
久し振りの人間狩りはとてもスリリングだったよ。
ライジングフロアを使って獲物を仕留めたのだけどね、
あれは床がせり上がり続けて獲物を押し潰すトラップだから
床と天井に血溜まりができてしまうんだ。
掃除に手間取ってしまったよ。



>>16 (過去スレがあれば拝見したいです)
闇の子よ、君の来訪を歓迎するよ。ようこそ刻命館へ。
雰囲気……君もまた、闇に惹かれる魂の持ち主なのかな。
何と言うか――そんな風に「好ましい」と言われると
柄にも無く照れてしまうね……いや、嬉しいよ。ありがとう。

私は……昔からいるかも知れない。今はもういないかも知れない。
あるいは、これからいることになるかも知れない。
自分でも、よく分からないんだ。
――ただ、この太陽の光に祝福された地の書庫からこんな書物が出てきたよ。
君の質問に答えうる資料となれれば良いのだけれど。

http://www.alfheim.jp/~narikiri/narikiri/TheSun/kako/1025/1025278536.html

懐かしいね……確かこの時代の身分証明呪文は八つの文字で記されていたんだよ。
ある時突然、10文字に増えたので呪文が少し変わったりしたんだ。

18 :館主の日記 ◆TT1.2dxccs:2011/04/29(金) 07:13:14
≪日記帳のそのページには日付が記されていない≫

フィアナが私に会うためにこの館へ1人でやって来た時、
ああ、なんと愛しいひとだろうと……胸が詰まる思いだった。
私が火刑に処されたあの日も、私のために涙を流してくれたのは
フィアナだけだった。
フィアナ、愛しているよ。私は魔神と契約を交わし
もはや王子ではなく昔のような日々には戻れないけれど、
それでもフィアナ、君だけは守ろう――愛し続けようと思った。

けれど私を見て「貴方は変わってしまった」と嘆いていたね。
君を殺しにきた敵を罠で殺した私に怯えていたね。
――私は、やはり変わったのだろうか?
王子ではなくなった、闇の力にとりつかれた、それでも私は君を愛している。
君は、もう私を愛してくれないのだろうか?
君が愛した私は、どんな私だったのだろうか?

私は、憎しみを抱いてはいけなかったのだろうか。
いつまでも心優しき王子として在るべきだったのだろうか。

それとも私は、自分も気付かないうちに憎しみの種を撒いていたのかも知れない。
ユリアスのことを思うと……身も心も憎悪に支配される、けれど、
かつての日々を思い出す。可愛い弟だと思っていた。
弟は、どう思っていたのだろう。私は良い兄でいられたのだろうか。

私が信じてやまなかった光降り注ぐ未来は、どこで道を違えたのだろう。
過去を振り返ると、私は悲嘆や絶望や憎悪とは違う何かに囚われそうになる。

私はもう選んでしまった。復讐すること、そのために魔神と契約することを。
迷ってはならない、過去から学ぶことがあっても過去を愛してはならない、
私に心などいらない、私は……

19 :呪われし名無し:2011/04/29(金) 10:15:21
先生、復讐はいけないことだと思いますッ。

20 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/29(金) 14:22:34
おはよう、闇の子ら。
この館には昼夜を問わず侵入者がやってくるから
ベッドでゆっくり眠れもしないよ。
おかげで私は魂を狩って力を得ることができるのだけどね。


>>19 (復讐はいけないことだと思いますッ)
ふ……ククッ、はははは!
私を先生と呼びながら意見かい? いや、進言……と受け取るよ。
良いかい、名無しの君。復讐は良くない、それは私も知っている。
しかし、そのように善いことと悪いことを定義するのが倫理や道徳で、
それを説くために法があり犯した者のために罰がある。

私は「父を殺した、国王を殺した、国家への反逆」という罪を着せられ、
民衆の前で火あぶりにされたのだよ。
私は父上を殺してなどいない、それなのに罪人として処刑された。
……なら、本当に父上を殺した者への罰はどうなる?
無実の私に罵声を浴びせ、処刑を喜んだ者への罰は?
――何者も裁いてくれないんだよ。実に悲しいことじゃあないか……。
そして私を陥れた者らは自らの行為が道徳的悪であると知っているはずだ。
人間はね、悪であると知っている行為に手を染めることがある。
自分のためにだよ。他人のためだとしても、それは詰まるところ自分の満足のためだ。

――私は、裁いてやろうと思っているわけじゃないのだよ。
ただ、罰を受けることもなく、のうのうと血塗られた玉座に座る者と
それを崇める者が許せないのさ。
……ああ、どうして許せようか!
私の全てが奪われたあの日、父上が目の前で殺され、私は投獄され、
そして広場で火刑に処された。
驚愕、悲嘆、絶望、……そして私の身を焼く炎よりもなお私を焦がす、憎悪!
君にも見せてあげたいよ、あの広場を埋め尽くした罵りの声と熱狂を。

21 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/29(金) 14:29:13
>>19 (続き)
――あの日の苦痛、絶望、憎悪……
それらを改めて思い出させてくれた君にお礼をしなくてはならないな。
私の「復讐」のために我が魔神への供物となる栄誉をあげようじゃないか。
「いけないこと」、そう、これは悪だろうね。
君はそれに加担させられることになる、しかしそれを嘆くことはない。
……魔神の力の前では、人間は無力なんだよ。
だから、これは君のせいじゃない、私のせいだ。
私が悪い、私のせいだと思っていれば良い。

さあ、時間をあげようね。
この世界へのお別れと、もしあるのなら私への呪詛を告げたまえ。
待っていてあげるからさ。

22 :ザムール:2011/04/29(金) 18:39:49
………。

23 :呪われし名無し:2011/04/29(金) 22:23:28
復讐が終わった後のご予定は?

24 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/29(金) 23:36:27
>>22 ザムール
――やあ、懐かしい顔じゃないか。
顔を見せてくれて嬉しいよ、ザムール……。
父上にもよく仕えてくれたものだったね。本当に世話になったよ。
……ああ全く、壮健そうで安心したよ……
そうでなければ、そうでなければ魔神と契約した意味がなくなってしまう。

……あの日から忘れたことはなかった!
あの日、私がフィアナを連れて城に戻った日父上に謁見した席におまえがいた!
幻惑か? 記憶の改竄か? どんな術を使ったのかなどもういい、
おまえが全ての元凶なのだと分かればそれで充分だ!
弟を丸め込むのもおまえのことだから造作もなかったのだろう、
私も、誰も彼も皆おまえを信頼していたのだから。
長い間おまえの本性に気付かずにぬくぬくと過ごしていたとは、
まったく私はどれほど無邪気で、愚かだったのだろう……!
真実に気付かず陰で嘲笑されながら! おまえを重用していたなど虫唾が走る!

だが――クッ、ククク……嬉しい、とても嬉しいとも。
あの日以来終わりの見えない暗闇に迷い憎しみに喘ぐ心が、今にも踊り出しそうだ。
ザムール、おまえのことだ――また影を送ってきているんだろう?
私はこの力でおまえの身を引き裂き、苦悶と絶望の断末魔を聞く日を心待ちにしているんだ。
臓腑を焼きつくす絶望と後悔をその身に刻みつけ、殺してくれと泣き叫ぶほどの苦しみを味わわせてやろう。
……その日まで、どうかユリアスを頼むよ。
あれでも繊細な子なんだからさ、復讐を果たす前に潰れられては困るんだよ。
――さあ、謀略で築き上げた城にいる主に「第一王子はおめおめと生き長らえている」と伝えるのだね。
もう用はない。早く去らないと私はおまえを殺してしまうよ。
影だと分かっていても、あれと同じ姿をしているだけで私はどうにかなりそうなんだからさ。

25 :館主 ◆TT1.2dxccs:2011/04/29(金) 23:47:27
>>23 (復讐が終わった後の予定)
……ああ、生きていて良かったと……
こういう時にこそ言うべきなのかな。
あの時炎に包まれるままに死んでいたら、私は闇の力に触れることもなかった。
けれど、こんなにも甘美な喜びを知ることもなかっただろうね。
どうしてやろうかと考えるだけで心が躍るよ――。

――やあ、ようこそ闇の子。
ちょっと考え事をしていてね、気付かずにいた非礼を許しておくれ。
復讐を遂げたら……? 考えたことはなかったよ。
何しろ私は一度死んだ身だからね。
憎い敵を滅ぼすためだけに、こうして生き永らえている。
それこそ「復讐を果たすためなら死んでもいい」というやつさ。
本当に、血を吐くような叫びだったのだよ。
私に力を与えてくれるのなら、私の声を聞いてくれるのなら、神でも悪魔でも構わないとね。

ただ1人私を信じ愛してくれたフィアナも、もう私と同じ闇の住人だ。
もはやこの世界に私を繋ぎ止める絆も鎖もありはしないよ――
誰もが私を憎んでいる、だから私はそれに報いるだけ。
……すべて終わって、心から笑える日がもしも来るのなら、
変わってしまった私とフィアナで、変わらぬ愛を誓い合うのも良いかも知れないね。

26 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/04/29(金) 23:51:31
――どうやら身分証明の呪文がようやく完成したようだ。
館の力の核をなすクリスタルを使ってね、新しいものをこしらえたよ。
これからはこちらの魔法で名乗るとしよう。

それではおやすみ、闇の子らよ。
安らかな眠りが君達をおとなうよう、祈っている。

27 :呪われし名無し:2011/04/30(土) 01:50:53
血の滴る生の心臓などお好きですかね?

28 :呪われし名無し:2011/04/30(土) 08:51:39



【落とし穴】

29 :館主の日記 ◆TRAP/sBKOc:2011/04/30(土) 08:52:23
2月21日
……こうして私は刻命館の主アルデバランを殺し、
新たな契約者となった。実感は、まだない。
けれど、生まれて初めて、私は人を殺した。
今でも手が震えている……敵意の眼差しで向けられる剣の切っ先、
断末魔の叫び声、あたたかく生臭い血の滴り……。
私は、もう戻れない道を選んでしまった。
炎の中から私を救い、刻命館へと導いた魔神の使いはアスタルテと名乗った。
私は投獄された時のままの服だった上に火あぶりにされてぼろぼろだったので
当座を過ごせる服はないだろうかと彼女に尋ねてみたけれど
「少々お待ち下さい、我が主」と言われたきり放置されている。
入浴できないだろうか、と先に言っておけば良かった。


2月22日
私の何気ない一言から「刻命館の主はどうあるべきか」で
アスタルテとイヴ(使い魔見習いだと自称していた)が白熱している。
着せ替え人形になりながら、「館主コンセプトメモ」なる紙を見せてもらった。
「高級すぎず、野暮でもなく」「ミステリアス」「ゴシック」
「元王子という素材をどう活かすか」「メイク」「色は?」……
私は意見しても良いのだろうか?

そろそろ空腹感を無視できないけれど、
とてもじゃないが言い出せない……。

30 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/04/30(土) 08:55:05
おはよう、闇の子達。
今日はどんな1日にしてみようか?
私は有意義に、重い魂を持つ人間を狩りたいね。


>>27 (血の滴る生の心臓など好きですか?)
おはよう、闇の子よ。
……いや、私は人間を狩ることにこそ抵抗を感じなくなってきたけれど、
別に血や戦い自体が好きと言うわけではないよ。
人間狩りをして魔神へと魂を捧げることで、私の力も増していくからね。
あくまで目的のための手段に過ぎないんだ。
むしろ、王子であったころは隣国エンゼリオとの関係は複雑だったけれど
私などは学問や作法や魔法の勉強ばかりしていたからね、
平和な暮らしだったものさ。
我が魔神と契約してすぐの頃は、血の臭いと、ぬるりとした生温かい感触が怖くてたまらなかった。
それなりに慣れてはきたけれど、時々恐れに取りつかれることもあるよ。

その点、前代の契約者アルデバランという男は君が言うような
「血の滴り」を好む性格だったようだよ。
手に入れた力を使い魔神に魂を捧げることよりも、
人間を殺すことばかりに注力するものだから
魂が集まらないのだとアスタルテは言っていたものさ。
そこに私が現れたので、アルデバランは体よく首を切られたようなものだろうね。

31 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/04/30(土) 09:04:09
>>28 (落とし穴)
≪穴に落下し9ダメージを受けた≫
≪HP 91/100≫

……誰だい、私の館に落とし穴を仕掛けた不届き者は……。
落ちる瞬間の、足場が消えた途端に訪れる浮遊感を久し振りに味わったよ。

けれどね、私が操る闇の力に比べればどうということはないよ。
少し驚いて、少し痛いだけだからね。
本当の「落とし穴」……不意に訪れる痛みと暗闇を、味わってみるかい?

≪ダメージ系トラップ:魔法:ランクC「ピットフォール」設置≫

――侵入者の前に姿を見せては消し、館の奥へと誘いこみながら
罠を操るのは良いけれど、こうして仕掛けてぼんやり待つのはどうにも恰好が悪いね……。


獲物がやってくれば館が教えてくれるのだし、
ぶつけた腰の手当てでもしてくるとするよ。

32 :呪われし名無し:2011/04/30(土) 12:01:54
赤ワインを飲みましょう…

33 :呪われし名無し:2011/04/30(土) 14:31:10
人から思いを寄せられたらどうしますか?

34 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/04/30(土) 20:10:08
>>32 (赤ワインを飲みましょう)
ワインか。そうだね……確か先日商人から買ったものがあったはずだったけれど……。

ああ、アスタルテ、この間買ったワインや食料は何処に仕舞ったのだったかな。
……うん、ああ、そうそう……牢屋、牢屋だったね……
あそこなら暗くて涼しくてちょうど良いと言っていたんだっけ。
じゃあついでに寝かせている獲物を……
うん、グラビトンのレシピ通りに揃ったから合成しよう。

――話の途中で失礼したね。
私はもう一仕事してくるから、終わったら夕食にしよう。
血のように赤いワインを出してくるから、君も招待するよ。
我が魔神のために、そして私の悲願の成就のために杯を捧げようじゃないか。


>>33 (人から思いを寄せられたらどうしますか)
今の私に思慕の念を寄せる人間はまずいないだろうねえ。
けれど私だって慕われて嫌な思いはしないさ、
もしもそんな機会があれば誠意を持って応えさせてもらおう。

「ありがとう、嬉しいよ。私も君とひとつになりたい」
――そう言って、特別丁寧に魂を抜いてあげるんだ。
私がとる行動はひとつだけだよ。
相手が望むなら、好きな罠だって選ばせてあげるとも。

35 :呪われし名無し:2011/04/30(土) 20:37:33
父さんを返してっ!

36 :呪われし名無し:2011/04/30(土) 22:14:57
今のあなたは、人ではないのですか?

37 :呪われし名無し:2011/04/30(土) 23:48:53
デルタホースがあったらフィアナさんとかアスタルテさんに使いたかったですか?

38 :呪われし名無し:2011/05/01(日) 02:17:13
逃げながら相手の動きを把握しつつ
罠を発動させるということ自体がべらぼうな難易度だと思いません?

39 :呪われし名無し:2011/05/01(日) 03:56:09
  ♪                    ションッボッボッボッボッボ♪
                       ∧_,,∧  ♪    ションボリションボリック♪
            ♪    (´・ω・`) キュッキュ♪ショボッッボッボッボッボッボ!ンボンボ
             ___ _○__\ξつヾ____
           /δ⊆・⊇ 。/†::† /δ ⊆・⊇。/
        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ̄ ̄ ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
        |           | ::: . |          |


40 :館主の日記 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/01(日) 19:01:49
ささやかな晩餐会の後、ワインで気分が良くなったのか
昔を懐かしく思ったのか分からないけれど、
フィアナとダンスに興じたくなった。

手袋越しに取った手は冷たい、温もりがない。
窓から月明かりの差し込むホールで、2人で踊った。
他に踊る人々も楽団もいない、シャンデリアの煌めきも楽しげな談笑の声もない。
フィアナは何も言わずに私に寄り添い踊ってくれる。
あの日、何も起きなければゼメキアの城で踊っていたのだろう。
私が微笑みかければ、彼女は私の顔を見る。
その目は私を見ていない。微笑み返してくれることなどない。
次第に空虚な思いが胸を塞ぐ。
ままごとにすらなっていない。

体の芯が急速に冷えていき、酔いも冷めた。
東の空がうっすらと白んでくる、夢が終わる……。

41 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/01(日) 19:04:02
>>35 (父さんを返してっ!)
――はて。返してと言うことは、私は君の父親を殺したのだろうか?
君の父親の名前を教えてくれないか、もしかしたら思い出すかも知れない。
まあ、獲物の名前をすべて調べるわけではないし覚えているわけでもないがね。

……しかしね、君。失われたものはどれほど願っても戻りはしないよ。
たとえ世界の理を捻じ曲げて取り戻したとしても、
それは歪みが生まれ、あるべきでない姿になるんだ。

だからさ、もはや起こってしまった喪失にとらわれるのはやめようじゃないか、ねえ?
君はその辛い過去を踏みしめ前に進むべきだ。
涙を拭いて顔を上げたまえ。
憎い仇である私を殺してみるかい?
父親は戻らないが君の心はいくらか休まるかも知れないね。
魔神の力を手に入れ願いを叶えてみるかい?
何にせよ、君の未来のために選ぶべきは私と戦うことだよ。

――父親は君のもとへ戻らない、時間が巻き戻らないのと同じでね。
しかし前へ進むことはできる。君が父親のもとへ行く……そういうことさ。
ほら、かかっておいで。私は逃げやしない、遊ぼうじゃないか!


>>36 (今のあなたは人ではないのですか?)
いや、私は人間だよ。
謀略によって火刑に処された私だが、焼け死ぬ前に火刑台に一筋の雷が落ちた。
そして私の姿は消えた。
ユリアスはそれを、「真に許されざる罪、罪人は神の怒りすら買ったのだ」と語っているが、
実のところは我が魔神が私の声を聞き届け救ってくれたのだよ。

「実の父親であり国王であるものを手にかけた王子は火刑に処され、
神の雷によって体の一欠片も残さず消し飛んだ」と思われているようだから、
よく亡霊だとかあの王子に良く似た他人と言われるが……
私は報われぬ思いでこの世界にとどまる亡霊でもないし、悪魔でもない。
幸か不幸か死に損なった人間が、復讐のために
魔神の力の片鱗を手にした――それが真実さ。

42 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/01(日) 19:06:02
>>37 (デルタホースがあったらフィアナやアスタルテに)
いや……いやいやいや、そんなことはない、ないよ。
考えてごらんよ、あのアスタルテだよ?
仮にデルタホースの罠を彼女に当てることができたとして……
きっとね、彼女はあの赤い赤い唇で笑うんだ。
「……それで?」とか「あら、あらあらお馬遊びですか?」とか言ってさ。
まあ、感情のない目でずっと見つめられるよりはましかも知れない。

フィアナになんてもっとできない。
私はフィアナが痛がることや怖がることなどしたくないんだ。
君は何か私を誤解してはいやしないか?

そもそも――デルタホース、三角木馬というものは世間で言われるような淫靡な拷問じゃないよ。
あれは拷問の体で行われる緩慢な処刑さ。
古代には罪人の股間から腹に向かってノコギリを引いていく処刑方法があったそうだ。
それみたいなものじゃないかな。
君が聞くのは艶めいた声などではなく苦悶の喘ぎと激痛の断末魔、
……まあ、エロティシズムなど宿さない血生臭さにこそ興奮する向きや、
遊戯として手加減を加えて双方合意の上でと言うなら私は何も言えないけどね。

とにかく、フィアナをそんな責め苦に合わせるくらいなら私が痛みを負うよ。
「ご主人様には魔神復活のお役目を果たしていただかなければなりません。
ここは私にお任せくださいませ」
「いやいやご主人やアスタルテさまがやるくらいだったらイヴがやるよ!」
どこから出てきたんだいアスタルテ、それとイヴまで。
これは私とフィアナの問題なんだから私が負うべき咎だろう。
「どうぞどうぞ」

43 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/01(日) 19:54:57
何故か空き部屋にあった木馬を全力で叩き割って逃げてきたよ。
洒落にならないから君達も木馬遊びはやめなさい、私は忠告したからね。

と言うか、今気付いたけれどアスタルテは壁から現れたり
空中に立っていたりするだろう、
床系のトラップは効かないんじゃないかな。


>>38 (べらぼうな難易度だと思いません?)
まず君の誤解を正させてもらうと、私は逃げていない。
逃げる素振りで獲物を深入りさせて、罠を仕掛けたところへ誘き寄せているんだ。
そして、魔神の力の一部を与えられた私なら狩りの途中でも
その場にいながらにして館の隅々まで、その時の様子を見通すことができるのだよ。

……ただ、まあ、罠には効果の及ぶ範囲がそれぞれあって、
発動させるにも側にいなければならないからねえ。
「早く来ないと逃げてしまうよ」と見せ掛けながら待っていないといけない。
このあたりの匙加減はね……獲物の性格にもよるだろうね。
それに、飛び道具や魔法が飛んできたら、ぎりぎりでかわさなければならない。
焦りや怯えから遠くへ避けてしまうと獲物もそのまま罠より私を追ってきてしまうし、
不便と言うか……けれど獲物の動きを把握するのは慣れれば出来ることだよ。
杖を構えれば魔法が出るし、剣を構えれば斬撃が放たれる。それくらいは大丈夫さ。

忍者や超能力少女、アングラーのような予測のつかない動きは苦手と言わざるを得ないけれど。
瞬間移動や後ずさりは嫌なものだね。


>>39 (ションボリションボリック♪)
おや、可愛らしい楽士が来てくれたね。
聞いたことのない旋律に見たことのない楽器……
君は吟遊詩人か何かかい?
その大きな箱から音が出るのだよね、……実に不思議だな。

せっかく素敵な音楽を奏でているんだから、
そんなしょげた顔をせずに笑いたまえよ。
私は君の音楽を楽しんでいるんだ、奏者の君も楽しんでおくれ。

44 :呪われし名無し:2011/05/01(日) 23:54:16
遥か東の島国に古より伝わるという
伝説の罠を献上致します
扉に仕掛けるタイプのものだそうです

つ【黒板消し】

45 :呪われし名無し:2011/05/02(月) 01:05:49
噂によると
魂の重さは21gだそうですよ

実際の魂の重さはどのくらいだとお考えでしょうか

46 :呪われし名無し:2011/05/02(月) 13:58:13
@’ェ)めぇめぇ

47 :ザムール:2011/05/02(月) 23:09:54
クックックッ…。ハァーハッハッハッハッ!!

貴様もしぶとそうでなりよりだなあ?まあそう簡単に死なれても面白味に欠けるというものよ。
ところで、一つ質問を落としてやろう。この萎びた館の住み心地はどうだ?
そして、なによりおこぼれのように与えられたその貧相な力の使い心地はどうだ?

ん?どうしてそこまで知っているかだと?この大魔導師を見くびるでないわ。貴様の無様な足掻きは逐一観察しておる。

さて、独りものの貴様にこのザムールが気晴らしの慰みものを用意してやったぞ。お楽しみの時間といこうかあ?(パチンッ
さて、者どもよ!恩赦が欲しいかあ!10万ワールが欲しいかあ!!ならばあの者を存分に可愛がってやれ!!
ザムールは約束を違えたりはせぬ!さあ、いくがよい!!

さて、このザムールは離れて高見の見物と行こうか。それなりに足掻き続けることだな?あるいは、届くかもしれぬぞ。

ハァーハッハッハッハッ!!

48 :呪われし名無し:2011/05/02(月) 23:53:29
           ''';;';';;'';;;,.,
             ''';;';'';';''';;'';;;,.,
              ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
             ;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
          vymyvwymyvymyvy、
      ヽ(゚д゚)vヽ(゚д゚)yヽ(゚д゚)v(゚д゚)っ
 ⊂( ゚д゚ ) と( ゚д゚ ) 〃ミ ( ゚д゚ )っ ( ゚д゚ )つ
   ゝηミ ( ゚д゚ )っ ミ) ⊂( ゚д゚ ) .(彡η r
    しu(彡η r⊂( ゚д゚ ) .ゝ.η.ミ) i_ノ┘
.       i_ノ┘  ヽ ηミ)しu
           (⌒) .|
            三`J
        刻命館はここか!



49 :館主の日記 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/03(火) 01:19:06
――おかしいと思っていた。
今は老いて隠居の身とは言え、かつて英雄とまで呼ばれた男……
「風雷」ウィズボーン、あれが来たと言うことは
大方国王となったユリアスが動かしたのだろうと、そこまでは分かっていた。
しかしウィズボーンはフィアナを連れ戻すのみならず
殺すことも予定の内のようだった。

……果たしてユリアスがフィアナを殺そうとするだろうか?

おぼろげだった予測は確信になった。
あの男だ――すべて、あの男が……

50 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/03(火) 01:20:33
あやしげな風が吹く、良い夜だ。
今宵は何かが起こるような、そんな気にさせてくれるね。


>>44 (伝説の罠を献上致します)
やあ、これを私にくれるのかい?
見た事の無い形だが……扉にこれを?
コクバンケシ……ふむ。海の向こうの異国の文化とは興味深いね。
扉に仕掛けると言うことは壁のトラップだろうか、
しかし見た感じではバケツに近そうな……落下系なのかな。

――アスタルテ、>>44氏がこれをくれたんだが。
ああ、コクバンケシという東国伝統のトラップだそうだよ。
おまえは何か知っているかい。
……ふむ。ドアに挟むことで、なるほど……開けると同時にこれが落下してくる仕組みか。

ふふ、ありがとう。
私もよく「獲物が立ち止まってドアを開けようとしている時に
足元や頭上の罠を発動させる」という戦術をとるのだけれど、
これはドアそのものに挟むことで嫌でも当たりそうだね。
このコクバンケシ自体は重いものではないから、
クッションのような部分に毒の粉でも含ませれば
混乱系トラップとして活躍してくれそうだ。
実に興味深いものを、ありがとう。必ず君のくれたコクバンケシを役立てるよ。

51 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/03(火) 01:22:45
>>45 (実際の魂の重さはどれくらい)
――その話は確か書斎で読んだ本に……ああ、そうそう。
魂の重さを測定しようとした医師がいたそうだね。

医師の実験結果に沿うのならば、
魂の重さはみな同じで中身の質が違うということになるのだろうか。
私の経験によるならば、「魂の重さ」は物質的な話ではない。
魔神の力で抜き取り、魔力として取り込んだ際にどの程度の力となるか――
魔力としての強さ、それを「魂の重さ」と呼んでいるよ。
「質の良い魂」と言い換えてもいいかも知れないね。

魂とは単に人間の霊魂ではなく、その人間が生きていた証のようなもの。
魂の重さというものは、取り込んでみるまで分からなかったりするものさ。
ほら、おとぎ話であるだろう?
悪い魔女が子供を食べてしまうために御馳走を食べさせ肥えさせる――
まるで家畜のような話だけれど、
魂もまた、時間や感情を多く知り経験したものほど良質になるものだと思うよ。

だから君も存分に魂を肥らせたまえ、
甘く苦い時間を多く過ごし、しかし脂肪を蓄えてはいけない、
そして最後は我が魔神へと重く良質な魂を捧げておくれ。

52 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/03(火) 01:27:37
>>46 (@’ェ)めぇめぇ)
おや、可愛らしい羊が迷い込んできたよ。
どこかの村の羊飼いが逃がしてしまったのだろうか……。
魂を頂戴するかわりに、私の血肉になってもらうとしよう。

アスタルテ、明日は柔らかく煮込んだ羊のシチューで決まりのようだね。
モンスター達にも新鮮な肉を食べさせてあげよう。
日頃から粉骨砕身誠心誠意人間狩りに励んでいる私を、
我が魔神は見ておいでのようだ。
これからも頑張らないといけないね。

――暗闇に封印されし我が神、この身を絶望の淵から救い給いし神よ、
ここに改めてその御業に感謝し復讐を誓うとともに
願わくば次は牛を……できれば肉の柔らかい仔牛で……。

53 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/03(火) 01:30:22
>>47 ザムール
……やあ、これはこれは……。
私の予感はこの事を告げていたのかな。
今度は影ではないようだなザムール、変わりないようで何よりだ。

フフ、おまえのお陰で、快適に過ごさせてもらっているとも。
血塗られた館、封印されし旧き神の力のひとしずく、実に心地好い。
――おまえのお陰さ、私が憎悪や絶望の味を知ったのは。
苦く甘美な、狂おしい……心の底から焦がれ狂いそうな感情こそが生の証。
ああ、そうだ。私は今生きている――生きているのだと実感する。
今おまえを前にして、こんなにも魂が昂ぶり……ああ、堪えられない、堪えられるものか!
聞こえるかザムール、歓喜に震える私の魂の声が、おまえを闇へと誘う館の声が!
萎びた館こそがおまえの棺だ!
貧相な、私を生き永らえさせるおこぼれの力がおまえを引き裂くのだ!!
温かい血があふれ出る肉体から魂を引きずり出し、我が神に捧げるのだ!
ゼメキア随一と謳われた大魔導士の最期を、この私が、この手で……く、フフ……くははははははッ……!
楽になど死なせるものか、死なせるものか……!!

――10万、10万ワール……くくっ、罪人への恩赦と褒美か……
相変わらず人間を誑かすのが巧みな男だ、実に老獪で結構……。
ザムールの言う通りだよ、可哀想な駒。君達もまた無実の身で投獄されたのだろう?
私を殺してこの首を差し出せば君たちは自由の身だ、
そして10万ワールをも手に入れられるだろう。
さあ、来るがいい。私は君達を哀れに思う、実に悲運としか言えない。
遊びなどしないよ、苦しむ間も悔いる暇も与えずに殺してあげよう。
……反逆王子の亡霊などと戸惑うことはない、私は君達を殺そうとしているんだから
全ての力をもってかかっておいで。
そして私は見せてやる、もはやこんな小細工を弄しても無駄だと、あの男にね。

54 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/03(火) 01:38:18
――ああ、アスタルテ。いや、平気だよ。
済まないね……ちゃんと魂を抜いてやろうとは思っていたのだが。
どうもいけないな、あの男の顔を見ると……声を聞くと、血が沸き立たずにはいられない。
……ひどい有様だっただろう?
加減ができなくて――皆、ぐちゃぐちゃの肉片にしてしまった。
けれど、彼らもいけないんだ――冤罪で投獄してきた相手が、
みすみす恩赦と褒美まで用意するなんてさ、疑わなくてはならないよ。
よほど危険なのだと、彼らは気付かなければならなかったんだ。
……それを信じてしまえるくらいに、彼らは純真で、真の悪ではなかったのだろうね。

ああ、可哀想な……可哀想な駒、だ……。

何だい、アスタルテ。
……人間狩りの獲物……?
――何やら近頃はこの館の噂も随分広まったようだね。
予定以上のゲストに恵まれて嬉しいよ。
済まないが……少し休ませてくれないか。
落ち着いたら、ちゃんと持て成すからさ。少しだけ、眠らせてくれ。
ああ、それと、水を一杯くれないか。

55 :呪われし名無し:2011/05/03(火) 03:02:28
あなたのつぶやきだけでこのあたりの知識がない者にも
物語の片鱗と雰囲気が十二分に伝わってきますね。


次に来る人が踏んだらいいなあ
つ「バナナの皮」

56 :呪われし名無し:2011/05/03(火) 03:22:35
……アッー!


ズコー

57 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/03(火) 15:10:17
おはよう、闇の子ら。
羊を無事にしめて血を抜いて、今アスタルテとイヴが下ごしらえをしてくれているよ。
さて、何やら人間が大挙して押しかけてきているのだったね。


>>48 (刻命館はここか!)
ふふ、そうして人間が大勢で群がり、熱狂するさま……
まるで私が火刑に処されるという時に広場に集まった民衆のようだ。

――走らないで、押さないで落ち着きなさい。
刻命館は逃げないから、整理券を配るから3列に並んで、
そう、最後の人は「最後尾」の札を用意したからこれを持っておいで。
後ろにまた誰か来たらその人に札を渡していくんだよ。
トイレは30分待ちだから早めにね。割り込んだり喧嘩したりしては駄目だよ。
くれぐれもゴミを捨てていかないでおくれよ。

それで、君達は刻命館に何をしにきたのかな?
アンケートに協力してくれたまえ。

≪アンケート用紙≫
Q:あなたは何故刻命館に来ましたか?
・館の主を殺して国王に差し出せば10万ワールと聞いて
・財宝が隠されていると聞いて
・魔神に願いを叶えてもらえると聞いて
・肝試しをしようと思った
・その他(                      )

Q:強いて言うなら、あなたは…?
・物理系
・魔法系


はい、では集計しているからね、もう少し待っていておくれ。
……肝試しの人々には適当にモンスターに脅かさせて帰っていただこう。
魔神の力を目当てにしている者は、腕に覚えがあるだろうし
魂もそれなりに重いだろうから私がお相手しよう。
賞金や財宝狙いの者も中には結構な使い手もいるだろうけれど、全部相手するのは流石に――
おやどうしたんだいアスタルテ、羊はもういいのかい?
……選り好みしないで全部魂を抜け? 塵も積もれば山?
勘弁してくれよ、行列の後ろの方なんかもう見えないじゃないか。
これを全部真面目に罠で捕まえて、金を奪うか魂を抜くか吟味するのかい?
流石に私の魔力が枯れてしまいそうだよ……。

とりあえず肝試しの人々を適当に追い返せば、館の噂が広まるしいいじゃないか。
そうしたら次は賞金と財宝目当ての者をエントランスに招いてドラゴンに相手させよう。
それで半分くらいには絞れるんじゃないかな、それでもまだ半分だよ……。
ああ、「魂のしずく」を飲んだら気合を入れて行ってくるよ。

58 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/03(火) 15:12:34
>>55 (物語の片鱗と雰囲気が十二分に伝わってきますね)
やあ、ようこそ刻命館へ。
……そう言ってもらえると嬉しい限りだよ。

この館もなにぶん古いからね、魔神が封印されているという噂も
尾鰭がつくこともあれば、風化してしまうこともある。
だからこうして少しずつ刻命館と私にまつわる物語を人々に知ってもらいたくてね、
君達と語らうための話題でもあり、獲物をおびき寄せる餌でもある、
そういうものをばら撒いているんだよ。
少しは効果がある……と思ってもいいのかな。

バナナの皮、古典的だが良い床トラップだ。
ちなみに私の館には存在しないものだけれど、
私と同じように罠を操るレイナという娘はバナナの皮をも利用するそうだよ。
そう、あのデルタホースの娘だ。
無垢なようでいて恐ろしい子だ、きっと魂は極上のものなんだろうね。


>>56 (ズコー)
        ∧∧
       ヽ(・ω・)/   ズコー
      \(.\ ノ
    、ハ,,、  ̄
     ̄
はははっ……ああ、いや、罠にかかった者を笑うのは失礼だね。
大丈夫かい君、頭を打ってはいないかい?
頭を打ったのなら念の為医者に診てもらいたまえ、その時は平気でも
後から吐き気や頭痛が起こったりするからね。

私もこうしてトラップを館に仕掛け、獲物を捕らえては殺して金を奪ったり
魂を抜いて自分の力にしたりしているけれど、
契約を交わしたばかりのころはひどいものだったよ。
落ち着いて構えていればいいと頭では分かっているが、獲物は私に向かってくるし
剣や魔法で襲ってくるからね。
つい焦って罠を作動させてしまって、獲物ではなく自分が罠にかかったりも――
いや、この話はやめようか。

59 :アスタルテ ◆TRAP/sBKOc:2011/05/03(火) 15:21:40
フフフ……。
最初のうちはどうなることかと思っていたが、
この者は着実に力をつけている。
始めのうちこそ恐れ、逃げようとする人間に情けをかけたり
人間狩りに積極的でなかったりしたが――
植えつけられた憎悪の種は芽を出し、今やしっかりと根を下ろしている。
アルデバランと違って欲望のままに力を使うこともない。
このままゆっくりと魂を育てて、最後の鍵に――


……ご主人様、お疲れ様です。素晴らしいお手並みでございました。
ご覧下さい……フフ、あれだけの人間どもが1人残らず片付きました。
私は貴方のような契約者を待っていました。
これからも、どうか――

60 :呪われし名無し:2011/05/03(火) 17:43:43
ガムいりませんか?あの噛むガムです。


……指が挟まる罠なんて仕掛けてませんよ〜?

61 :呪われし名無し:2011/05/03(火) 17:45:49
Q:あなたは何故刻命館に来ましたか?
・その他(迷子になりました!    )

62 :呪われし名無し:2011/05/04(水) 03:39:37
      ,ノ⌒\_
     /^ヽ  ヽ  >' ̄ノ__
    `ー1 r= }  レ厂{ヽ\
       ト、 ノ   ヽ  丶`〈
        | ヽ Yぅ ィ   ! |
        |  {ヽ=='   〈  |  も〜
       |  l  ,'    / /
      |   !!     }イ
      ヽ 、 l  / 〈|
       | |ヽレ'|  〈 |
        ハ〉l   V | 〉
       〉{ ,〉   | 〈〈
        / 〈┘  〈 〈¨
       └'-'    └'┘



63 :呪われし名無し:2011/05/04(水) 18:08:48
=<×ェヵヽω

64 :館主とイヴ ◆TRAP/sBKOc:2011/05/04(水) 19:37:03
おはよう、闇の子ら。もう夜だけれど気にしないよ。
……王子だったころは想像もしていなかったけれど、
羊を捌くなんて私も随分たくましくなったものだね。


>>60 (ガムいりませんか?)
これは菓子……かい? 何だか甘い匂いがするね。
「えーご主人ガム知らないんですかーガムですよー、もぐもぐ噛むお菓子!」
やあ、イヴ。羊のシチューは食べ終わったかい。
……この菓子が欲しいの? 欲しいならおまえにあげるとも。
「やった! >>60さんもありがとねー! ムグムグ」
……包み紙をむいて、この板のようなものを口に入れて、噛む。
飴に似ているようで全然違うねえ。
「ご主人、ガムは飴玉みたいに溶けないんで味が薄くなってきたらちゃんとペッするんですよ!
でもチョコと一緒に食べるとドロドロになってそれも面白いデスね」
――うん、分かるような分からないような……。
味を楽しむ菓子であって、腹にたまる類のものではないと言うことかな。
「イタズラグッズで、こーいうガムと見せかけて取ろうとすると
ネズミ捕りみたいにパチーンっていうのがあるんデスよ。最近見ないっすね」

……ネズミ捕りのように、挟む……?

「ご主人、相手を疑うのは『自分ならそーする』って意識があるからじゃないですかね」

65 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/04(水) 19:37:54
>>61 (迷子になりました!)
はい、アンケートへの協力どうもありがとう。
――君は迷子か……。
実は結構多いのだよ、嵐に行き合ったから一晩風雨をしのがせて欲しいとか、
この館に用があるわけではなく、立ち寄る者が。
その点では、刻命館が「古びた館である」というのは便利なものだね。
仰々しい城や神殿ではなかなかそうしたゲストは来ないだろう?

しかし……迷いこんだ先は怪しげな曰くつきの館、怪しげな館の主人となると……
何か起こりそうな気がしないかい?
実はそういったコンセプトで人間を集めようと思ってさ、
寝室と食堂を増築しようかと考えているんだ。
君みたいな迷い人がそれなりにやって来るとなると、行けそうな気がするね。
美味しい食事と柔らかいベッドで持て成すし、広い浴場もある。
食後のひとときを過ごしていると、ある客室から悲鳴が。
皆で駆けつけると、いかにも成金そうな商人が無残な姿で発見されるんだ。
「こんなところにいられるか! 俺は戻るぞ!」
「外部との連絡が取れない!」
――大体こんな筋書きなんだけれど、どうだろう?
もちろん犯人を捜しても構わないが、推理する間もなく全員……ね。


>>62 (も〜)
――! 牛だ!
我が魔神が牛を遣わし給うた!
アスタルテ、イヴ、今日は牛だ!
……牛はどうやって誘き寄せれば良いのだったかな。
とりあえず電撃鉄格子で失神させたら魔導クレーンで吊るして――

……私がこの館に来た日、少し血が流れただけでうろたえていたのが遠い日のようだよ。

66 :館主とイヴ ◆TRAP/sBKOc:2011/05/04(水) 19:39:05
>>63 (=<×ェヵヽω)
? これは……異国の文字だろうか、それとも暗号の一種か?

「ご主人、『こくめえかん』要するに刻命館っすよ〜! そんなのも読めないんですか!?」
いや、面目ない……語学も一応、勉強していたつもりなのだけど。
イヴは勉強熱心なんだね。
「まーねー、もっと褒めてもいいよ!」

67 :呪われし名無し:2011/05/05(木) 00:47:34
イヴさんすげー!全然読めなかった!

今、エリオウスさんがここを訪ねて来たら、嬉しいですか?

68 :呪われし名無し:2011/05/05(木) 03:20:49
     l^丶
      |  '゙''"'''゙ y-―, あ ふんぐるい むぐるうなふ くとぅるう
      ミ ´ ∀ `  ,:' 
    (丶    (丶 ミ   いあ    いあ
((    ミ        ;':  ハ,_,ハ   ハ,_,ハ
     ;:        ミ  ';´∀`';  ';´∀`';, ,
     `:;       ,:'  c  c.ミ' c  c.ミ
      U"゙'''~"^'丶)   u''゙"J   u''゙"J


          /^l
   ,―-y'"'~"゙´  |それ  るるいえ うがふなぐる ふたぐん
   ヽ  ´ ∀ `  ゙':
   ミ  .,/)   、/)    いあ    いあ
   ゙,   "'   ´''ミ   ハ,_,ハ    ハ,_,ハ
((  ミ       ;:'  ,:' ´∀`';  ,:' ´∀`';
    ';      彡  :: っ ,っ  :: っ ,っ
    (/~"゙''´~"U    ι''"゙''u  ι''"゙''u



69 :呪われし名無し:2011/05/05(木) 05:38:02
SANチェックのお時間だ!

70 :呪われし名無し:2011/05/05(木) 08:25:53
あさひがSANSANぉはょぅSAN

71 :館主の日記 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/05(木) 17:45:58
%月◎日
ゼメキアに捕らわれていたフィアナがこの館に逃れたという噂が早くも流れているらしい。
そういう国家の威信に関わるようなことがどうして即座に噂になるんだ……。
ユリアスは私を葬った後に即位し、フィアナに婚礼を迫っていたらしい。
私は「葬られ・寝取られ」になる寸前だったようだ、絶対に許さない。
そんな中で私を信じ、私を思い続けてくれたフィアナは本当にいとおしい。
どうして私は守れなかったのだろう……フィアナ……。

≪中略≫

エリオウスが来た。
大元の原因はザムールなりユリアスなりだとは言え、
フィアナの今の状態は私の無力が招いたのだから彼に合わせる顔がない。
すまない、エリオウス。

≪中略≫

エリオウスもおかしくなっていた。エンゼリオ騎士団による可及的すみやかな回収を望む。

72 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/05(木) 17:49:57
おはよう、闇の子達。
そのうち「自称勇者・宗教お断り」の貼り紙をしようかと考え中だよ。


>>67 (エリオウスさんが訪ねてきたら嬉しいですか?)
……彼女は適度に褒めてやると進んで働いてくれるけれど、
褒めすぎると調子に乗るから適度にね。

さて――エリオウス、エリオウスねえ。「誰だっけ?」とは言うまい。
私の親友、そしてフィアナの兄、エンゼリオの第二王子だ。
……もし私とフィアナが無事婚礼を終えていたら、エリオウスが義理の兄か……。

私は王太子だったころ、それなりに優しく、温厚かつ真面目だと慕われていたのだよ。
人前での振舞い方はわきまえているつもりだからね。
一方でエリオウスとは親友であり悪友――互いに、相手が自分の城を訪問してきた時には
内緒で城を抜け出して遊びに誘ったり、そういうこともあったさ。

私がこうして刻命館の主となってからエリオウスが訪ねてきたことがあるが、
最初はフィアナの行方を追い、彼女を無事に連れ戻すという目的だったのだよ。
どんな顔をして出迎えるべきか、最初の挨拶はどうしようか……
少しだけ悩みつつも、私は彼を迎えたんだけれどね。
――あの野郎、問答無用で切りかかって……失礼、少し口が悪くなってしまった。

とにかくエリオウスはやる気だったから、なら私も遠慮なくやってしまおうと思ったよ。
そしてトラップで捕獲したんだけれど、したんだけれどね……。
突然「勇者の血に目覚めたぞ!」とか言い出して、軽く引いている隙に逃げられてしまったんだ。
あれ以来エリオウスは勇者勇者言いながら遊びに来るよ。仲間も増えたみたいだ。
エリオウスの訪問が嬉しいかと聞かれると……「微妙」……かなあ。
面白くはあるのだけど、あまり彼が真面目に勇者の血とか悪の契約者を倒すとか言っていると、
どうも微妙に……一回りして気色悪いと言うか。昔のエリオウスに戻って欲しいよ。
「ソードマスターエリオウス!」とか言われてごらんよ、何かが終わる予兆かと思うだろう?

――改めて考えてみるとエンゼリオも結構な病巣を抱えているよね。
王子なのに勇者ごっこでふらふらしていていいのかと私などは思うのだけど、
多分第一王子が頑張ってくれているんだろう。第一王子は偉いよ。
何故「第二王子」はゼメキアもエンゼリオもああなのかと考えてしまうね。

73 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/05(木) 17:51:14
>>68 (ふんぐるい むぐるうなふ)
こら、やめないか。ここは魔神の館であってルルイエの館じゃないよ。
勝手に旧き神を呼び出さないように頼むよ。
……君はもしかしてインスマスという町から来たんじゃないだろうね。
この館にも「闇の使い」という者がやって来ることがあるのだけど、
あれはどういう職業なのかと疑問に思っていたが――もしかして君の仲間かい?

まあ、私の復讐に力を与えてくれるのなら神でも魔神でも悪魔でも旧支配者でも良いけれどさ、
君の崇拝する神というのは、こう……力を貸してくれる感じではないのだよねえ。

とりあえずその楽しい踊りを続けるならここより良い場所があるから紹介しよう。
ちょっと怒りっぽい国王と悪だくみしている魔導士と愉快な仲間たちがいる城なんだけどね、
広さは申し分ないしお薦めするよ。好きなだけ儀式をするといい。
紹介する代わりと言ってはなんだが……その、少しだけでいい、もふもふ……させてくれないかな。

74 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/05(木) 17:53:10
>>69 (SANチェックのお時間だ!)
物語を紐解くよりも「悲惨な目に遭う」ことを楽しむとは、娯楽というものは業が深いものだよ。

しかし「衝撃的な出来事に遭ったり」「宇宙的恐怖に関する知識を得たり」すると正気が失われ……
知識を深め対策を講じれば対抗できるが正気度の上限が下がるとは、
実に袋小路と言うか、その理屈に従うと私などは相当正気度が低くなっていそうだね。
君達はそんなに恐怖に憧れているのだろうか、
狂気あるいは発狂するほどの恐怖というものを美化してはいないかい?……まあいい。

では君の正気がいかほどか確かめてみようか。
ダイスを振りたまえ。
チェックに成功したならば、私が少しばかり……我が魔神の姿をお見せしよう。
そうしたらまたダイスを振りたまえよ。
SAN値直葬、とならないようくれぐれも気をつけるのだよ。

――私の正気度については黙秘するよ。


>>70 (あさひがSANSANぉはょぅSAN)
ああ、おはよう闇の子よ。
――私の気のせいだろうか、そのフレーズはちょっとどうかな、
何かの契約が発生しそうな気がするのだが……。
いや魔神との契約に比べれば新聞の契約など真っ当も真っ当、胸を張って真人間だと言っていい。
ただ、君の正気はだいぶ失われていそうだねえ。
苦しくなってきたら私に言いなさい、正気を完全に失う前に魂を抜いてあげるからさ。
……完全に発狂してからでは助けないよ、魂の重さが変わってしまいそうだからね。
腐敗が始まるぎりぎりまで熟れた果実は甘い、
しかし腐敗すればそれはただの腐った実だ。
人間の魂もまた、そんなものさ。

75 :呪われし名無し:2011/05/06(金) 01:00:08
その気になれば、今すぐ外に出る事もできるんですか?

76 :呪われし名無し:2011/05/06(金) 01:36:34
                私のおじいさんがくれた始めての木馬
   .
        (・ω・`)    それは三角木馬で、私は4才でした。
    (・ω・) (====)     突き刺さるような刺激のなかにも、高級木材の暖かみがあり、
   ___(===) ( ⌒) ) . .  こんな素晴らしい木馬をもらえる私は、きっと特別な存在なのだと感じました。
 /\ `J   ̄`J ̄\  今では、私がおじいちゃん。孫にあげるのはもちろん三角木馬。
  ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄ . なぜなら、
         | |
       / \       彼もまた特別な存在だからです。

77 :呪われし名無し:2011/05/06(金) 13:17:39
つ「エターナルダークネスの書」

78 :呪われし名無し:2011/05/06(金) 17:54:58
厨二病についてどう思います?

79 :呪われし名無し:2011/05/06(金) 18:55:02
アッー!スタルテ

80 :館主の日記 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/06(金) 22:40:47
たまには外の空気を味わいたく、近くの町に出てみた。
時折新しい国王の噂を聞くが、平和なものだ。
父親と母親が子供を連れて歩いている、笑顔で言葉を交わしている。

私とフィアナの婚約が知らされた時、
民は私を祝福し、国王と国の未来に光あれと笑顔とともに歓声をあげた。
私が火刑に処される時、
民は私を罵り、反逆者に死を、裁きをと憎悪に歪む顔で叫んだ。
祝福していたその口が、その声が、私を殺せと熱狂する。

私は、手を繋ぎ道を歩く親子をそれ以上見ていられなかった。
――私にとって、帰るべき場所はもうないのだ。
あの館以外には、私を受け入れる場所など……。

81 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/06(金) 22:42:06
>>75 (その気になれば、今すぐ外に出る事もできるんですか?)
出ようと思えば出られるけれど、あまり長い間は無理だね。
人間の身といえど今は魔神の力によって生きている部分もあるから、
魔神の領域を離れると魔力を断たれてしまうんだ。
魔力を扱えなくなると、肉体と精神の維持が難しくなるそうだよ。
アスタルテやイヴなどは魔神の一部でありながら自由に館の外に出ているけれど、
多分私のように人間と闇の力の混ぜものではないからこそどうにかできるんじゃないかな。

それに、私もこれまでの行いで有名になっているからね。
魔力を使えない状態でうかつに外界に出たら、恰好の獲物として賞金稼ぎやらが群がってくるだろう。
人を殺めることに抵抗はないけれど、剣術が得意なわけではないし
魔法も今となっては人間のものは使えないからねえ。
私はこの館でひっそりと人間を狩る方が向いているんだよ。

今の私は、刻命館を守り、刻命館に守られ、刻命館に囚われて生きている……それでいい。


>>76 (私のおじいさんがくれた始めての木馬)
君の祖父がごく普通の木馬を与えていたのなら、
君も君の孫も、ありふれた平和な人生を送れただろうに。
親の因果が子に報うと言うが、悪事こそ働いていなくとも教育は大事だと痛感するね。
……とは言え、君にも素質はあったのだろう。
調教されるに足る土壌……どこか他人事ならざる気がするね。
――君達がそれで幸福なら、私は何も言わない。
願わくば、君がいつか魔王と呼ばれる日が来ないよう祈るだけだよ。

……飴、いるかい? バターや生クリームを使ったタフィーなんだけれど。

82 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/06(金) 22:44:28
>>77 (エターナルダークネスの書)
ああ、それはいらない。
折角の好意を無碍にしてしまって申し訳ないが、とても面倒なことに巻き込まれる予感がするんだ。
本の装丁からして、見るからに禍々しいじゃないか……この館の書斎にもここまで怪しいものは無いよ。

私は今の状況だけで充分に波乱に満ちた生というものを堪能しているからね、
2000年もの長きに渡る神々の戦いに加担するなど考えただけでぞっとするよ。
……選ばれし者と言うと聞こえがいいけれど、こう、世界の命運を一身に背負わされ
それでいて凄惨な生き様と死に様というのは、どうだろうね。
選ばれる側にも拒否権があればね……ちょっとこれについては
あまり言及すると背後からアスタルテが現れそうで、深入りできない。
私の事情を察してもらえれば幸いだ。

――選ばれし者は使命に燃えるかも知れない。
己が特別であるという陶酔を得るかも知れない。
けれど悲しいかな、それは「駒として選ばれた」だけなんだろうね。


>>78 (厨二病についてどう思います?)
結構なことじゃないか。
子供と言うものは、自分だけの庭を持っているものさ。
いつかはそこを出て行かなければならない、それまでは自由に遊ぶといい。

無闇に他者に反発してみたり、非日常的なものに憧れてみたり、
実に可愛らしい……子供が大人へと変容する過程では良くあることだ。
けれど、いつまでもそれに固執していては他者と関わりながら生きてゆくことはできない。
いつか成長した日に、過去を思い出し羞恥に頭を抱えるのは良い、
それは成長のために必要な苦い養分だと思えばいいのだからね。

厨二の病、大いに結構。麻疹と同じで早くに済ませた方が良い。
いつまでも自分の庭で遊んでいてはいけないよ。
人間は他者と関わりながらでないと生きていけない、
だから自分だけの庭を出る日が必ず来るものさ。
自分の庭に別れを告げ、他者とともに過ごすより広い庭は
時には不快で、辛いものだろう。
こじらせないためには、変容することを恐れてはならない、自らを特別であり世界の中心と思ってはならない。
すべてが平凡であることを受け入れることだね。

83 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/06(金) 22:45:21
>>79 (アッー!スタルテ)
「う〜 憎い憎い」
今 力を求めて
火に包まれている私は
ゼメキアの城で暮らす
ごく一般的な第一王子
強いて違うところをあげるとすれば
復讐にしか興味がないってとこかな――
名前は棄てたよ

そんなわけで
広場にある
火刑台の上に
くくりつけられているのだ

ふと見ると
宙に1人の若い(ということにしないといけない)女が
浮かんでいた

うわっ!
濃い化粧…(フィアナとは正反対だ)

そう思っていると
突然その女は
私の見ている目の前で
魔神の力で
雷を落としたのだ…!

「力が欲しいか」


大体こんなあらすじで間違っていないと思うのだけど、
君が言う台詞は上記の文章とは関係がないことに気付いたよ。
君の発言の主旨にのっとるならば、
「初めてか人間狩りは、力を抜きなさい」だろうね。

とても無駄な時間を過ごしたような、それはそれで面白いような複雑な気分だ。
――さて、そろそろアスタルテが君の背後に現れる頃合だ。
一緒に誠心誠意頭を下げようね。

84 :イヴ ◆TRAP/sBKOc:2011/05/06(金) 22:53:19
明日とあさってはご主人様来られないかも知れないけど、
ここはいつでも誰でもウエルカムだから獲物さんは適当にくつろいでいってね!

85 :呪われし名無し:2011/05/07(土) 01:11:16
ごめんください、建設会社の者ですが
館の増築はいかがでしょうか?

86 :呪われし名無し:2011/05/07(土) 12:51:30
>τ了┼

87 :呪われし名無し:2011/05/07(土) 17:19:47
兄上、あの奇妙なもふもふを送り付けたのは貴方だと聞きました。
まったく、なんという事をしてくれたのですか兄上。あの者共の愛くるしさにあの踊りを真似るもの多数。
結果、名状しがたきものどもが多数この国に押し掛ける始末。
私は元より、ザムールさえも異形のものどのの強制送還に追われる有り様です。
兄上、責任を取って…。



どうしたと言うのだ。今は話し中だ愚か者め!王族の会話に割り込むなど、貴様処刑された…。

なんだとっ?奴等がまた現れたのか?ええい、なんとしても生け捕りにしろ!
王女の気を引く贈り物は、あれこそが相応しいのだ。
失礼、急用が出来ましたのでこれで失礼いたします。兄上も我が手で再び処刑される日まで、
どうかご健勝の程を。

88 :呪われし名無し:2011/05/07(土) 20:48:33
にゃーご

89 :呪われし名無し:2011/05/08(日) 12:15:01
明日樽手

90 :呪われし名無し:2011/05/09(月) 01:11:52
たのもー!

91 :呪われし名無し:2011/05/09(月) 01:52:46
       ,-'"ヽ    
      /   i、       / ̄ ̄ ヽ,      _/\/\/\/|_  
      { ノ   "' ゝ    /        ',     \          /
      /       "' ゝノ {0}  /¨`ヽ{0}     < ニャーン!! >
      /              ヽ._.ノ  ',    /          \       
     i                `ー'′  '.     ̄|/\/\/\/ ̄       
    /                       }.          
    i'    /、                 ,i..          
    い _/  `-、.,,     、_       i          
   /' /     _/  \`i   "   /゙   ./          
  (,,/     , '  _,,-'" i  ヾi__,,,...--t'"  ,|           
       ,/ /     \  ヽ、   i  |           
       (、,,/       〉、 、,}    |  .i          
                `` `     ! 、、\          
                       !、_n_,〉>

                 .,,......、
    _、   _         ヽ `'i ,‐..,      ___,,,,,,,、
  '|ニ- /   !│        ,!  ゙'"  l     l  ゙    ゙l, 
   ././    .! ヽ        !  ,i--'"゛     ゙'''"'''/  ,,r'''”
   l .!     ! l \     _,,,,,,,)  |         ,,  `゙‐'゜
   ! |    / | ヽ`   /..,,,,,_.   `''-、     ,┘゙,k 
   ヽゝ-__-‐'ノ      | .'(__./  .,、  `'、.   |  '{,,___,,,,,,,,、.
    ─‐'''´       ヽ,、   _./ `'-、,,ノ .   'v,_   ̄`  : ,,,l
                 . ̄´            .゙~゚'冖''''"'゙”″



92 :呪われし名無し:2011/05/09(月) 02:03:51
いろんなものが召還されてもうカヲス

93 :呪われし名無し:2011/05/09(月) 06:02:00
ミレニアスタルテ

94 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/09(月) 13:29:36
2日ほど空けてしまって済まないね、闇の子たち。
……何だこれは……。


>>92 (いろんなものが召還されてもうカヲス)
ああ、まったくだ。
最初は「おや、猫だろうか」なんて思っていたのだけれどね……。
――いや、と言うか召喚されたのだとしたら誰が術者なのだ?
私のしもべにはこんなもの(>>91)はいないよ。
ワーウルフでもないし猫でもないしヒヨコでもない、これは何なんだ……。
書斎になら何か手掛かりとなるような文献があるだろうか。
しばし失礼。

≪いそいそと書斎へ向かった≫


>>93 (ミレニアスタルテ)
ミレニア嬢は刻人も人間も本質は変わらないと気付き、
もはや世界には刻人も人間も不要と考え、魔神の力と交わった――という説があるね。
もしかしたら、ミレニア嬢が長い長い時を経てアスタルテへとなったのかも知れない。
ミレニアスタルテ……フフ、単純な言葉遊びのようでいて、色々考えさせられるよ。
例えばアスタルテの年齢はおよそ500歳と言われているが、
ミレニアム……この言葉から連想するのは1000年という歳月だ。
そう、つまりアスタルテは本当は1000歳だったのだよ!!

ん? アスタルテいつからそこに――

95 :呪われし名無し:2011/05/09(月) 16:15:28
無茶しやがって……

96 :呪われし名無し:2011/05/09(月) 18:07:57
お会いできて光栄です。
今この時期にご降臨されたのは何かの兆しでしょうか…
例えばカメラで霊を駆除する姉妹の物語の如く
リメイクとかリメイクとかリメイクとか…
ショボい魂で申し訳ありませんが、今後の活動の糧にしては頂けないでしょうか?
できれば落石系での即死方向でお願い致します。コンボとかマジ勘弁。

97 :呪われし名無し:2011/05/09(月) 18:35:49
96ですがsage忘れました申し訳ありません。
モンスターの餌にでもして下さい。

98 :呪われし名無し:2011/05/10(火) 00:56:42
パシャッ    パシャッ
   パシャッ
      ∧_∧ パシャッ
パシャッ (   )】Σ
.     /  /┘   パシャッ
    ノ ̄ゝ
        ミ∧_∧ パシャッ パシャッ
       ミ (/【◎】
     .  ミ /  /┘
        ノ ̄ゝ


99 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/10(火) 02:57:20
随分遅い時間になってしまったな。
待たせてしまっただろうか……済まないね。


>>85 (建設会社の者ですが増築はいかがでしょうか)
やあ、君は営業をして回っているのかな。
……まあ、見ての通りこの館は随分古いものでね、
君も仕事柄気になったのだろう?
だが、気遣いだけ受け取っておくよ。
おそらく君たちの技術ではこの館に手を加えることはできないだろうからさ。

この館にまつわる噂、君は知らないのかい?
魔神が封印されし館、亡霊の住み家――ここはそういう物なんだよ。
だからね、改築や増築もすべて魔神の力で行うのさ。
私の魔力と言ってもいい。つまり……君たちの魂だ。
君の手はこの館に関与できないが、君の魂なら増築だって改築だってできる。
――さあ、力を貸してくれるね? 怖がらなくてもいい、一瞬で終わるから。


>>86 (>τ了┼)
フィアナ、フィアナのサインだね?
これは読めたよ、すぐに読めたとも。

あれから異国の文字を学んでみようかと思いつつ時間を取れずにいたけれど――
フィアナの名前だけは分かる。
たとえ死が私たちを分かつとしても、魔神の力で結ばれた絆は切れはしないんだ。
そうだ、そうに決まっているとも……。

100 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/10(火) 03:01:09
>>87 ユリアス
私を兄と呼ぶおまえは誰だ。

……くくっ。いや、ちゃんと分かるとも。忘れるわけが無いじゃないか。
ユリアス、ああユリアス……可愛い可愛い私の弟。
そうか、あの者はおまえの城を訪ねてくれたのか。
――もふもふさせてくれて、弟とも遊んでくれて世話になったものだよ。

あの踊りは愛らしいだろう? 皆で踊れば少しは城の空気も楽しくなるだろうと思ってね。
何しろ今の国王は随分と無体な政をしているそうじゃないか。
こんな館にまで噂が聞こえてくるし、いつぞやなどは亡命者まで来たくらいだよ。
もっとも、私は亡命者の亡骸としか面会していないがね。
一体誰の差し金か知らないが、追手に始末されたのだろうねえ。ひどい話だ。

……責任? 礼を述べるならともかく責任を取れとは心外だよ。
おまえは気分転換できるだろうし、ザムールだって存分に魔力を振るえただろう?
あれも大魔導士と呼ばれるだけの力を持っているのだから、ちゃんと使ってやりなさい。
あまり我儘を言ってご老体の寿命を縮めるものじゃないよ。

――なんだ、もう行くのかい? 忙しないことだ。昔みたいに遊んではくれないのか。
まあいい、お互い無事に決着の時を迎えたいものだね。
私は二度も愛する弟に葬られるなど御免こうむる、だから次は私がおまえを葬ろう。
おまえが大好きだった兄さんの手で、蘇ることもないよう……丁寧に丁寧に、殺してやるよ。
寂しがる必要はないさ、おまえの魂もまた、魔神への供物となるのだからね。

――ふん、聞いていた以上にフィアナに執着しているようだ。
閉じ込めていたと思った籠の小鳥が抗って抗って、
とうとう憎い敵の元へ逃げ込んだなんて、きっと屈辱だっただろう――
ままならぬ現実に苛立っただろうと想像するだけでぞくぞくするよ。
……心配するなよ、ユリアス。
フィアナはもう、どこにも行きはしないんだから……。

101 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/10(火) 03:02:56
>>88 (にゃーご)
……猫かい?
珍しいね、獣がこの館に近寄るなんて。
獣は人間のように無駄な欲望を持たないし、気配に敏いからねえ……
こんな危険な場所に、そうそう来るものじゃないと思っていたが。
――いつぞやの白アリは別だけれどね。あんな巨大なアリがいるなど今でも信じられないよ。
あれを使役するなど、ドークスという男の趣味は理解できないな。

……やあ、おまえは懐っこいね。私の手が触れても逃げないのかい?
少々のんびりしすぎじゃないかとも思うけれど、悪い気はしないね。
柔らかい毛並みに温もり――たまには、悪くない。


>>89 (明日樽手)
また異国の言語かい?
アスタルテ――で良いのだろうか。
君の言葉に倣うなら、イヴは威武……何だか無骨で荒っぽいね、衣舞かな。
フィアナなら、緋亞奈……婦意阿菜でもいいか。

……ユリアス? あれは「百合尻」で充分だ。


>>90 (たのもー!)
今日の侵入者は何だろうね。
賞金稼ぎか盗賊か、それともゼメキアの暗殺者かエンゼリオの騎士か。
――それとも、魔神の力は自分にこそ相応しいと思っている、
可愛らしい赤子のような闇の子だろうか?

実際この館と主人の噂は随分な広まりようで、ゼメキアでは国王陛下直々に
私を殺せと触れ書きを出しておられる。
まったく、昔とはまた違う好意を寄せられてさすがに私も戸惑ってしまうよ。
今の私には、皆の好意に応える方法などひとつしかないからねえ。
これから私は私の流儀で君をもてなすが、怯えたりなどしないでおくれよ。

102 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/10(火) 03:04:19
>>91 (ひよこ)
あれから書斎を探し回って動物や魔物について調べてみたが、
これと同じものは書物にも記されていなかったね。
強いて言うなら……キマイラに似ている……だろうか?
それにしては尾が可愛らしいし、頭は……これはヒヨコではないな、
どちらかと言うとジュウシマツ、それも寺院を管轄するくらいの実力はある個体だね。

――にゃーん。おまえは人の言葉は分かるだろうか。
おまえを可愛がってくれそうな人間のいる場所を教えてあげるよ、
仲間がいるなら連れて遊びに行くといい。
恐らく国王陛下は血塗られた玉座でふんぞり返っているだろうから運動不足なのだよ、
丸1日、24時間くらい使って鬼ごっこでもしてやってくれないかな。


>>95 (無茶しやがって……)
ああ、あれ(>>94)を見られてしまったか。
少々みっともない姿を見せてしまった非礼を許しておくれ。

……ほんの冗談だと分かっていて睨んでくるのだから、まったく心臓に悪いよ。
――私も時には悪ふざけをしたりはしゃいだりしないこともない、
しかし我が魔神のため館主として人間の魂を集める務めは忘れたことはないし、
私なりに人間狩りを真面目に続けて上達もしているつもりなんだけれどね。
とは言え、あの時アスタルテが私の前に現れてくれなければ火刑台で焼け死んでいただろうから、
私としては彼女と魔神には感謝しているとも。
私の叫びに応えてくれた言葉は、私にとってはどんな福音よりも尊いのだからね。

103 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/10(火) 03:11:25
――ああ。
すべての言葉に答える前に、どうやら侵入者が来たようだ。
私は少し働かなければならない、>>96-98氏への返答は明日にさせておくれ。

それから、この館は太陽の光に祝福されし地の奥底に沈めていても良いし、
たまには光差す地上に姿を見せるのも良い……と私は思っているよ。
上げるも下げるも、君たちに任せよう。

それではまた明日、闇の子らよ。
君たちを訪れる夢が安らかであるよう祈っている。

104 :呪われし名無し:2011/05/10(火) 06:32:19
にゃんにゃんにゃん♪ふぃあにゃんにゃん♪

105 :呪われし名無し:2011/05/11(水) 17:15:36
ユリアスタルテ

106 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/11(水) 20:04:23
ご機嫌よう、闇の子らよ。
待たせてしまって済まないね、少々館主業が立て込んでいて、
知らぬうちに疲れが溜まってしまっていたようだ。
こんな時は質のよい魂を狩るに限るよ。


>>96-97 (リメイクとかリメイクとかリメイクとか)
やあ、来訪に感謝するよ。
君はこの館の物語を知っているのかな、光栄だね。
……思えば、アリシア姫の物語が世に出されてから6年になろうとしているのだね。
私の物語に至っては、15年だろうか。
私はこの通り刻命館に籠もって暮らしているから外界の情報に聡くはないし、
この館の封印が三度解き放たれると言う噂は聞かないねえ。
実に寂しい話じゃあないか……我ら魔神と血の盟約を交わせし者は
道徳から外れ悪に染まった美しい刻命館を求めているのにね。
ミレニア嬢、レイナ嬢、アリシア姫と運命に翻弄されるうら若き乙女の物語が続いたのだから、
そろそろ元祖にして真打の私が満を持して登場と相成りたいものだよ。
罠の戦略だけじゃ足りないんだ、もっと憎悪を、悪に身を委ねる快楽を……!
この餓えと渇きを、闇で、血で癒されたいのだ――!

しかし私たちの造物主も様変わりしているし、今後はどうなるのだろうね。
「刺青の聾」が確かアリシア姫の物語と同じ時期だった記憶があるが、
恐怖の物語としては「零」に力を入れていると当時噂されていたものだよ。
私は、アリシア姫の奏でるオルゴールの音色が好きなのだけどねえ。
大砲に突き落とされた人間が打ち上げられ、割れた硝子の煌めきとともに落ちる様も良いものだ。
時計台の針に刻まれるのも、また様式美あふれる死の彩りだ。ああ……。

107 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/11(水) 20:05:40
(続き)
少々懐古の念にとらわれてしまったところで、刻命館の扉が開かれるよう我が魔神に祈るとしようか。
――もちろん、贄は君の魂だ。
落石系のトラップは私も嫌いじゃないが、即死させてしまうと、ほら……魂が抜けないだろう?
だから少しの間だけ痛いのを我慢しておくれ。
……トラップコンボは、頼まれても出来ないから大丈夫だよ。
エンブレムやリングとまで行かずとも、ミレニア嬢のような罠捌きをしてみたいものだよ。
しかしそうなると私の可愛いモンスター達は出る幕を失ってしまうかな。

――さて、そろそろ頃合だ。
最後は私の好きな罠、魔導クレーンで力を奪ってあげよう。
君の好意に甘えて、亡骸はモンスターに与えるとするよ。
そして君は永遠に魔神の一部となる、我らの待つリメイクの日まで、共に祈ろう。
その日までずっと繰り返すんだ、終わらない復讐を何度も何度も……。


>>98 (パシャッ パシャッ パシャッ)
こら、撮影の許可を与えたおぼえはないよ。
――射影機? この館では、それはただの写真機だ。
ここで起こる出来事は、すべて君の目にも見える、道具など必要のない惨劇なのだからね。
憎しみも死も、いつだって生者がもたらすのだ。
生きている人間の醜さに比べれば、死者の遺す恨みの思いなど……
いや、私とてあのまま死んでいたかも知れない、怨霊というものになっていたかも知れないね。
ともあれ、写真機で撮影しても面白いものは撮れないと思うよ。
もしかしたら、この館で死んでいった者たちの姿が写るかも知れないが――
それは君が生きて帰り、そのフィルムを現像できたらの話さ。

ところで君たちはアマクラという姉妹なのかい?
もしも私のフィアナを目当てにやってきたカメラ小僧なら容赦はしないよ。

108 :館主の日記 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/11(水) 20:07:00
>>104 (ふぃあにゃんにゃん♪)
5月10日
気がつくと、私は城にいた。ゼメキアの城だ。
懐かしい……しかし人の気配がない。
私は部屋を出て、人を探して歩いた。広間を、玉座の間を、回廊を――

庭に出た私の頬を、春の風が撫でていく。
陽光にきらめく緑、あたたかく甘い空気。
私を呼ぶ声がする。
フィアナの声……久しく聞いていなかった、フィアナの声だ。
私は庭園を夢中で走った、フィアナに会いたい、フィアナに会いたい、
笑っておくれフィアナ、私の名を呼んでおくれフィアナ。

庭園の最奥にフィアナがいた。白い裳裾を翻して、私を見て、私の名を呼んで――

「     様にご奉仕するにゃん♪」

金色の髪から、白い猫耳が見えた。



そんな夢を見た。

109 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/11(水) 20:08:51
>>105 (ユリアスタルテ)
――! なんだ、その忌まわしい言葉の響きは……。
恐ろしい、とても恐ろしい何かを垣間見たような――。

傀儡の面によるモンスター合成の中でも
禁断のレシピと呼ばれる「ユリアスとアスタルテの合成」だろうか。
しかしアスタルテはともかく、ユリアスはどうだろうね。
何しろザムールに唆されて利用されてしまうほど繊細な子だからさ、
アスタルテと合成などしたらあっと言う間に精神の欠片も残さず消えてしまうんじゃないかな。
むしろ肉体が中途半端にユリアスになっている分、アスタルテの下位互換と言うか、
合体事故と言うべきか……とにかく、私とは相性があまり良くなさそうだね。



それでは、今日はこれで失礼するよ。
闇の子らに、魔神の祝福が届かんことを。

110 :呪われし名無し:2011/05/12(木) 00:41:38
フィアナックル

111 :呪われし名無し:2011/05/12(木) 01:18:49
お気に入りのモンスター合成レシピはありますか?

112 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/12(木) 23:35:39
ご機嫌よう、闇の子ら。
春と言うと気温の変化や強い風など、あたたかいようで
案外体調を崩しやすい時季だね。
若葉雨が降った国もあるだろうか、風邪をひかぬよう気をつけるのだよ。


>>110 (フィアナックル)
……名前をもじったシリーズが存外長く続いていて驚いているよ。

フィアナックル――君はどんな様子を想像するかい?
不規則に変化する球を投げるフィアナだろうか。
拳ひとつで戦う「騎士帝国の姫」フィアナだろうか。
返り血に染まった赤いドレスがやばすぎる牙を程好く包んでくれるデビルプリンセスのフィアナだろうか。

実際、エンゼリオは騎士や戦士たちが興した国で、今でも剣術が盛んな文化でね。
何しろ王子からしてソードマスターを名乗るくらいだから、
フィアナもあれで剣のひとつやふたつ、持っていそうではあるよ。
剣などなくても私はフィアナのためならばいかなる危険も厭わないし、
フィアナが望むなら命さえ差し出してもいいと思っていたよ。
今となっては、それももはやありえない話になってしまったけれどね。

113 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/12(木) 23:37:34
>>111 (お気に入りの合成レシピはありますか?)
モンスター自体で言うならば、ドラゴンのように破壊力が高いモンスターよりも、
召喚コストが低く動きの素早いワーウルフなどが好きだね。
良く召喚するのはデスプリンセス、ワーウルフ、ラミア……かな。
素早さこそ低いが、グラビトンもなかなかに使いやすく良いモンスターだよ。

さて、モンスターの合成には「傀儡の面」が必要だ。
それと、合成したいモンスターに応じた「材料」――人間だね。
そのレシピは様々だが、個人的にはラミアのレシピを推しておきたいよ。
超能力少女を2人、魔女っ子を2人、闇の使いを1人。
それらを捕らえて牢屋に繋いでおいて、材料が揃ったならフォースクリスタルの力を引き出すのさ。

超能力少女はねえ、見た目はごく普通の少女なのだよ。
しかし彼女らは「瞬間移動」をするし、ナイフを投げて攻撃してくる。
いや、ナイフ自体は平凡な飛び道具なのだけど、瞬間移動はどうにも苦手でね。
じっくり誘き寄せ、もうすぐ罠の場所に……そう思ったら姿が消えてしまう。
いやはや、少女とは言え男を翻弄する術に長けていると思わないかい?
そして魔女っ子、彼女らは箒に乗って飛ぶんだ。
そしてクレセントムーンと呼ばれる独特の魔法を放つ。
衝撃波が三日月のような形になって飛ぶのだけど、その音がまた面白いよ。
……「キラキラリン」「シャランラ」……そんなニュアンスだと思っておくれ。
闇の使いは特に思いいれはないけれど、そんな超能力少女と魔女っ子の魂で生み出したラミアは、
実に妖艶で、女悪魔といった趣があるものだよ。

一番美しいのはもちろん、デスプリンセスだけれどね。ふふ。

114 :呪われし名無し:2011/05/13(金) 01:23:20
いや、そんな!なんだあの手は!窓に!窓に!

115 :呪われし名無し:2011/05/13(金) 05:27:37
          ┏  ━ゝヽ''人∧━∧从━〆A!゚━━┓。
╋┓“〓┃  < ゝ\',冫。’ 、 __Ν ; ゛△│´'´,.ゝ'┃.      ●┃ ┃┃
┃┃_.━┛ヤ━━━━━━ _|___|_━━━━━━━━━  ━┛ ・ ・
       ∇  ┠─Σ┼ ○ξ´・ω・`○ 冫 そ',´; ┨'゚,。
          .。冫▽ <   ゝ、    ,ノ      乙  ≧   ▽
        。 ┃   Σ   (⌒ゞ ,l, 、'’  │   て く
          ┠─ム┼   ゝ,,ノ ノゝ. 、,,’.┼ ァ Ζ┨ ミo'’`
        。、゚`。、   i/   レ' o。了 、'’ ×  个o
       ○  ┃   `、,~´+√ ▽   ',!ヽ.◇    o┃
           ┗〆━┷ Z,.' /┷━''o ヾo┷+\━┛,゛;


116 :呪われし名無し:2011/05/13(金) 05:54:35
フィアナ姫……!?
ぃや、ありゃちが……ぎゃあっ!
あ゛あ゛あ゛ああああああああああああ!!
な、なんてこったい……


ガクッ

117 :呪われし名無し:2011/05/13(金) 21:09:43
魔女っ子は「人間」なんですか!?
知識のない者からすると、
モンスターと人間を見分けるだけでも苦労しそうですねえ


118 :呪われし名無し:2011/05/13(金) 21:36:13
   〃∩∧_∧ 
  ⊂⌒(  ・ω・)  この本おもしれー
    `ヽ_っ⌒/⌒c
       ⌒ ⌒

119 :呪われし名無し:2011/05/14(土) 20:14:48
お宝発見!これを売れば大金持ちだ!

120 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/14(土) 21:43:21
おはよう、闇の子ら。
……どうやらもう夜のようだけど、
私は先ほど起きたので「おはよう」と言うよ。
少々調子が振るわないので、>>116氏までお持て成しするよ。


>>114 (窓に!窓に!)
おやおや、穏やかじゃないねえ。
君はどのような禁断の事象に触れてしまったのだろう?
……安心したまえ、手など見えない。
今夜は風が強いからね、きっと鎧戸が音を立てているのだろうさ。
怯える必要はない、じきにそんな心配をせずとも済むようになる。

――ところで君。「手」は、窓に見えているのかい?
窓じゃない、窓じゃないんだ。君が気をつけるべきは壁だったのだよ。
……さあ、捕まえた。
私の自慢のトラップ、魔神の手だよ。闇に包み込まれる感覚はなかなか味わえるものじゃないだろう?

おやすみ。もう君は怯えることはない、何も君を脅かしはしない。


>>115 (ガシャーン!!)
――!!?
……まさか本当に来るのか? 深きものか?

私としたことが、少しだけ驚いてしまったよ。少しだけね。
ちょうどああいった話をしていたからいけないんだ。
しかし君、この有様をどうしてくれるんだい……。
ああ、窓ガラスが粉々じゃないか、まったく私の方こそしょんぼりしたくなる。

――あらかじめ言っておくが、「鋭角」のガラスの破片から煙が……という展開は御免こうむるよ。
とりあえず弁償してくれないかな、10000ワールにまけてあげるからさ。
手元不如意ゆえに盗みに入ったと言うのなら、君の魂でも構わない。
どれほど貧していても、生きているのなら魂はあるだろう? さあ、出したまえ。


>>116 (ぃや、ありゃちが……ぎゃあっ!)
何やら心臓に悪い展開が続いていると言うか、
喩えるなら、冥府へ続く道標がいくつも立っていると言うか、そんな気がするね。

――さて、ゲストを持て成すとしよう。
仕掛けておいた罠……はさっき使ったので最後だったか。
フィアナ、私の愛しいフィアナ、おいで。

≪モンスター召喚:魔姫ランクB:デビルプリンセス≫

……うん? 君はフィアナを知っているのかい。
エンゼリオの者か、ゼメキアの城に近しい者だったのかな。
――違わないよ……彼女はフィアナ、私の愛しい婚約者だ。
フィアナはあの時、息も絶え絶えに「何故わたしを独りにするのですか」と私に問うた。
私はフィアナを1人にして追っ手を迎え撃ったことを大層後悔したものさ。
だから、もう二度と離れはしない。死ですら、私たちを分かつことはもう無いんだ。
……素敵な話だろう? 君もこっちに来るがいい、
我が神は善人も悪人も区別しない、富める者も貧しき者も、すべての魂を受け入れるから。

121 :呪われし名無し:2011/05/15(日) 00:31:24
_gadad

122 :呪われし名無し:2011/05/15(日) 03:17:31
三時のおやつにこれおいておきますね


   _
  /〜ヽ
  (。・-・)つ,☆ペチペチ
   と_,、⌒) )
     (_ ノノ

123 :呪われし名無し:2011/05/17(火) 14:15:50
>>123、ダァー!

124 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/22(日) 07:27:07
……おはよう、闇の子ら。
1週間も留守にしてすまなかったね。
その……この館には魔界の一部に繋がる「魔界ゲート」の部屋があってね。
ベッドルームより落ち着くから、そこで眠ったり
時折魔界へ渡って封印された魔神と対面したりするのだけど――
その空間というのが実に不思議なものでね。
闇の中に星が瞬き、それらが渦になって上下左右の感覚が失われるような気分になるんだ。
――たまに、ごくたまに帰り方が分からなくなるんだよ。

しかし魔神を封印し、また封印を解くために必要な魔導器。
それを集めてゆくに従って、我が神は鏡のような檻から少しずつ放たれていく。
魔神と対面するごとに、私の行いが実を結ぼうしている、
私の悲願成就の時が近づいている――そう実感するんだよ。



>>117 (モンスターと人間を見分けるだけでも苦労しそうですねえ)
いや、そうでもないさ。
私が操るモンスター達は、おそらく君達も書物などで一度は見たことがあるような姿をしているよ。
ドラゴンは言うに及ばず。
ワーウルフもラミアも、亜人と呼べるかも知れないが明らかに狼や蛇の特徴を残している。
ファウルの姿は、君達の世界で言う「ジン」に似ていると思うよ。
ゾンビは姿こそ人間と同じだが、何しろ腐った体で動くものだからねえ。
明らかにまともな人間ではない、と大概の獲物は気づくだろうね。

尤も、私の愛しいフィアナは魔姫となった後も変わらず美しいよ。
……ユリアスがこの館にとうとう乗り込んできた時にね、
少しばかり悪戯心がわいて、フィアナを召喚して攻撃させたんだ。
あの時のユリアスの顔――恐怖か、嫌悪か、軽蔑か……醜く歪み、私を罵ったのだよ。
「そこまで堕ちたか」とね。そんな台詞は後ろめたさのない玉座に座ってから言って欲しいよ、全く。
ちなみにフィアナの実兄のはずのエリオウスは勇者ごっこに熱くなりすぎているらしくてね、
フィアナの姿を見せても何の反応もしなかったよ。
兄としてどうかと思いつつも、ひとつのことを思い込んだら他がおろそかになるのは
実にエリオウスらしくて、そこだけ妙に安心したものさ。

125 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/22(日) 07:29:36
>>118 (この本おもしれー)
おや、何か君の興味を惹くような本があったのかい?
この館には書斎があるが、勇者だとか魔導器だとかの伝承に関する文献ばかりでね。
もう少し娯楽になりそうな読み物も欲しいところだよ。

しかしねえ、君。面白いと感じる本には、それなりの敬意を払わなければいけないよ。
本を著した作者、出版に携わる技術者、装丁に使われる紙や革や箔を作る職人、
彼らなくしては我々は知識や娯楽に触れることすら叶わないのだからね。
飲み物や菓子を供に読書というのも私は嫌いではないけれど、
砂糖や油で汚れた指でページを繰る瞬間を見るとね、自分の本でなくても
ついカッとなることがあるよ。

――まあ、本の楽しみ方も人それぞれだ。
君にとっては、そうしてくつろいだ状態で書物の世界に浸るのが作法なのかも知れないね。
それを止めさせる権利など、私にはない。存分に楽しむといい。
……ゼメキアの城仕えの魔法使いに、読書家で知られた男がいてね。
さぞ本を大切にしているのだろうと思ったら、彼にとって本の内容こそが主眼であり、
本という形には興味がないそうで、手に入れた書物はあらかた解体し
ばらばらの紙束の状態で持ち歩き、好きな時に読めるようにしていたものだよ。
私は書物の装丁も気になってしまうから、彼の境地にはなかなか至れないだろうね。

ところで、君は何の本を読んでいるんだい?
その……そんなに面白いのなら、私にも読ませてくれはしないかな。


>>119 (お宝発見!これを売れば大金持ちだ!)
……やあ、見つかってしまったか。
この館にまつわる噂も、亡霊が住むとか魔神が願いを叶えてくれるとか財宝が眠っているとか、
アスタルテが人間どもの欲望をくすぐって誘き寄せてくれるのはありがたいが、
あまり物見遊山気分でここを訪れるのは感心しないし、
何より君のために良くないことになるよ。

それは確かに宝だ。しかしそれは、君が思うような普通の財宝……
精々がいわくつきの怪しげな代物などではないよ。
それの本当の価値が分からないなら、迂闊に手を出さない方が良い。
魔導器には指輪や首飾りや冠といった形のものもあるが、
君が見つけてしまった剣は……魔神の剣はいけない。
それはね、私を抹殺するべく送り込まれたエンゼリオ騎士団の中の1人が持ち込んだものだ。
もともとはその騎士の先祖が旅の商人から買ったものだそうだが、
君と同じようにただの宝剣と思っていたのだろうね。
一見普通のアクセサリーや剣のように見えて、それらは魔神にまつわる品だ、
闇の力が干渉し、君の人生を大きく歪めることになりかねないよ。
……魔神の剣を持つ者は、血に飢えて人斬りをするようになる。
そんな人生は嫌だろう? だからね、大人しく返したまえ。
返してくれるのなら、何も殺したりはしないからさ。

126 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/22(日) 07:37:45
なかなか君達の言葉に追いつけずに、申し訳ない限りだ。
これから朝食をとったら久し振りに体力測定をしてくるよ。
続きは今日の夜にお持て成しするよ、待たせてばかりで済まないね。

……刻命館の主などをやっていると、様々な剣士や魔法使いと渡り合わなくてはならない。
自分の手でトラップを操りモンスターを召喚しながら、獲物の動きを読む……
実戦から学ぶのが一番なのだけど、基礎体力や身のこなしなどは日頃から努力しているんだ。

――アスタルテが館中にトラップを仕掛け、それを掻い潜りながらエントランスから
魔界ゲートの間までの到達タイムを記録するんだよ。
なかなかにハードなもので、アスタルテも回数をこなすごとに難易度を上げてくるものだから
訓練といえど命の危険につながりかねない。
今日の訓練では、「モンスターの素材となる人間を寝かせた棺を持った状態で、
マントを身につけていかに素早く動けるか」をテーマにしているそうだよ。今から気が重くてならない、
マントというのは私の立場上、獲物に対してのサービスのように身に着けることがあるけれど、
あれは実際戦うとなると実に邪魔だ。
飛び道具使いの攻撃をかわしたと思ったら、マントが背後の壁に縫いとめられてしまうなんてこともある。
そんな時にそなえて、体力測定にはマントの早脱ぎという種目もあるのだよ。

127 :呪われし名無し:2011/05/22(日) 17:10:57
おかえりなさい主様
ごはんにしますか?お風呂にしますか?
それとも…

128 :館主とイヴ ◆TRAP/sBKOc:2011/05/23(月) 03:33:07
闇の子ら、今頃は夢の中かな?
ところで私は夜というものが具体的に何時までなのか良く分からなくてね。
今の私の感覚では、午前3時は確実に夜で、もっと言うなら空が明るんでこないうちは
夜だと思っているのだけどね。
しかし午後10時から午前2時の間の睡眠が美容と健康に良い、そんなふうに良く言われているのでわが身を省みたりしているよ。


>>121 (リトルチ  ンチ  ン)
……む……またしても暗号の問題だね。
これまでの風変わりな文字と違って、私にも読めるのだが──意味が通らないな。
ミ・リッセント・セント・リトルチ・ンチ・ン……?
善からぬものを召喚するような、何か呪われた言葉にも思えるが……。

「ご主人、これ下の行を読むだけデスよ。リトルチンチンつまりお粗末なチンチンです。
脇差とか爪楊枝とも言うッス」
! イヴ、やめないかそういう下品な言葉は!
私はこれでも王太子だったのだよ、そんな下品な言葉を聞いたら倒れてしまうよ。
「チンチンが下品ってどういう根拠っすか? おバカなイヴにも分かるように教えて下さいよー。
あとご主人のチンチンはリトルなんすか?」

「……あ、行っちゃった。なんか契約者としては板についてきたけど、こーゆーのダメなのは相変わらずお坊ちゃまだなあ。
別にリトルチンチンでもドリルチンチンでもいいじゃんねー?
――ア、あ、アスタルテ様!? いつからそこに……!? 違うもんイヴなんにも悪いこと言ってないもん!
純粋で素朴な疑問をご主人に聞いただk、ヤメテーお仕置きだけはヤメテー許してー!!」

129 :イヴ ◆TRAP/sBKOc:2011/05/23(月) 03:39:25
ご主人がベッドルームに閉じこもって「しばらく1人になりたい」とか言ってるんで、
イヴが代わりにオモテナシするのでヨロシクねー。
って言うか、イヴはアスタルテ様のオシオキから即復活したのにご主人打たれ弱すぎだよ。
アルデバランと違って真面目に魂を集めてくれるのはいいけどさー、
いい加減オウジサマじゃないってこと、言葉じゃなくて心で分かって欲しいんだよねぇ。


>>122 (三時のおやつにこれおいておきますね)
わっ、おやつ! 3時は3時だからいいよね?
えっへへ〜、真面目に使い魔見習いの仕事してるイヴに差し入れしてくれたんだねー、分かるよ!
これってプディングの仲間だよね、イヴ色々知ってんだからー!
>>122はどんなプディングが好き? イヴはねー、カスタードを使ったプディング大好き!
あまーいのと、カラメルソースのほろ苦いのがおいしいんだよねー。苦いのだってイヴ平気だもん! イヴ大人!
……でも、なんか余計なパーツついてるんだね。動いてるし。
頭はスプーンで食べるとしてー、余計なところどうしよう?
なんかペチペチしてるのがカワイイから、ちょっと遊んでもいいよねー、いいってイヴが決めた!
もし突っ込まれるなら、火掻き棒と鉄のヤリと、どっちがいい?
え? 突っ込むところ? それくらい察してよねーノリ悪いなー。
ちゃんと遊んだあとは、余計なパーツのとこもおやつにするからさあ。
ぐっちゃぐちゃになってもパンやドライフルーツとまぜまぜして一緒にオーブンで焼けば無限プディングだよ!
まあ頭のとこはイヴがおいしく食べちゃうけどね!


>>123 (>>123、ダァー!)
元気があれば何でもできるよねー! >>123はアゴがしゃくれてるけど分かってるねー。
これから歩いてく道がどうなってんのかなーとか、心配するとかいくらでもできるけどさ、
まーとりあえず前に足を出せば一歩だし、そうしてけばどんな道か分かるもんね!
迷ってるヒマあったら行けばいいじゃない、行けば多分わかるよって、
ぶっちゃけイヴもときどきご主人を励ましてるんだよ。
ここで皆と話してる時はわりかしフツーなんだけど、なんかたまーに「これで良かったのか」とか
「やり直せるならどんなに幸せだろう」とか、なんかすんごい後ろ向きなこと言うんだよねえ、ご主人。
だからイヴは、使い魔見習いとして励ますくらいしかできないけど、
やる気を出してほしくてバチーンってやったりするよ! えらいでショ〜♪

まーとにかく狩られる側の人間はさ、そーやって希望とか未来とか信じてあくせく働いてよ。
そしたら魂の重さが変わったり、おカネいっぱい貯めたりするだろうからご主人の役に立てるよ! やったね!

ところでさー、123の逆で321って言ってたヒト、いなかったっけ?
なんかあんまり聞かなくなったよネー。

130 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/23(月) 03:55:47
……アスタルテはどうにも逆らいがたいオーラを纏っているが、
基本的に契約者が真面目に人間狩りをしている限りは「教育」「指導」はしても
抹殺のような無体はしない。
イヴは明るい性格で堅苦しさはないけれど、どうも……私とは異なる文化で
生活しているようで、しばしばついていけなくなる。

アスタルテとイヴのどちらかを選べと言われたら、私は素直に「フィアナが良い」と答えたいねえ。


>>127 (ごはんにしますか?お風呂にしますか?それとも…)
やあ、私の帰りを待っていてくれたのかい?
――あの忌まわしい日、自分が愛を持って接すれば人もまた私を愛してくれるだろうとか、
私は民の期待や好意にこの身のすべてで報いようとか、
そういうままごとのような感情は捨てたつもりだけれどね、
この館に集う子らは、獲物であろうと客人であろうと、私にとっては大切な存在なんだ。
そんな君達に「おかえり」と迎えてもらえるのは……嬉しいものだね。

こんな時間にまで風呂や食事の用意をしてくれた君の好意に、心から感謝するよ。
ただ、今は何より眠りたい……。
アスタルテの「体力測定」がね、実に実に厳しいもので……
「ご主人様が御身を危険にさらすことなく狩りをできるよう、心を鬼にして」とか何とか言っていたけれど、
今日だけで6回……7回くらいは「死んだ」ね。

君の好意に甘えたいのはやまやまなのだけど、多分今食事をしたら胃が受け付けないだろうし、
入浴しようものならバスタブの中で眠って溺れてしまいそうでね……。
お詫びと言っては申し訳ないけれど、感謝をこめてこれをあげよう。
「神罰のアミュレット」という宝物だよ。護符になるとも言われているが、
身につけて過ごすもよし、何なら商人に売り払ってもいい。
そこそこの値がつくから、君の好きなように使いたまえ。


それでは、ようやく皆の言葉に追いついたところで私は今宵は失礼するよ。
闇の子らに訪れる明日が、幸い多くあるよう、呪われた館から祈っている。おやすみ。

131 :呪われし名無し:2011/05/23(月) 18:53:03
両手に花じゃないですか、畜生!モテ男め!


132 :呪われし名無し:2011/05/24(火) 01:12:38
夜は館で運動会♪

133 :呪われし名無し:2011/05/24(火) 02:59:32
僕ちゃん宇宙人でーす!氏ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!

134 :呪われし名無し:2011/05/24(火) 12:11:41
ワーウルフィアナ

135 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/26(木) 07:40:55
おはよう、闇の子ら。
出来れば毎日君たちの言葉に答えていきたいのだけれど、
館主業が立て込んでしまったり、まあ色々あって私の具合がよろしくなかったり、
もっと言うと軽く死んでしまったりしていると、どうにも時間が取れなくていけない。
申し訳ないが、しばらくはこんなペースでの語らいに付き合ってもらえれば有り難いよ。


>>131 (両手に花じゃないですか、畜生!モテ男め!)
いや、良く考えてごらんよ……確かに私のそばでアスタルテとイヴが監視もとい
私の人間狩りをサポートしてくれているが、彼女たちは魔神の使い魔だからね。
人間の女性ではないし、いやこれは私とフィアナという種族も生死も超えた絆があるから
大した問題じゃない、とにかく魔神の使い魔であって、
契約者というのは魔神を復活させるために利用する駒に過ぎないのだよ。
たまたま、私が魂を焦がすほどに復讐を望み、魔神に身を捧げ毎日真面目に
人間の魂を狩っているから彼女たちは私につき従っている……ように見せかけているのだよ。

仮に君が「人間でなくてもいい、他の目的のために利用するのであってもいい」と言うのなら、
一度ここで私の人生を振り返ってみようじゃないか。

■ゼメキアの王太子である
┗まあこれは、私が努力して得たものではないね。
 逆に言うなら、王子でない私だったなら、どれほどの価値があったのだろうね?
■世界一可愛い婚約者と兄の婚約者に横恋慕する弟と暑苦しい親友がいる
┗後者ふたつについてはフィアナの存在ですべてカバーできるね。
■乱心した弟に最悪の濡れ衣を着せられる
┗私は王太子で、王位継承権で言うなら1位だ。その私がわざわざ父上を亡き者にする理由があるかい?
 国王と王太子が一度に死んで、誰が一番得をするかなど火を見るより明らかじゃないか。
 ゼメキア王国は馬鹿ばっかりだと悟ったね、私は。
■公開処刑でミディアムレアになる
┗私は他の死に方と言えば切り殺されるとか自分の罠にかかるとか、それくらいしか知らないが、
 焼死というのは死に方としてはもっとも苦しいもののひとつと聞いたよ。

このあたりを鑑みて、それでも「畜生! モテ男!」と思うのなら……
そうだねえ、私も休暇を欲しいと思っていたところだから、私の代わりに「一日館主」などやってみるかい?
女性に限らず人間に限らず、毎日大勢の獲物たちが君を追いかけて君……の首にかかった金を
手に入れようと争うだろうねえ。

136 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/26(木) 07:42:01
>>132 (夜は館で運動会♪)
亡霊には学校も試験も何もないと聞いていたけれど、
どうやら私は完全に死にきっていないせいか試験も運動会もこなさなくてはならないのだよね。
命懸けの障害物競走は初見殺しとして恐れられ、成績次第ではボーナスステージと言う名の
仕置きが待っていたりするんだよ。
先日の体力測定の時に「フィアナがチアガール姿で応援してくれたら120%の力が出るかも知れない」と
アスタルテをちらちら見ながら言ってみたのだけど、
「常には出ないからこその120%ですので参考スコアになりません」と一蹴されたよ。
だからと言ってアスタルテがチアガール姿で応援するとなってもあまり嬉しくないと言うか、
そもそもチアはするけれどガールではないよね。
私は女性を年齢で差別したりしないが、さすがに100年越えは、まあ、
所詮人間である私には少々玄人向けすぎて良さが分からないのだよ。

ちなみに私はフィアナならチアガールでなくとも、
ナースでもチャイナでもいっそ男装でもとにかく何でも似合うと思う、それは声を大にして主張したいと思うよ。
どうでも良いが「夜の運動会」と聞いて微妙にもやもやした者は素直に手を挙げたまえ。
……何だい、私だけかい!?


>>133 (僕ちゃん宇宙人でーす!氏ねぇぇぇ以下略)
なんだまたエイリアンか。
……死ねは私の台詞なんだよこの全身緑ッ……! 氏ねでなく死ね!
館の暗闇でぼんやり発光しながら佇む姿に死ぬほど驚いた私の無様な姿は取り返しがつかないのだよ!
そもそも「もしかしたら魂がすごく重いかも知れない」と思ったら全くそうでなかったし
もちろんワールを貯めこんでいるわけでもない! とんだ狩り損だ!
トラップを仕掛けるのにも魔力が必要なんだよ!
所詮おまえなどグラビトンの材料に過ぎないと言うのに何度も出てくるんじゃないよ!
あああ今思い出しても腹立たしいことこの上ない……!
とりあえず死ね、私の華麗なトラップ捌きで一瞬で死ねええええええ!

137 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/26(木) 07:47:00
>>134 (ワーウルフィアナ)
……意外と身近な名前で続くものだねえ。
荒んだ生活の中で遊び心を忘れてしまった私には羨ましくもあり、
癒されもする言葉遊びだよ。

そして何よりワーウルフなフィアナ、素敵じゃないか!
昼は可憐で一途で少しお転婆な姫君、夜は血と肉を求めて獲物を引き裂く人狼……
その二面性にぞくぞくしてしまうよ。
首輪なんて無粋なものはいらない、私たちには何より強い闇の絆があるのだからね。
私はフィアナの頭を撫で背を撫で喉を撫で、心を込めて全身ブラシをかけてあげよう。
ノミがつかないようお風呂にも入れてあげよう。
そして乾いてふわふわになった毛並みを、心置きなくもふもふもふもふ……。

正直なところ、私はフィアナだったらファウルのように息が臭くても愛せる自信があるよ。
いや勿論私のフィアナは薔薇の芳香にも劣らない香りに満ちているけれどね。



それでは、新しい今日1日が君たちにとって幸い多きものであるよう祈るよ。
私は、用事を思い出したので失礼する。
書斎で調べ物を、少しばかりね……例えば、一度死んだ人間を闇の力で蘇らせた場合、
モンスターと配合はできるのかとか……館主たるもの、人間狩りのためには日々努力を怠ってはいけないからね。

138 :呪われし名無し:2011/05/26(木) 12:52:10
ここのアスタルテさんと、ソロモン72柱のアスタロトは、何か関係がありますか?

139 :呪われし名無し:2011/05/27(金) 21:23:59
>>139の遺作

140 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/29(日) 09:31:44
おはよう、闇の子ら。
数日前から雨が降り出したと思ったらどうやら嵐になってしまったようだね。
これでは獲物もあまり見込めないかな……命令なり自分の意思なりで
私の首や魔神の力を狙ってくる輩は、天気も時間も構わずに来るのだけどね。


>>138 (アスタルテとソロモン72柱のアスタロトは関係ありますか?)
ソロモン72柱の悪魔と言えば、魔術の奥義書のひとつ、
ゲーティアに記された存在だね。
ゲーティアに記される悪魔アスタロトの起源は、そもそもが大地の豊穣を司る女神、
すなわち性愛の女神たちだったと言われている。
古い時代において大地は豊穣、子孫繁栄と結び付けられ、多くの女神が生まれた。
中には奔放な恋愛遍歴を持つ美貌の女神もいただろうねえ。
時代が下るにつれて、禁欲を旨とする宗教が広まればそういった女神は
悪しき存在へと変えられてしまうものさ。
アスタルテと同じ名を持つ女神も、元を辿ればそういった存在で、
イナンナ、イシュタル、アナト、アスタルテ、アフロディテ……と変遷ののちに
72柱の悪魔に数えられるようになった。

まあ、私としては君が言うような直接の関係はないのではないかと思うよ。
アスタルテは、あくまでも封印された魔神が切り離した力の一部、使い魔だからね。
その名を彼女自身が名乗ったのか、我が魔神が与えたのかは分からないけれど、
彼女を表すにはなかなか良い名前だね。
豊穣と出産──性愛の女神として信仰を集める反面、性愛への不具合……具体的に言うなら
「男性が機能しない」現象をもたらすとして怖れられもしていたそうだからね。
魔性と表現するには、もっと恐ろしく生々しい。実に彼女にぴったりじゃないか。

141 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/29(日) 09:34:49
>>139 (>>139の遺作)
──やあ、ようこそ。嵐に遭って大変だったろう?
今タオルと温かい紅茶を用意するから、待っていたまえ。

イヴ、ミルクティーを2つ頼むよ。……ミルクは沸騰させずにね。
それと、ミルクの手鍋に茶葉を入れてはいけないよ、
葉が充分に開かないからね。

……お待たせしたね、まずはタオルで体を拭くといい。
温かい風呂の用意をしているから、その間に紅茶でも飲みながら、
私の話に付き合ってくれないかい?

君はこの館の噂を知っているだろうか。この館にはね、古の魔神が封印されているのだよ。
そして、館の主は代々魔神と契約した者が務めている。
さっき書斎で面白い文献を見つけてね。139年前に死んだ、当時の館主の手記だ。
139年前となると……傀儡使いドークスの前の契約者かも知れないね。
その時の契約者はIsac、イサク──いや、アイザックかな。そんな名前の男だったそうだ。
魔神と契約を交わすのは、ひとえに魔神を封印から解き放ち、
その力で願いを叶えたいという願い、欲望、それらのため。
ある者は富を、ある者は権力を、ある者は力、あるいは不老長寿、美貌、敵討ち──
様々な願いを持った契約者たちがいた。
そんな中でアイザックという男は少々変わっていてね。
彼は当代一の彫刻家として名声を欲しい儘にしていた。
ところが、やはり盛者必衰の習いの通り、アイザックも晩年は創作に悩み、
鎚と鑿を手にしてもアイディアが浮かばず、とにかく創ろうと石を削り出しても
思うような物が作れなくなっていたのだそうだ。
──芸術というものは、しばしば「神降ろし」とも言われる。
この世のものと思えぬインスピレーションが突然閃いたりするものだ。
あるいは、創作への尽きせぬ情熱を鎮めるために、荒ぶる神に捧げる舞踏のように創作する。
……そして、アイザックは創造できなくなった己の手を憎み、
閃きを得られなくなった己の魂を呪い……文字通り「神に頼った」。
魔神の力で、再び彫刻家としての再起を願ったのだ。
不思議なもので、彼の中では彫刻とは自身の情熱の発露という手段ではなく、
それ自体が目的になってしまっていたのだよ。
アイザックは神の手と呼ばれた手を血に染め、魂を狩り続けた。
──魔神を復活させ、闇のものとは言え神の力に触れさえすれば情熱も技術も霊感も
取り戻せるはずだと信じて、彼は契約者として働き続けた。
皮肉なもので、契約者を倒そうとやってくる人間たちの断末魔は実に様々な表情を見せ、
どんな絵画や彫刻よりも鮮明に「人間」の魂を表現する。
恐怖であったり無念であったり、穏やかなものであったり、残してゆく者への悔恨であったり、
どれひとつとして同じ物はない。
しかし、アイザックも志半ばに斃れることになる。
魔神の力を欲する獲物が操る魔法によって、彼は生きながら石と化し、死んでしまった。
実にあっけないものだね。そして、彼自身が──彫刻家アイザックの遺作となった。

……しかし妙だね、私が書斎で見つけたのはアイザックの手記のはずだけれど、
死に際まで詳細に記されている。この書物は、結局何だったのだろう?
そして、「アイザックの遺作」は、その後どうなったのか──案外、
今もこの館の何処かにあるかも知れないね。

──ああ、風呂の用意ができたようだよ。雨風で冷えた体を休めるといい。
おや、行ってしまうのかい? 嵐が過ぎるまでこの館で過ごしていけば良いのに。
……アスタルテ、どうやらお客様がお帰りになるようだよ。
迷うことのないよう、送ってやってくれ。……ああ、「決して迷わぬよう、確実に」ね。

さて、彼の「遺作」はどんな表情を見せてくれるだろう。
何故、という驚愕だろうか? この世ならざる力の片鱗への恐怖だろうか?
それとも、最後まで戦意を失わない憤怒だろうか?
彫刻家アイザックと同じように──志半ばで幕引きを迎える失望と諦念だろうか。

142 :呪われし名無し:2011/05/29(日) 16:00:40
すみません、トイレ貸してください!大至急!

143 :呪われし名無し:2011/05/30(月) 18:26:09
罠を仕掛けるのが好きなんて悪趣味な!

144 :館主の日記 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/31(火) 09:54:28
春が終わり、夏が近づく。
しばらくは雨が大地をうるおす季節だ。

春の緑と日差しと風は、平和だった頃を思い出させる。
木漏れ日にきらめくフィアナの髪が風になびいて、
「こんな穏やかな日が、ずっと続けばいいですね」
そう言って彼女は笑った。
ユリアスは私とフィアナをとても慕ってくれていた。
エリオウスと会ったときは、2人でこっそり城を抜け出して遊び歩き、
私は彼に剣を習い、私が彼に魔法を教えたりしたものだ。
お互い、良い生徒とは言えなかったけれど、楽しい時間だった。

ああ、本当に、遠い遠い昔のことのようなのに、
何故こんなにも鮮明に記憶に焼きついているのだろう。
どんな歯車が動いて、止まって、私達はこうなってしまったのだろう?
考えても詮無いことなのに、そんな考えが脳裏を過ぎる。
「時の砂」を手に入れてから、過去のことを考えてしまう。
500年前の勇者シェリングを始末した時のように、
ほんの数年、時間をさかのぼって、ザムールを殺してしまえば、
あの穏やかな日々の続きに生きていられるのではないか……。

それでも私の手は、もう血に染まっている。魂は闇に囚われている。
誰かを殺めるなどと、簡単に思いついて実行しようとするくらいに、私は変わってしまった。

魔神の復活には、魔導器だけでは足りない……まだ魂が必要だ。
極上の、重い重い魂が──。

145 :館主の日記 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/31(火) 09:57:37
おはよう、闇の子ら。
今日は束の間の晴れ間を楽しんでいる者もいるのかな。


>>142 (トイレ貸してください!大至急!)
──おやおや。尿意なり便意なり催すほど、歩いてきたのかい?
君も酔狂だなあ、この森には何もない。
怪しげな、血塗られた噂のある館以外には何もない、
およそピクニックには向かないような森だと言うのに……。
トイレは、このエントランスから右手の廊下を進んで、
3つめの角を左に曲がって4番目のドアだよ。
もしも間に合いそうにないのなら、ここに拵えてあげようか。
我が神の力で、すぐにピットフォールを置いてあげることもできるよ。
ただし……それを見たら君は生きて帰れないけれどね。

粗相をされてはたまらないから、早く行っておいで。
4番目のドアだからね。3番目のドアを開けてはいけないよ。


>>143 (罠を仕掛けるのが好きなんて悪趣味な!)
ふふ、ようこそ、可愛らしい客人よ。
悪趣味だとか、汚らわしいだとか、そういった言葉は
もう褒め言葉にしか聞こえないんだ。
私は復讐のために魔神に身を捧げたのだからね。

しかし、罠というのが悪趣味なのかい?
狩りには罠がつきものじゃないか。
私が人間の魂を我が神に捧げるには、罠が必要なんだ。
──君が言いたいのは、こうだろう?
「人間を、罠で捕らえて殺すなど悪趣味だ」……とね。
では、罠を使わずに殺すのなら悪趣味じゃないのだろうか。
獣を狩るのに罠を使うのは悪趣味かい? 人間を苦しめず殺すのは悪趣味かい?

君達人間は、何か道徳や正義を語るとき、とかく主語や根拠を大きくするものだね。
「国民を代表して」「世界の平和のために」「皆の総意」とかさ。
素直に言って良いと思うけれどねぇ、
「自分がこうしたい」「自分がすっきりするために」、それでいいじゃないか。
団結するのは、利害が一致するからだろう?
突き詰めれば自己満足だ。自己満足のために生きている、それの何がいけない?

悪趣味だなんて、そんな勝手な気遣いの言葉で包まずに素直に言いたまえよ。
私はそれを責めたりはしないからさ。

146 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/05/31(火) 10:00:10
……>>145での返答で名前を間違えていたね。
私は冤罪には断固抵抗するけれど、自分の過ちは素直に認めるとも。
ああ、認めるともさ。

147 :呪われし名無し:2011/05/31(火) 13:40:41
館の地下にロボットを隠してあるとか言って下さいよー!

148 :呪われし名無し:2011/05/31(火) 14:08:17
とある世界にはモンスターハウスという名の
魔物だらけ罠だらけの部屋が現れるダンジョンがあるそうです。
ここはひとつ、対抗意識を燃やしてみませんか?

149 :呪われし名無し:2011/06/01(水) 00:38:30
ざわ…

    ざわ…

150 :呪われし名無し:2011/06/01(水) 12:43:18
館の管理業務は年中無休ですか?
休日欲しくなっちゃいませんか?

151 :呪われし名無し:2011/06/01(水) 18:03:37
魔神に身をささげた・・・


ぽっ

152 :呪われし名無し:2011/06/02(木) 01:57:32
  ∧_,,∧    ラーメンとお茶いかがですか
 (´・ω・`) _。_
 /  J つc(__アi! 
 しー-J     旦~  旦~ 旦~ 旦~ 旦~

 ∬____    ∬____    ∬____     ∬____    ∬____     ∬____ 
 \≠/    \≠/     \≠/     \≠/     \≠/     \≠/     
.    ̄    .    ̄     .   ̄     .    ̄    .    ̄     .    ̄   
 味噌ラーメン  醤油ラーメン   豚骨ラーメン  塩ラーメン   チャーシューメン    ねぎラーメン

 ∬____    ∬____    ∬____     ∬____    ∬____     ∬____ 
 \≠/    \≠/     \≠/     \≠/     \≠/     \≠/     
.    ̄    .    ̄     .   ̄     .    ̄    .    ̄     .    ̄   
 サンマーメン にんにくラーメン 和風だしラーメン 五目ラーメン  もやしラーメン  バター醤油ラーメン

153 :呪われし名無し:2011/06/02(木) 20:03:10
ハニトラください。
甘〜いやつ。

154 :イヴ ◆TRAP/sBKOc:2011/06/11(土) 23:53:41
ういういー、みんな元気にしてるー? イヴイヴ、イヴだよー。
久し振りになっちゃってごめんねー?

ご主人ちょっと時の砂で過去行ったり、
館を改築したけど失敗したり、忙しいみたい。
多分次の土曜くらいには来るんじゃないかなー?
ちゃんと戻ってくるって言うかアスタルテさまが引きずってくるからね!

155 :呪われし名無し:2011/06/12(日) 20:31:51
おぉ、おかえりなさ…
>アスタルテさまが引きずってくる
ご、ご愁傷さまです…

156 :呪われし名無し:2011/06/12(日) 21:44:28
>イヴイヴ、イヴだよー。
オレオレ詐欺みたいですね。

157 :館主とイヴ ◆TRAP/sBKOc:2011/06/18(土) 23:36:34
闇の子ら、ごきげんよう。長らく不在にしていて済まなかったね。
少々館主業が立て込んでしまったのと、何というか不慮の事故と言うか……
──いかに魔神の力が宿る館といえど、無理な増改築を繰り返すと
維持しきれないと言うことを身をもって知ったよ。
……私も、さすがに二階の面積が一階の倍近くになって大丈夫だろうかと思っていたんだ。
まあ、やっぱり駄目だったよ。

しばらくはアスタルテの暖かい眼差しに見守られつつ勤勉勤労の精神で粛々と頑張らないといけない。

皆も気をつけるんだよ、夢中で廊下や寝室を増築していると
袋小路だらけになってしまって人間狩りの時に大変不便なんだ。
それからイヴは連絡を請け負ってくれてありがとうね、しかし余計なことは言わなくてよろしい。
「だってほとんどノンフィクションじゃないっすか! ご主人のええかっこしい!」



>>147 (館の地下にロボットを隠してあるとか言って下さいよー!)
ロボットというのは、私のしもべのゴーレムに似た物体らしいね。
いや……私が知る限り地下にそういったものは無いはずだけれど、
二階の魔界ゲートから封印された我が魔神に会いに行けるよ。
それと、ゴーレムなら地下と言わずに私が封龍石を用いて呼びさえすればいつでも現r

「あーあーあー! 分かってない! 分かってないデスよご主人!
ご主人には>>147のロマンが分からないんスか、こう、アスタルテさまとイヴが通信オペレーターで、
『刻命館ロボ、発進!』『承認する!』とか何とか言って、そしたら館がパカーってふたつに割れるんですよ。
そして唸りをあげて地下からせり上がってくるロボ! シビれるっすよ!」

……済まないが、私にはどうもよく分からない世界のようだね。
館が真っ二つになるのは困ると思うよ。

158 :呪われし名無し:2011/06/20(月) 14:01:51
館主業ってどんなことするんですか?
掃除とか?

159 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/06/27(月) 04:31:41
ご機嫌よう、闇の子ら。
私自身の魔力がうまく使えないのと、館のフォースクリスタルが本来の半分程度しか動かない日が続いていてね。
待たせてばかりで申し訳ない限りだよ。
しかし私としてはこの館の物語を最後まで綴っていこうと思っているから、
願わくば時折はこの館の様子を見に来てくれると幸いだ。
──見捨てられることに慣れてはいる、けれど自ら見捨てられたいと思うほど、
落ちぶれてはいないつもりなんだ。



>>148 (モンスターハウスに対抗意識を燃やしてみませんか?)
そうだねえ、落とし穴から下のフロアに落ちたり、
細い道を走って開けた部屋にたどり着いたと思ったら
一歩歩けば罠、罠、罠……スイッチを踏めば矢が飛来し、躓いて転べばアイテムをばらまき……
極めつけに周囲をぐるりとモンスターに囲まれている。
なかなかにえげつなくてぞくぞくするものだと私も思うよ。
この刻命館に訪れる獲物たちの心境もまた、そんなものだと思うと、
ほんの少し、わずかばかり同情心が芽生えなくもない気がするんだ。
──もちろん、芽生えた同情が根を張る前に摘み取るけれどね。

モンスターハウスという名のダンジョンは、
我ら闇の契約者の物語が世に出るよりも以前からあったものだけれど、
厭らしさとしては私の館も負けていないと自負しているよ。

……私は獲物にアイテムを使わせる隙など与えない。
……私はトラップもモンスターも、目に見えるように配置などしない。
……私は力尽きた獲物を館の外に放り出し再起を促すことなどしない。

獲物はね、君、私にとって──魔神を復活させるための魂の贄。
あるいは殺して金を奪い取るだけのもの。
はたまた我がしもべとなるモンスターの材料。
それだけだ、ああ、それだけだとも。
この館を訪れるものが、どんな希望や野望を持っているかなど知らない。
どんな生を歩んできたかなど興味はない。

ただ、私は狩り続けるだけさ。


>>149 (ざわ… ざわ…)
やあ、どうしたんだい君。
この館に迷い込んでしまった己の不運を嘆いているのかい?
なに、落胆するには及ばないさ……君が助かる道はある、
私を殺し、新たな契約者となれば良いのだからね。
さあ、さあ、気を確かに持ちたまえ。
君にはもっとも大きな武器が残っているじゃないか、君はまだ生きている。

君が生き延び、それどころか理想の世界を築く可能性は残されているんだよ。
あきらめてはいけない、存分に……希望に縋り夢を追い続けるといい。
私はそんな君の姿を心から愛おしく思い、応援さえするとも。

──希望が打ち砕かれ、努力が水泡に帰した人間の絶望、その魂の味……
それがたまらないのだから、ね。

160 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/06/27(月) 04:41:20
(続き)
────ああ、いいものを見せてもらったよ。
君はダイヤモンドの魂を持っている、この私の罠で力を奪われ血を流しながらも、
最後まで君は抵抗した、戦った。
素晴らしいじゃあないか!
……けれど現実は非情なものでね、どれほどに努力しても研鑽しても報われる保障などどこにもない。
平穏な日々がいつ崩れるかなど私たちには分かりもしない。
……「これ」が夢ならいいと……そう思っただろう?
お互いにとって悲しいことに、これは紛れもなく現実なんだよ。
そう、苦くてたまらない、現実なんだ。

──森の鳥たちの囀りが聞こえてきたね。そろそろ空も白みはじめるだろう。
でも、君はもう朝を迎えることはない……代わりに、その魂を我が神への供物として
永遠の闇に身をゆだねようじゃないか。
さあ、おいで。私は君の魂を心から歓迎するよ。


>>158 (館主業ってどんなことするんですか?)
やあ、ようこそ刻命館へ。私はこの館の主として暮らしている者だよ。

館主の仕事かい?
まあ、そうだねえ……一般的な館を維持するための掃除や改築などもするけれど、
私は訳あって館の外にはあまり出られないものでね。
調理などの家事は使い魔──使用人にしてもらうことがほとんどだよ。

私は主に、掃除を生業として過ごしているんだ。
この掃除は、使用人ではなく主である私にしかできないものでね。
もしかしたら君が知っている掃除とは少々しきたりが違うかも知れないな。
こうして出会ったのも何かの縁ということで、朝食を済ませたら見学でもしていくかい?
こんな鬱蒼とした森に佇む怪しげな館ではあるけれど、私たちは来客を歓迎する。
……できれば、この縁を大事に長く友好的な付き合いができるといい、と私は心から望むよ。

161 :呪われし名無し:2011/07/11(月) 03:00:41
部屋が壊されることってあるの?

162 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/07/14(木) 22:46:35
長らくお待たせしてしまって済まないね。
暑い日が続いているが、闇の子らは健やかに過ごしているかい?
水分はこまめに摂りたまえ、喉の渇きを感じてからでは遅いからね。
もし頭痛や眩暈を感じるようならすぐに風通しの良い日陰で休むんだよ。

私は幸いそれなりに健康に過ごしているけれど、相変わらず人間狩りの日々だ。
夏に向けて館を「迷路風」「事件性のある別荘風」と改装してみたけれど、
あれは失敗だったよ。
廊下を長く増築して迷路にしてみたら、獲物があちこちに散らばってしまって
ひどく効率が悪くてね……。
廊下自体は横の逃げ場を塞げるしヤリ系のトラップを仕掛けやすくて嫌いじゃないけれど、
狭い分獲物が不必要に分断されてしまって1人ずつ捕らえていくのが少々骨なんだ。
──しかも獲物を1人相手しているうちに別の獲物がやってきて……となると目も当てられない。
別荘風の改装は、寝室を大量に増築してみたけれど、考えてみれば寝室は
罠を仕掛けたりモンスターを召喚するのには向いていないんだ。
獲物が寝室に入ってしまうと、正直言って手を出せない。

……アイディアを出すだけにとどめておけば良かったよ、まったく。


>>150 (館の管理業務は年中無休ですか? 休日欲しくなっちゃいませんか?)
本心を言うと、たまには復讐だとか人間狩りのことを忘れて羽を伸ばしたいね。
しかし私はこの館を離れるわけには行かないし、私の首や魔神の力を狙って人間は引きも切らずやってくる。

だがまあ、全くの無休と言うわけでもないんだよ。
獲物が来ない日もあるが、あらかじめ分からないので休んだ気になれないだけさ。
逆に「一体今日はどうしたんだ」と思うほど大勢押しかけてくる日もある。
……商売は2月と8月が暇になる、と昔から言うけれど刻命館は客も主も気まぐれでねえ。
いつぞやはエンゼリオの騎士団から団体客が来てね。魂が集まるのは良いのだけれど、
狩っても狩っても騎士ばかりではむさ苦しいし、飽きてしまうよ。
──こう言うとアスタルテに贅沢を言うなとお説教されてしまうんだけどね。

まあ、館主がいなくてはいろいろと立ち行かなくなるから仕方ない。
実際魔神と契約してみてから館主の苦労が分かってね。
私が殺した先代の契約者、アルデバランにさえ少しだけ敬意を抱いてしまうよ。
……もっとも彼は人を殺すのが楽しい性質だったから、苦でもなかったのかな。

163 :イヴ ◆TRAP/sBKOc:2011/07/14(木) 23:25:20
どんなに暑くてもイヴはへこたれないよー、元気元気!
──アスタルテさま〜、なんか暑さのせいでグールの腐り方がえらいことになってんスけど。
やっぱり夏の間は休ませるべきデスかね?


>>151 (魔神に身をささげた・・・ぽっ)
ワオ、>>151はそーゆージャンルのヒト? 薄い本とか作っちゃう系?
魔神さま×ご主人ならイヴ応援しちゃうよ! でも一応『関係者禁』にしといてね、
まかり間違ってご主人の知るトコロになっちゃったら卒倒するから。
刻命館に送りつけたりもしないでねー、ご主人が見たら泡吹いて倒れるから。
ほんとダメだかんね! 絶対だよ!
まー万が一にもそーゆーコトのないようにイヴが責任をもって検閲するけどね!
絶対ダメだかんね!?


>>152 (ラーメンとお茶いかがですか)
わ、ありがとー>>152! せっかくあっつあつのを用意してくれたのに遅くなっちゃってゴメンネ!
イヴはねー、どれ食べよっかなー。ネギがどっさりで辛いのも好きだし、豚骨も嫌いじゃないよ!
塩ラーメンってバター入れるとおいしいんだけど、バターのところを食べちゃうと
また足したくなっちゃってキリがないよねー。
あとさあとさ、つけめんもいいよね! コッテリしたつゆでズズズーって。
魚のダシをこれでもかって入れてると豚骨系でも心なしかヘルシーな気分になるよね!
そんじゃイヴは、ねぎラーメンいただきっ! ご主人はー……草食系おぼっちゃまだから和風だしラーメンっぽいな〜。
アスタルテさま、何にしますー? いろいろあるッスよ!
……「にんにくラーメン、チャーシュー抜き」? なんスかそれ?
なんか強引にキャラ作ろうとしてません?


>>153 (ハニトラください。甘〜いやつ)
はーい、ご指名ありがとうございマース♪
──って、あのさー、ハニートラップは分かるけど、>>153には色仕掛けしてオトすだけの価値あるの?
実は勇者の子孫の1人で、手懐けたら勇者どもの内部崩壊とかあるわけ?
そんなら別にしてもいいけどー、イヴだって安いオンナじゃないわけよ、わかるっしょ?
脅すだけの価値がないと全然おいしくないよねー。

そう言えば、ハニトラって言っていいのか分かんないけど前にご主人がフィアナ姫……
ってかデスプリンセスってかサタンプリンセスだけど、姫使って
ご主人の弟とか姫の兄貴とかブチのめしてたなあ。
あのときのご主人、めっちゃイイ笑顔だったよマジで。

164 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/07/14(木) 23:42:34
「和風だしラーメン」、おいしかったよ。ありがとう。
ラーメンという食べ物は、小麦の麺をたっぷりのスープに入れて……スープと一緒に食べるものなんだね。
小麦粉の生地を練って一口大に切ったものをスープに入れる料理なら食べたことがあるけれど、
麺とスープというのは面白いね。


>>155 (ご、ご愁傷様です…)
ああ、うん、何と言うか、ありがとう。
……ここだけの話、「刻命館ではよくあること」なのだよ。
むしろ私などはアスタルテが「引きずってでも働かせようとする」点で救われているくらいさ。
あまり好き放題にやりすぎると、引きずり回される前に首を切られてしまう。
先代の契約者がそんな感じだったのだよ。
魔神と契約を交わしたのは良いものの、彼は根っから猟奇的で殺しを快楽とするタイプだったからね、
あまり「魂を集める」点では真面目でなかった。
そこに私が現れたものだから、アスタルテとしては渡りに舟だったのだろうねえ。
彼女は一見、絶望の淵に立つ者に優しい。
けれど魔神の分身であるアスタルテにとっては人間など等しく弱く愚かなものなのだろうさ。


>>156 (オレオレ詐欺みたいですね)
彼女は……我が強い、と言うのとも違うが自分の主張をどんどん押し出してくるからね。
基本的にああいうやりとりになるんだよ。

「オレオレ詐欺」と言う犯罪の手口も随分巧妙になってきているらしいね。
君も気をつけたまえよ、ショッキングな報せを受けても、落ち着いてから行動するのだよ。

──狼狽したままに動こうとすると、利用する者の思う壺になってしまう。
不安を抱けば、たちまちそれを煽って憎悪へと変えてしまう輩がいる。
「騙される方が悪い」というのは方便だ、悪意を持って騙す者が「悪い」に決まっている。
しかし自己防衛という心がけも必要だ。君は私のようになってはいけないよ。

165 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/07/14(木) 23:51:37
>>161 (部屋が壊されることってあるの?)
まあ、この館も随分古いしね。
契約者の命を狙う人間どもが剣を振り矢を放ち魔術の光を撃つ、それが日常茶飯事なものだから、
内装は頻繁に修復してやらないといけない。

とは言え、これもただの古びた館じゃない。
魔神が封印され、魔神の力が根を下ろした「刻命館」だからね。
内装が傷む程度のことはあれども、部屋そのものが損壊するようなことはないよ。
契約者は魔力を通じて館をある程度自由に増築したりするけれど、
壊すというほどのものでは……いや、確かに廊下や寝室を増築しすぎて
すぐに取り壊したりしたけれどね。決して壊そうと思ってなど……。


──さて、ようやく皆の言葉に追いつけただろうか。
これからは本業の合間を縫ってまめに顔を出せるから、今後ともよろしく願いたい。
暑い日が続くけれど、くれぐれも体をいとうのだよ。
もし暑くてたまらないのであれば、館へ来たまえ。
「氷結クレーン」「氷結ベアトラップ」をサービスするよ。

166 :呪われし名無し:2011/07/15(金) 19:50:51
あ、暑くないです!暑くないからトラップいらないです!

167 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/07/17(日) 09:43:17
おはよう、闇の子ら。
刻命館は鬱蒼と生い茂る森の中に建っているから西日に困ることはないのだけどね、
あまりに木が多すぎて風が通らないのだよ。
朝はまだ、夜の間に冷えた空気の土と葉と水の匂いを楽しめるけれど
太陽が高く昇るころにはどうしようもないね。

匿名で不肖の弟、国王陛下に木をいくらか伐採してもらおうと嘆願書でも書いてみようかと思ったが……
多分ユリアスはそれどころではないだろうね。
政治的な手腕のまずさが知れ渡り人心が離れつつあるらしく、
やれ新しい貨幣を鋳造するとか新しい暦を作るとか、まあ無駄な足掻き──ごほん、いや兄としてはうれしいよ。
あの気弱だった弟が様々な新しいことに挑戦するなんて、想像もできなかったからね。
……憎い憎い仇でありながらやはり血の繋がりは無かったことにできないし、
私にとっては彼と過ごした楽しかった日々もまた、偽らざる記憶なのだと実感するよ。


>>166 (あ、暑くないです!暑くないからトラップいらないです!)
やあ、おはよう。
君は暑さに強い体質なのかな、羨ましい限りだよ。
私などはどうにも食が細くなってしまって、水分ばかり摂り過ぎると胃液が薄くなって
ますます食事がしづらくなってね。
暑さで眠りも浅くなるし、最近はほどよく冷やしている牢屋で午睡を楽しんでいるよ。
仮死状態の人間と相部屋になる点に目を瞑れば牢屋はなかなかに悪くないね。

……君、脂汗をかいているじゃないか。我慢は良くないよ?
まだ大丈夫だからと思っていると、眩暈や吐き気に襲われたりするからね。
──トラップがお好みでないなら、そうだなあ……私のしもべのラミアはどうだろう?
ひんやりとした蛇の尾に抱擁される感覚は悪くないと思うのだけど。
……まあ、ラミアの抱擁を受けた者は力を奪われ魂を抜かれてしまうが、
それはそれで暑さも苦しみも関係ない世界に旅立てるし私はお勧めできると思うよ。
試してみるかい?

168 :呪われし名無し:2011/07/17(日) 13:15:55
>>168にほへと

169 :呪われし名無し:2011/07/17(日) 19:32:30
ご自身を動物に例えると?

170 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/07/19(火) 13:55:01
氷結クレーンを天井からいくつも吊るして動かしてみたら涼感を得られないかと思って試してみたけれど、
クレーンの回転で少しでも風が起きれば冷気が部屋に行き渡る──という期待はやっぱり無理があったようだよ。
光速クレーンの速度なら風が起きるかも知れないけれど、あれでは冷気は出ないしねえ。
あちらを立てればこちらが立たず、と言うやつかな。
いっそ氷結ベアトラップで鉄のヤリを冷やして……いけないな、明るいヴィジョンが浮かばないよ。


>>168 (>>168にほへと)
やあ、それは異国の手習い歌だね。
七音、五音の繰り返しは音読してみると納まりが良いし、
その国の文字を一度ずつすべて使っていて意味も通るというのは驚くべき発想だと思うよ。

……「鮮やかに咲く花さえいずれ散ってしまうと言うのに、この世界で何者が不変でいられようか」……
うん、私は嫌いじゃないよ。どこか諦念のようなものがあって、
しかし「儚い夢は求めまい」という決意は美しいとさえ思う。

時間も水も風もすべて流転する、人間の感情もだ。
──私は不変の愛を信じたい、信じたいがそんなものはないと理解もしているよ。
私を取り巻く環境も人々も、1年と経たずに変わり果ててしまった。
……いや、もしかしたら時間を掛けて少しずつ変わっていたのかも知れない、私が気づかないうちにね。
私自身、変わってしまった。……それともこれが本来の私なのだろうか?
あの日、刑場で火をかけられた時から私は考えるのだよ。
私の中に生まれた憎悪は、本当にあの日生まれたものなのだろうか。
私はずっと、あれを己の身に飼い続けていたのではないだろうか。
もう思い出せないんだ、民と世界を愛し信じ続けようとしていたかつての日々を。

……流転しつづけて辿り着く私の最後とはどんな光景だろうね。
空虚な夢でないことを祈るよ。

171 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/07/19(火) 13:57:22
>>169 (ご自身を動物に例えると?)
これは、何気ない話題のようでいてなかなか難しい問いかけだね。
君の質問に答えるためには、私は自分を知り、動物を知らなくてはならない。
残念ながら私は動物に詳しいというわけではないし、自分のことさえ分からない時がままあるのだよ。

身近な動物で譬えるなら、猫は気ままなようでいて案外執念深いと言うか──
なかなか記憶力が良くて、とりわけ「仕返し」をする生き物だそうだよ。
仕返し、まあ復讐と考えれば共通点が無くもないと言ったところじゃないかな?
こんな私と一緒にされては猫に悪いだろうけれどね。
おそらく私は、どうしようもなく人間らしい人間なんじゃないかと思うよ。
人間を動物と言って良いのか分からないし、少しずるい答えになるけれど。

ちなみにアスタルテは蜘蛛や食虫植物のイメージがあるのだけど、これはあながち外れでもないと思っているんだ。

172 :呪われし名無し:2011/07/21(木) 00:12:38
その異国の歌は、解釈を変えると冤罪を嘆く意味にもなるそうですね

王子様時代には色々と勉学に励まれていたことと思いますが
得意な科目と苦手な科目は何でしたか?


173 :呪われし名無し:2011/07/22(金) 01:39:50
隣の部屋の住人がうるさくて眠れなくてイライラするので
廊下にトラップでもしかけてやりたい気分です

オススメのトラップ教えてください

174 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/07/23(土) 13:24:41
おはよう、闇の子ら。
夏となると外界では色鮮やかな花が咲いているのだろうね。
ここの森は一年を通して代わり映えのない風景でどうにも季節を目で感じられないから、
先日夏らしい花の鉢植えを買い付けて館の中に置いてみたのだけれど、
人間狩りのさなかに鉢が割れたり花が焦げたり、残った花は血の色になってしまったよ。
この館に花を飾るのは良案じゃなかったようだ。寂しいものだねぇ。

175 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/07/23(土) 13:26:19
>>172 (得意な科目と苦手な科目は何でしたか?)
ああ、あの歌は七音と五音のリズムだが、七音ずつの区切りで書き出して
七音目を続けて読み、そして五音目を続けて読むと──という暗号である説だね。
……歌の成り立ちが分からないうえに、そういった読み方ができるとなると
ミステリアスで確かに惹かれるものがある。
「私は無実の罪で殺される。この本を妻にとどけてくれ」……獄中の彼の心境を思うとさぞ無念だっただろう。
国や時代が違えども、人間というのは変わらないな。

王子だった頃……とにかく本を読んでいたよ。
学問もさまざまな分野があるけれど、基本は歴史の書物から学んでいたね。
教師が何人かいて、読んだ本について問答をしながら覚え、知識を発展させていたものだよ。
あまり自分の立場に関係なく、人間の古くからの営みや思想というものに興味があったから、
私は歴史や語学、宗教、哲学、医学、生物学……そのあたりが好きだな。
政治や経済というのは実はあまり得意でなくてね。
次期国王になる身とは言え王がすべてを取り仕切る必要はないと私は思うから、
専門的な分野は臣下の者にまかせて王はそれらの話を聞き決裁すれば良いと考えていたよ。
あとは、芸術や乗馬、魔法術と剣術かな。
音楽やダンスは好きだったしそう悪くないものだと思うけれど、絵画は駄目だったね。
乗馬は及第点なくらいで、剣術は……昔のゼメキアであれば習うことはなかっただろうが
エンゼリオとの国交の問題もあってね、できないよりは良いからと習ってみたけれどどうも苦手だったよ。
理屈は分かるけれど体がその通りに動くかと言うとね……。
だから、あまり大きな声じゃ言えないが魔法についても理論や歴史を学ぶのは得意だったけれど
実技としての魔法は……まあ、特別出来が良いわけじゃなかったね。

ここだけの話、学問についてはユリアスの方が熱心だったものさ。
──第二王子というあれの立場も難しいもので、
「いっそ女であれば国内の貴族やエンゼリオに嫁がせることができたのに」と
そんな空気が王宮の中にはあったんだよ。
そういった周囲の無言の圧力への反発や私への憧れだか対抗心だかで、勉学には真面目だったねえ。
秀才タイプ……とでも言うべきか。
そのわりに、いざ国王になったらごらんの有様なものだから、世の中分からないものだね。

176 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/07/23(土) 13:46:21
>>173 (オススメのトラップ教えてください)
ああ、可哀想に!
1日の疲れを癒すべく眠りに就こうという時に隣人の騒がしさに妨げられる君の苛立ちは想像して余りある……!
人間はほんの数日眠れないだけで精神活動に支障を来たすと言う。
微力ながら、君の安らかな眠りのために私は力を貸したい。

つまり隣人が騒がしくしないようになれば良いのだね?
手っ取り早いのはダメージ系トラップで隣人を永遠の眠りに就かせてやることだが、
君はそこまで望まないかも知れないし、物理系のダメージトラップは大抵うるさいからね。
廊下に仕掛けるものであれば、「魔神の手」をおすすめしたい。
壁に設置するタイプの魔力系捕獲トラップなのだがね、壁から伸びた巨大な手が獲物を握り締めて放さないんだ。
同系では下位の「魔導磁石の壁」、上位の「電神王の手」があるが……
前者は獲物を引き寄せて張り付かせるため動きは封じられるが、暴れたり喚いたりされるとうるさいんだ。
後者は威力が強すぎて死なせてしまいかねず、まあこちらも電撃のダメージがあるからいろいろとうるさく面倒になりかねない。
魔神の手はいいものだよ、獲物の全身を手が掴んで放さず、なおかつ
ぎりぎりと握り締めてくれるさまが見ていて爽快なんだ。
あとは魔力系の混乱トラップが良いかも知れない。隣人は前後不覚に陥り昏倒すること請け合いさ。

そしてもしも魔神の手でも解決せず、君が限界に瀕して何もかもどうでも良いとなったら
物理ダメージトラップの最上位、「ジェノサイドボム」を貸してあげよう。
罠と呼ぶには大味すぎるものだけれど威力は抜群だからね。
隣人も建物も木っ端微塵に吹き飛ぶだろう。
建物に害を及ぼしたくないのであれば、「毒のヤリ」がおすすめだよ。
隣人が廊下を歩いてきたら、すかさず壁から鋭い鉄の槍が飛び出し腹を貫く。
じわじわと毒が臓腑に回り、獲物は苦しみに悶えながら息絶えることだろう!


それでは、私は少々遅い朝食をとってくるよ。
闇の子らに魔神の守護があらんことを。

177 :呪われし名無し:2011/07/23(土) 20:21:21
蚊に刺された。
Gが出た。
小バエうるさい。
人類の敵であるこいつらを一網打尽に始末したい。

178 :呪われし名無し:2011/07/23(土) 20:22:30
アスタルテがアザゼルさんみたいな感じの外見だったら…

…やっぱりなんでもないです。

179 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/07/30(土) 02:06:29
こんばんは、闇の子ら。
……私にとって、2月21日は忘れられぬ日だ。私が火刑台から救われ、
この館に足を踏み入れ……初めて人を殺めた日。
憤怒の炎と無念の死から逃れ、暗き森を迷い、そして憎悪の闇へとたどり着いた日。
それと同じくらいに、7月の26日は忘れ得ぬ──この館の扉が君たちへと開かれ、
私の物語が解き放たれた日だ。
月の光の差さぬ夜、ひとりそっと祝いの杯を……10と5年の歳月に思いを馳せながら傾けたよ。


>>177 (人類の敵であるこいつらを一網打尽に始末したい)
おやおや、穏やかでないね。
──私は、あまり君の言うことに心を動かされないようだ。
私とて別に虫を愛護したりする趣味はないけれど、それらは君に害を為そうと考えて生きてなどいない。
ただ自分達が生きるために生きているだけだよ。
虫も獣も花も、およそ人間以外のすべての生命は生きるだけさ。
害や益をなすのなら、それはただ彼らの生から生まれる副次的な……彼らにとってはどうでも良いことだろう。

人間は実に面白いよ、生きることが何故これほどまでに難しいのだろう?
本能があり、理性があり、知恵を身につけ、野心を宿し……より良く生きようともがく。
「生」に価値をあたえ評価するのは人間だけだと思わないかい?
獅子が兎を殺すのは「生きる」ためだ、人間は「よりよく生きる」ために殺しあう。
……ねえ、君。
君にとっては、確かに蚊や御器齧りや蝿は鬱陶しく邪魔なものだろうね。
しかし殺したいほど憎いのかい?

君が殺したいほと憎むものがいるとするなら、それはきっと人間じゃあないのかな。
それの存在に比べたら、虫など見かけさえしなければどうということはないだろう?


>>178 (アスタルテがアザゼルさんみたいな感じの外見だったら)
アスタルテは黒髪に青い肌、深紅のドレスの女性という姿をとっているけれど、
他にも様々な姿があるそうだよ。
この館では女性の姿でしか現れないが……顔を隠した半人半獣の女性だったり、
腰の曲がった老人だったり、そうそう、君の言うアザゼルという悪魔に似た姿もある。
悪魔アザゼルの「魔界での姿」に似ている、そんな姿もまた彼女の──
そもそもアスタルテの名前も姿も、すべては便宜上のもので仮初の存在だからねえ。
「アスタルテと呼ばれる存在」は、封印された魔神が切り離した力の一欠片。
本質はそれ以上でもそれ以下でもない。

アスタルテの多くある姿の中のひとつが、イヴの今の姿なのだよ。
当初は「イヴ」が私の面倒を見てくれる計画だったようだけれど、
どうやら私のことを見込んでくれたようでね、「アスタルテ」が直々に
指導鞭撻してくれることになったそうだ。

──自分で説明していて思ったが……緋色のドレスや桃色のスーツを着ていても
「魔神の分身」と思うと、何だろうねこの切なさと言うか、落胆と言うか。
魔神の姿がどうであろうと私にとって唯一であり無二の神だけど、
使い魔が魔神の一部となると……アスタルテとイヴを我が神の姿で想像してしまうねえ。

180 :呪われし名無し:2011/08/01(月) 00:31:40
魔神の力を手に入れた当初はやっぱり返り討ちになったりしましたか?
最初のころの失敗談を聞いてもいいですか?

181 :呪われし名無し:2011/08/05(金) 18:57:54
こんなところにあるんじゃ
館にたどり着く道のりで脱落者がけっこうでてそうね。

182 :呪われし名無し:2011/08/07(日) 18:23:04
こんな立派な森なら、かぶと虫とかセミとか虫取り放題ですね!
…って、王子様は虫取りなんかしたことないでしょうか。
むしろ虫とか苦手だったりします?

183 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/12(金) 00:52:47
こんばんは、闇の子ら。
私としたことが……暑気にあたってしまってしばらく休養していたよ。
牢屋はモンスターの合成はすべて終わったことで、素材の人間を置いておく必要もない。
そしてほどよく涼しいからこの季節休むのにちょうど良いんだ、欲を言えば窓があって風通しが良ければねえ。
君たちも暑さで健康を損ねないよう気をつけるんだよ。
日常の生活で睡眠や食事、運動を適度に行わないと体力が落ちて体調を崩しやすいそうだからね。

──私などは人間狩りの激務で運動は問題ないし食事もとっているけれど、
いかんせん睡眠時間がばらつきすぎていて、それで疲れがたまっていたようだ。

184 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/12(金) 00:55:20
>>180 (最初のころの失敗談を聞いてもいいですか?)
ああ、確かに私はほら……前にも話した通り、魔法術も剣術も実技はいまひとつなものでねぇ。
教師相手の訓練でさえぱっとしないのに、いくら魔神を契約したとは言え
そう簡単に狩りができるようにはならなかったよ。
初めてこの館に足を踏み入れた時などは、仮面の男──前の代の契約者、アルデバランだね、彼に襲い掛かられてかわすのが精一杯で、
足は震え歯の根が合わず……噴出す汗と早鐘のような心臓の脈動を抑えることもできなかったさ。
正直、火刑場から救われてから夢と現を境にいるような心境でもあったしね。
……まあ、アスタルテの計らいで私は「電撃鉄格子」の力を借りてアルデバランを殺した。

その後がねえ……たまたまその時、友人の仇討ちとやらで館を訪れていた男を相手どったのだけど、
相手の剣を避ける間合いや鉄格子の作用する間合いと言うものが分からず、よりによって逃げ場の限られた廊下の端で討ち損じたものだよ。
仕留め損ねた私は、罠を仕掛けなおすためにその場を離れようとしたのだが……
この館には階段がなく、代わりに魔力の柱によって1階と2階を行き来するんだ。
その魔力の柱に飛び込んで、転移の術が作動している最中を襲われてしまったよ。
転移魔法は作動しはじめているから身動きがとれず、しかし敵は外から私の体を切り刻む。
あれは拷問のような数秒間だったよ。

……頭上から獲物を狙うタイプのトラップは、間合いによっては獲物でなく私の方に落ちてきたりする。
「魔導クレーン」でしくじって、私が吊られてしまったこともあるよ。
ふふ、結構そそっかしいものだろう? あの頃の私は実に初々しく可愛げがあったものだ。


>>182 (こんなところにあるんじゃ脱落者がけっこうでてそうね)
ふむ、言われてみればそうかも知れないね。
現状でも結構な激務なものだから考えたことがなかったよ。もしかしたら私が相手した倍以上の獲物が、ここを目指していたのかも知れない。
一応この館はゼメキアの城からそう遠くない森の中にあるのだけど、森自体が広く、
この通り薄暗く不気味な場所だから、よほどの決意がなければ引き返したり、運悪く迷ってしまったりする者もいるだろう。
私はあまり詳しくないけれど、どうも底の知れない沼や不気味な鳥と獣の存在が噂されているしね。
……そう考えると、この館にたどり着けた時点で、彼らは選ばれた者なのだろうか。
それは素晴らしいね! 重さに差こそあれ、我が神に捧げるに相応しい魂の持ち主なんだろう。

では、君はどうだろう。君の魂の色を、重さを、見てみたいなあ。少しでいいから、見せてはくれないか?

185 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/12(金) 00:58:18
>>182 (こんな立派な森なら、かぶと虫とかセミとか虫取り放題ですね!)
ああ、この森はほどよくじめじめして薄暗いからね。
種類によっては昆虫など珍しい種類のものが生息しているかも知れない。
……とは言え、館の外に出られないも同然の私には、実際のところは分からないし、虫取りに興じる子供や好事家、学者の姿も見たことがない。
子供が館に迷いこんでくることはあるけれど、虫取り目的ではないしね。
個人的には、どこかの学者がこの森に生息する獣や昆虫、鳥に植物などの研究をして論文でも書いてくれやしないかと期待しているんだが。

ちなみに私は、虫取りというのは嫌いではないよ。
兜虫や鍬形虫の好む木や、効率的に捕獲するための方法も様々で、遊びとしても学問としても興味深いね。
あれも案外、私が今行っている人間狩りに通じるものがあるかも知れない。
事前に目当ての昆虫の生態を調べ、おびき寄せるための仕掛けを施し、そうそう、暗いうちが良いのだよね。

私もかつてはゼメキア王国の王太子として、それなりに周囲の期待に沿えるよう振舞ってはいたけれど、そればかりでは息が詰まるしね。
こっそり城を抜け出して、城のそれとは違った庶民の市場の賑わいを楽しんだり、
屋台の食べ物を買ってみたりしたものさ。
虫も、城の庭園ではやはり庭師が丹精した花に虫がつくことがあったから、庭師が駆除する前にこっそり捕まえて観察したりしていたのだよ。
与える餌によって糞の色が変わったり、少しつついて刺激すると角のような器官を伸ばし刺激臭を放ったり、面白いものだよ。
ただ、まあ中には触れると炎症を起こすものもいるし、迂闊に触ることはしないね。
見るだけなら、あまり苦手を感じる虫はいないかな。

ただ、当時は気にしていなかったが……今は蟻が少々苦手だね。
人間に匹敵する大きさのものを見てしまうと、標本や図鑑より事細かに体の構造は分かるけれど、どうも……ねえ。
顎などはあの大きさで見るとなかなかに怖さがあるものだよ。

君は虫捕りを好むタイプの人なのかな?
ちょうど珍しい標本があるんだよ、この森の中で採取されたらしい、とても大きく珍しい模様を持つ蛾の標本なんだ。
何代も前の契約者が拵えたものらしいのだが、良かったら見ていかないかい?
頭部だけでも触角や複眼、口吻など見所は満載だよ。

186 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/12(金) 01:55:18
そう言えば、この太陽の祝福を受けし地でも祭りが催されているようだね。
──先日、アスタルテに頼み込んでほんの少しだけ外出することができたものだから、
名も無き善良な一庶民を装って様子を見てみたのだけれど……
どうも良からぬ気配を感じると思ったら、突然息苦しくなり体が鉛のように重くなり、一定の距離以上は近づくことができなかったよ。

後から聞いた話によれば、どうやらあの祭り会場には「正義」を掲げる者たちが集まっているようだね。
それでは仕方ない、私にとっては何よりも恐ろしく、憎く、可笑しくてたまらないものだからさ。
きっと正義を招くあの場自体が、「悪である私」を拒むのだろうね。では「正義」とはなんだ? 「悪」とはなんだ?
……正義など、極めて主観的なものを言い換えて自らを欺く言葉だよ。
正義はヒトが集団をなして生きる過程で生まれた、ヒトのための「規律」だ。
正義は己の信仰する行為を後押しする、己のための「方便」だ。
正義のために戦うなどと言って欲しくはないな、もしも私が殺されるのなら、いっそ「正義のために貴様を倒す」などよりも
「自分の幸福と多くの人間の利益のために死ね」と言われた方が比べようもなく嬉しいね。


それにしても正義、正義か……刻命館にも、かつて魔神を封印したと伝えられる勇者の末裔が訪れたことがあったよ。
1人目は、少々きつい雰囲気をまとってはいるけれどミステリアスで美しい女性だった。
彼女も後に覚醒するエリオウスに劣らず「正義感」が強くてねえ。
とにかく魔神が未来永劫復活すること無きように、そして悲劇の連鎖を断ち切るために契約者である私を倒す、
そんな呪いとも呼べる使命に囚われていた。
契約者である私を殺したら、私を殺した彼女が新しい契約者になると思うんだがねえ……まあいい。

187 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/12(金) 01:59:10
私としてはさ、古き時代に魔神を封印した勇者たちの末裔が健在であることに驚いたし、
彼らがまだ魔神覚醒の阻止を使命として生きていることに同情もしたよ。
──確かに、世界を滅ぼすとも、悪しき力で地上を満たすとも、魔神はさまざまに言われていたし恐れられていた。
それを封印しようと立ち向かった勇者たちの勇気、何より実際にやりおおせた能力は賞賛に値するよ。
……彼らはさぞや、人々から称えられ、何より自身の誇りが胸を満たしたことだろう。

だが、果たして魔神を封印した後の彼らは平穏に過ごせたのだろうか?
災厄をもたらすもの、禁忌の存在、そうまで言われていた魔神を封印してしまうほどの力……
それは、魔神が封印された後はどうなるのだろう? 彼らの強大な力は、その後活かされることはあるのか?
むしろ──魔神が無事封印され、人々の熱狂が治まったころ……彼らは畏れられ疎んじられはしなかったのか?
君主であれば、魔神封印の功績により人心を掌握した勇者は己の地位を脅かすのではないかと思うかも知れない。
民衆は、あれほどに畏れられていた魔神を封印した勇者たちの「魔神をも超える力」を、異端として嫌ったかも知れない。

ほら、確か遠い異国の教訓であっただろう?
「飛鳥尽きて良弓仕舞われ、狡兎死して走狗煮らる」というやつさ。

勇者たちは、魔神を封印した後どう生きたのだろうか。
少なくとも、子孫を残すことはできたようだが、別に勇者というものは功績の後についてくる二つ名のようなもので、
彼らの末裔などにやるべきことも期待することも無い気がするけれどね、私は。

188 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/12(金) 02:04:10
館を訪れた術使いの彼女は、勇者の末裔として尊敬を集め、期待を寄せられ、さぞ息苦しかったのだろうね。
魔神復活の完全なる阻止と契約者の抹殺、それを完遂して初めて彼女は勇者という重責から解放されるのだろう。
──だがね、彼女は愚かだった。
確かに彼女が破壊を目論んだ「魔導器」は魔神の封印や復活には欠かせない供物だ。しかしそれだけでは封印はまだしも復活はできないのさ。
契約者による人間狩り、魔神の贄となる魂……それが2つめの鍵。
彼女がこの館に来なければ、魔神の復活のための贄とならずに済んだだろうに、
実に皮肉だ、自分自身が魔神の力となってしまうなんて、悲劇じゃないか!

正義という言葉で自己を正当化し奮い立たせることは、私には下らなく思えるねぇ。
だってそうだろう? 私が悪であるならば、私を陥れたユリアスとザムールは何なのだ?
私に罵声を浴びせ、刑場に詰め掛けた群衆は何なのだ?
私が黙ってあのまま焼け死んでいれば良かったと言うのなら、真の罪を見逃すことになるだろう。
何も知らぬ群衆に、知らぬうちに罪の一端を背負わせていただろう。
私の憎悪が許されないと言うのなら、ひとり真実を背負ったまま死ねと言うのなら、勇者の末裔こそ人間とは思えない。
憎んではならない、冤罪を与えられてもただ静かに罰を受けろと?
それとも勇者の末裔にとっての正義は、ただ魔神にのみ働くものなのか?
はは……はははっ! それこそ正義を謳うなどおこがましい!



────……済まないね、長い話に付き合わせてしまって。
ただ、私はどうあっても正義とは相容れないのだと痛感するよ。正義を私は嫌うけれど、この地での祭りが成功をおさめるよう、
呪われた館の魔神の御許から祈っているよ。

189 :呪われし名無し:2011/08/17(水) 08:52:04
勇者の子孫って何人いるんですか?
やっぱり4人でパーティー組んで来ますか?

190 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/18(木) 02:02:19
今晩は、闇の子ら。
あれから「正義」について考えていたけれど、少々疲れてしまったよ。
正義や悪、そういったものに囚われていなければ、こんなにも心乱されることもないのだろうか。

私は自らの欲望に正直に、魔神の力を狙ってくる獲物は好きだよ。
財宝の噂を聞きつけてくる者も、私の首にかけられた金目当ての者も、可愛いものだと思う。
けれどどうしても、許せないのだよ……正義という言葉を剣と盾に、私を滅ぼすべき悪だと断じてくる者はね。
ああいった輩は、自分が正義であるために悪を必要としているだけだよ。それがたまたま私だった。
……そうだ……私を悪に仕立てたのは人間じゃないか……。


>>189 (勇者の子孫って何人いるんですか? 4人でパーティー組んで来ますか?)
私が実際に遭遇した勇者の末裔は、全部で4人だったね。
館に残っている文献や、私が「見た」事実からすると、500年前に魔神を封印した勇者は5人いたようだけれど。
子孫自体は、それこそ大勢いるんじゃないかい? 中には子を残すことなく命運尽きた勇者もいた……かも知れないけどね、フフ。

私が戦ったのは、まず、先に話した術使いの女性だね。
いまだ魔神の力の片鱗を使いこなせていない私だったとは言え、1人で乗り込んでくるとは肝が据わっていると言うべきか、
蛮勇や驕りと言うべきか……正義や使命といったものによって、少々思考が固まりすぎていたんじゃないかと思うよ。
話の通じなさではエリオウスと肩を並べられそうだ。

その点ではエリオウスはまだある意味冷静だったかも知れないね。
勇者の血とやらに覚醒した後、今は私に勝てないと判断して咄嗟に逃げて行ったよ。
──まあ、それからと言うもの、どんな手を尽くしたか知らないが勇者の末裔らしい仲間を見つけては
何度も私を倒そうと乗り込んでくるものだから、私の方も内心複雑だったのだよ。
あいつは次第に勇者としての使命ばかり口にするようになった。
……最初にここを訪れたときは、妹であるフィアナの安否を気遣う様子だったと言うのにね。
曲りなりにも親友のはずの私を、「邪悪な臭い」とやらで悪と決め付けて切りかかって……ああ、あの時私は何度目かの諦めを感じたのか。
エリオウスは最後には、同じく勇者の末裔とやらのクレリックとソーサラーを連れて3人で戦いを挑んできたが──
ふ、フフ……とてもとても、哀れで愚かな、勇者たちだったよ。最期は仲間割れで死んでいった。

だから言ったんだ、「勇者など、功績の後についてくる名前にすぎない」んだとね。
勇者の血を引くものが、皆善良で強くあれば、こんな結末にはならなかっただろうに。
──エリオウスは、単純で、人を信じすぎたんだ。もっと背後に注意を払っていれば……誰にも邪魔されずに、
2人で決着をつけられただろうに。
エリオウス、私の……親友だった男。出来ることなら、あいつが正義に囚われていたとしても2人で戦いたかったよ。

残念でならないよ。そして、人間の欲望の醜さと強大さに嫌悪と同時にいとおしさを感じる。
そもそも魔神を生み出したのも、人間だったのだからね。

191 :呪われし名無し:2011/08/18(木) 21:16:38
もしも1日だけ外に出られるならどこに行きたいですか?

192 :呪われし名無し:2011/08/21(日) 09:33:11
林檎といえば聖書でアダムとイブが
楽園を追放された元凶らしいですが、
「悪魔の果実」というイメージはあるでしょうか?

193 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/22(月) 23:36:25
暑い日が続いて急に涼しくなったりすると気温の変化などで心身の調子を悪くすることがあるが、
闇の子らは息災に過ごしているかい?

変化しない日々も退屈だが、環境の急激な変化と言うのもあまり良くないものだよ。
私もある日を境にこうして憎悪や復讐の念に駆り立てられて命をつなぐようになったが、
やはり最初のうちは慣れないものでいろいろ苦労したものさ。


>>191 (1日だけ外に出られるならどこに行きたいですか?)
……ふむ……たまには館の外に出てみたいとは思うけれど、
これと言って行きたい場所は思い浮かばないなあ。
ゼメキアに戻ったところで今の私が身を置く場所などないし、
ユリアスやザムールの顔を見て平静でいられる自信がない。
町に出ても、人々の生活するさまを見るだけで、刑場に詰め掛けた群衆の
罵声と熱狂を思い出してしまう。
──私にとって、仇である弟やザムールはもちろん、この館で過ごすうちに見てきた
人間の愚かさ、弱さ、欲深さ、そういったものがどうにも我慢できないものになってしまった。
もちろん、人間の心には悪しきものもあればまた善であるものもあるだろう。
……そうであってもだ、私は人間を許すことができないんだ。
自分もまた人間であること、完全なる善も悪もないこと、それらに耐えられない時があるんだよ。
弱く愚かな人間はいとおしく、許しがたい、私の心を掻き乱す存在さ。

もしも行くのなら、人間のいない場所がいい……山、は森のようで見飽きているから
海がいいかも知れないね。1日中、何もかも忘れてずっと海を眺めるんだ。何も考えずにね。
空をゆく海鳥が鳴き、時折水平線の近くを船が行くかも知れない。それを他人事のように、ただ眺めてみたいねえ。
日が暮れてゆくのを見届けたなら、瞬き始める星を数えながら館に帰るんだ。

194 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/22(月) 23:40:10
>>192 (林檎と言えばアダムとイブが楽園を追放された元凶らしいですが)
ああ、異国の説話と言うか宗教の物語だったかな?
私もあまり詳しくないけれど、本来は「善悪を知る知恵の木の果実」を食べてしまったという記述なのだよね。
その実を林檎だと解釈するようになったのは時代が下ってからで、
もともとの話が興った地域では、その時代に食用の林檎は存在しなかったとか。
知恵の木の実が林檎となったのは、言葉の誤訳以外に理由があるのだろうか、興味深いねえ。
私個人としては、林檎は甘味と酸味のおいしい果物という認識かな。
悪魔の果実というイメージはないし、そもそも悪魔という存在があまり分からなくてね。

知恵の実を食べるよう誘惑したのは悪魔だけれど、その実は何故食べてはならないものだったのだろう?
善と悪を知る「知識」の実──これだけ聞くと、悪いものには思えないんだ。
創造神という存在は、何故人間が知識を持つことを好まなかったのだろう。
……私はひねくれ者なものだから、それだけで神という存在に対して懐疑的になってしまうね。
まるで人間は何も考えずに遊び暮らしていれば良いかのような話じゃあないか。
──まあね、謀略によって追われた私としては
いっそ知恵などなくても良かったと思わないでもないけれど……何とも釈然としないね。

歴史書というものは、大抵「勝った者」「生き残った者」が記し、それを是とする権力者が伝えていくものだ。
宗教もまた、歴史の縮図じゃないかな。とりわけ善と悪について語るものは、
起源をたどれば民族同士の諍いのようなものさ。
もちろん、それを信仰することで自分の生に意味や潤いを得られるのなら結構。
しかし、まあ……信仰もほどほどが良い……と個人的には考えるよ。
正義という美酒に酔い狂信する人間に、私は憎まれているからねえ。あれはいけないよ。

林檎を食べるのは大いに結構、1日1個の林檎は医者を遠ざけると言われるくらいだから、栄養のあるものだろう。
君も林檎を食べるのは構わないが、妙な知恵の実には気をつけると良い。

195 :呪われし名無し:2011/08/23(火) 12:24:22
魔導器の偽物持ってきたふてぶてしい輩をどう思いますか?

196 :呪われし名無し:2011/08/26(金) 20:13:12
弟じゃなくて妹だったら…とか考えたことあります?

197 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/30(火) 09:49:56
おはよう、闇の子ら。
気づけば夏の暑さも和らいで、風が心なしか爽やかになってきた気がするよ。
私も虫の声というものを堪能したいものだけど、この館を取り巻く森には
あいにくそういった風流な存在はいないようだよ。


>>195 (魔導器の偽者持ってきた輩をどう思いますか?)
ああ、「魔将軍」ジャドーのことだね。
……アスタルテは「随分となめられたもの」と珍しく怒りを露にしていたようだけれど、
私は別の意味で彼に興味があるねえ。
「将軍」と呼ばれるからにはゼメキアなりエンゼリオなりで地位のある人物だと思うんだが、
私の記憶ではゼメキアにはジャドーという人物は……
まあ魔導器の紛い物を取引の材料にするくらいだし、何より自分自身の似姿を生み出して使役する男だ。
偽名の可能性もあるしそもそも鎧と兜の姿では判別しがたいところだね。
しかし不思議じゃないかい? 仮にエンゼリオの人間だとして、
魔法を研究している彼が将軍などという地位を得られるだろうか。
今でこそゼメキアとエンゼリオの関係は随分と良くはなっているけれど、
国の成り立ちが成り立ちだからねぇ。エンゼリオで魔法を学ぶのはどうかと思うよ。
──何より、偽物を持ち込んではきたが彼は実際に「魔神の杖」を持っていた。
そして外見も能力もオリジナルと遜色ない「クローン」と呼ばれるしもべすら作り出し使役していた。
彼はどこで魔導器を手に入れたのか? その知識と技術はどこで身につけたのか?
謎の多い男だよ。傲慢な言動をしてくれたが、まあそれだけの力はあると思うよ。
魂もなかなかの……良質で重いものだったからね。

ただ、契約者である私の立場からすると面白くはないね。
偽物の杖を携えてアスタルテに取引を持ちかけた時、私のことなど眼中にもなかった様子だったからさ。
まるで「おまえなどいつでもひねり潰せるのだ」と言わんばかりにね。
当の契約者を他所に勝手に話を通そうとしないでいただきたいものだよ。

──ジャドーはあくまでも魔導器と引き換えに自分の願いを叶えようと目論んでいたから
魔神と契約するつもりは無かったようだけど、
そんな真似をされたら私としては黙ってはいられないさ。
と言うより、魔神と契約し魔神を復活させる以外に、願いを叶えてもらうことなどできるのだろうか?
魔導器が本物で、しおらしく差し出せばアスタルテはもしかしたら受け取ったかも知れないが
あくまでも彼女は使い魔だからねえ、願いを叶えることなどできるのかな。
……出来ないとしても魔導器と魂をきっちり頂戴するだろうことは分かるけどね。

198 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/30(火) 09:51:55
>>196 (弟じゃなくて妹だったら…とか考えたことあります?)
いや、少なくともこうなってから想像したことはないねえ。
昔は少しだけ考えたりもしたけれど。

私がユリアスの策略に嵌められたのも、要するにユリアスにとって私の存在が邪魔だったからだよ。
第一王子の私が健在である限り、第二王子のユリアスは王位に就けない。
フィアナの婚約者が私である限り、ユリアスの想いは成就しない。
──ふふ、あれの立場になって考えてみると、実に八方塞がりだね。

ユリアスもあれで昔は大人しくて良い子だったんだよ。
勉学も魔法も努力するしね、私の後をついてきては兄さん兄さんと……あの頃は可愛かったなあ。
今はまあ、別の可愛さがあると言えばあるかも知れない。
あれは兄である私を純粋に慕っていて、しかし兄の婚約者であるフィアナに恋をしてしまった。
そうして葛藤するうちに、ザムールにつけ入られてしまったのさ。

ユリアスがもし王女だったら、まずフィアナへの恋心というのが芽生えるかどうか……
同性であっても恋情のたぐいは否定できないけれど、ここまでこじれなかっただろうね。
それに、王女なら王位後継の争いにはなりにくかろうね。
あくまでも私に対抗するのであれば、王女ユリアスが
ゼメキア王家と釣り合う家柄の人間と婚姻関係を結び男子を産み、
私が死んだ後の王位継承権に噛ませる……まあ回りくどいやり方ではあるけど、
権力だけ欲しいのならそれもありだろう。

ユリアスが弟でなく妹であったなら……私は謀殺されなかったのではないかと思うね。
その点では「ありえない幸福な未来」に憧れもするけれど、
しかしそれでは……まあ、何だ……この館の物語が記されることもなかっただろうから、ねえ。

199 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/30(火) 09:58:11
──もしユリアスが女だったら……
私とフィアナが婚約したように、ユリアスがエンゼリオに輿入れしたかも知れないな。
……誰とかが問題だ、エリオウスか?
エリオウスとユリアスが組むなんて、何とも面倒と言うか厄介と言うか……いや王女ユリアスなら違う性格も有り得るのか。
どうだろうねえ……。

まあ、起こり得ない話について考えてもきりが無いね。

アスタルテ、そろそろ食事の用意を頼むよ。

200 :呪われし名無し:2011/08/30(火) 16:51:47
あの世で 俺にわび続けろとか言われた人に似た境遇なのかもしれんね

201 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/31(水) 02:34:38
こんばんは、闇の子ら。
今頃君たちは眠りについているころだろうか?

私は珍しく獲物の来訪が無いものだったから早めに床に就いたのだけど、
目が覚めてしまったよ。
何とはなしに窓からわずかに吹き来る夜風にあたって、色々なことを思い出していたんだ。
30年にも満たない生の中で、思えば随分変わったものだよ、私も……私の周囲も。
変化は突然訪れるものなのだろうか? 少しずつ積もっていく心の澱が変化をもたらすのだろうか?


>>200 (あの世で俺にわび続けろとか言われた人に似た境遇なのかもしれんね)
ああ──異国の物語にはあまり詳しくはないけれど、勇者であり、何より人間であり……
それゆえに魔王と変じていった青年の物語だったかな。
個人的に、私は彼の境遇について同情むしろ共感を禁じ得ないよ。
……魔王など最初から存在しない、ただ人間が生み出したもののひとつに過ぎない。
私が契約を交わした魔神とてそうさ、魔導実験のさなかに生まれてしまった──
人間の生み出した「予定になかった」存在だ。

君の言う「あの世で俺にわび続けろ」という言葉は実に人間らしい、魂の叫びとも言うべきものだね。
どれほど望んでも叶わない願いはあるし、どれほど研鑽を積んでも届かない境地はある。
かの魔術使いもまた、立ち止まるわけにゆかず、しかして届くことのない親友の存在に苦しんだのだろうね。
──しかし、ひとつ解せない点を挙げるとするならば……何故彼はそうまで憎みながらも「親友にして好敵手」に甘んじていたのだろう?
ともに過ごすことで苦痛しか得られないのなら、彼は離れるべきだった。
相手に、他人にどう思われても良いんだよ、自分の心が耐えられないのなら離れるべきだ。
他者との友情や愛情といったものに打算がないわけがないだろう?

202 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/31(水) 02:39:29
(続き)
そして魔王となった英雄もまた、ただ強く善良な勇者だったのだろうか?
「親友」のことを、省みずに──ただ身勝手な信頼を寄せていたのではないだろうか。
「裏切られた」「騙された」という言葉は、とても勝手だ。
……私もまた「裏切られた」という念を頼りに半ば闇の住人と化した命を繋いでいる存在だからね、
自戒、自嘲、後悔……そんな思いをこめて言おう。
信頼は、己の判断でするものだよ。だからこそ、信頼の結果予期せぬ結果にたどり着いたとしても責任は自分にある。
「裏切られた、騙された」……それは相手に罪と責任を被せ、
また自分は思考せず判断せず流されていただけの人間だったという告白に他ならない。

……ああ、私もまったく未熟で愚かだったものだ!
ぬくぬくと王太子の座に守られて醜いものから遠ざけられ、
そのくせ自分は国と民を愛しているから、民は応えてくれるのだと……だからこそ民の信頼に応えようと思っていた。
その結果が、これだよ。私は愛する弟の謀略によって国王殺し、父殺し、国家への反逆という
大罪人の烙印を押され、誰も私の言葉に耳を傾けてはくれなかった……!
──ふふ、他人を信頼してはならないというわけではないよ。
ただ、信頼するという行為は、私たちが想像する以上に大きなものだ。そして、自分の選択なのだ。
後になって「自分は知らなかった」と言うのは、どうだろうね?

……つまらない長話に付き合わせてしまって済まないね。
亡霊の戯言だと忘れてしまうのも君の判断だ。

203 :館主の日記 ◆TRAP/sBKOc:2011/08/31(水) 03:03:23
──エリオウス、君との決着は……とても寂しいものだったよ。
親友で、悪友で、私は君の妹との婚儀が決まっていた。

君が初めてこの館を訪れ、今の私の姿を見たときこう言ったね。

「わが友にして妹の婚約者」
「きさまから血の匂い、邪悪な匂いが匂うわ!」
「さてはお前か、この館に住み着いて人々の魂をすすっているという闇の住人とは!」

なあ、エリオウス。君は「ゼメキアの第一王子は死んだ」「館の主から禍々しい気配を感じる」……それだけで、
私を私でないと信じたんだな。
それも君の、付き合いの長い親友への信頼だったのか?
寂しいなあ、実に寂しいよ。私のことを、見ていなかったんだね、君は。

勇者の血を引く仲間を集め、私を倒そうと躍起になっている姿を見るたびに、私は体の芯が冷えていくような感覚に落ちていったよ。
だから私は、決めたんだ。
「これはただの獲物だ、見知らぬ人間どもと同じ、獲物なんだ」と。

最後の来訪では、3人目の仲間が加わっていたっけね。
──勇者の血を引く仲間の、秘められた野心に気づかず……君は仲間に、背後から倒されたんだ。
私は「勇者の子孫」である君と戦うのはご免被りたかったよ。
どうせ決別し戦うことになるのなら、親友でありフィアナの兄である君と戦いたかった。
……寂しかったなあ。
そのくせ今際の言葉が「済まないフィアナ、おまえの王子を改心させることはできなかった」とはね。
ある意味君らしい、手の込んだ悪ふざけだよ。

──皮肉なものだ。もう、私を私として憎み、命を狙っているのは、憎い仇のユリアスとザムールだけになってしまったよ。
最後の楽しみ、悲願の成就の時まで、エリオウス、ゆっくり話し合おうか。
もう君の魂も魔神の贄、私の魔力となったんだからさ。

204 :呪われし名無し:2011/08/31(水) 03:06:47
英雄に賞賛もお姫様も持っていかれた魔法使いは
王殺しと魔王の汚名を英雄にかぶせました。
その後、英雄は本当の魔王になりましたとさ。

…という話か。確かに似てるな。

205 :呪われし名無し:2011/09/06(火) 18:41:07
昔に戻りたいと考えたことはある?

206 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/09/21(水) 10:40:16
長らくの不在が続いて済まないね、闇の子ら。
便りのないのは元気な証拠とは言うものの、私の場合はどちらかと言うと
語らいの時を持てないほど心が沈みきっていたり、
心どころか命が危ういことがままあるからねえ。

館の外は嵐のようだ。森が雨風にざわめき鎧戸ががたがたと揺れる音が聞こえてくるよ。
……急の嵐なら、暖を取ろうとこの館に足を踏み入れる獲物もいるのだけどね、
嵐が数日も続いていれば誰も外に出やしなくなる。
しばらくは私もゆっくり休めそうだよ。
──もしも君が畑を耕して暮らす民であるなら、畑は財産であり命にも近いものだろうが、
様子を見に行くなどおすすめしないよ。
自分の命より大切なものなんてそうそう無いものだし、様子を見に行ったところで
自然の力に対して人間にできることなど無いに等しいのだからね。
農作物に限った話じゃない、何かを作るのに、作り手がいなくなったらどうしようもないのだから。

207 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/09/21(水) 10:41:52
>>204 (確かに似てるな。)
ふふ。君の言う通り、考えれば考えるほど、私と彼の境遇は似ていると思うよ。
──そう、こういった話はどこにでもあるんだ。
ただ「勇者」「魔王」「お姫様」、そういった存在があることで、それらの物語が語り継がれるだけでね。
勇者だろうが魔王だろうが、人間なんだ。人間が育んだ感情が形になったものだ。

歴史に残らなかった人々にだって、そういった物語はあっただろうね。
嫉妬、憎悪、そんなたぐいの感情が起こした「悲劇」というものがさ。
物語に登場する名前にとらわれず、もっと簡単に見てみるといい、
それはどこにでもある、近しい他人を妬み憎むようになる人間の心の物語なのだからね。

もちろん、殺したいほど憎んだとして、実際にそうする人間と思いとどまる人間はいる。
両者の違いは、いったい何なのだろうね?
感情が勝ったのか、理性や道徳が勝ったのか……ああ、こうして言葉にしようとすればするほど、
陳腐になって本質からまた遠ざかるように思えてならない。
私が言えたことじゃないが、君も気をつけたまえよ。
人間の心というものは、存外もろいものだからさ。
心の器に妬みや憎しみがたまってゆけば、いずれ器を壊してあふれ出てしまう。
……壊れる瞬間は、本当にあっけないものなんだよ。そして壊れてしまったら二度とは元に戻らないんだ。

208 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/09/21(水) 10:49:21
>>205 (昔に戻りたいと考えたことはある?)
そうだねえ、以前の私なら考えていたよ。
どうしてこうなってしまったのだろう、戻れるのならあの頃に戻りたい──
そうして、今の境遇を悲しみ失われた過去を思ってばかりの日々が確かにあったよ。

──「時の砂」という魔術具がある。
これは時計の砂が落ちきるまでの間だけ、過去の世界に行けるという物なんだけれどね。
何度かこれを使って古の勇者を始末したり魔導器を探したりしたものさ。
時の砂を手に入れてから、一度は訣別したはずの過去をまた思った。

……それでも、もう戻れはしないよ。戻りたいとも、もう思えない。
仮に平和だったころに戻ったとして、私はどんな顔をしてユリアスに接すればいい?
私は、今の私は、弟が抱えていた憎しみを知ってしまった。
こんな形で憎悪があふれなかったとしても、私とユリアスがそこにいる以上、きっと歪みが生まれるだろう。
私の記憶ごと時間が巻き戻ったとしたら、私はあの頃と同じように……
弟の葛藤にも家臣の野望にも気づくことなく、ただぬくぬくと美しいものだけを見て笑っているのだろうね。
それが正しい姿、あるべき姿だとは……思えないのだよ。
私たちの未来は、薄氷を踏みながら見ていた夢だった。
遠からず歪んで、罅が入って壊れてしまうものだった。

……「あの時ああしていれば」といった想像は、気休めになるかも知れない。
けれどそういった妄想は現実の役になど立たないさ。
次は同じ過ちをしないように注意することはできる、けれど
同じ過ちすら許されないことがある。
──私は、もう過去にも過去に近い場所にも戻れないほど遠いところにいるんだよ。

209 :呪われし名無し:2011/09/21(水) 12:48:56
イヴさんは使い魔だそうですが、召喚する時は音の出る円盤を使ったんですか?

210 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/09/25(日) 00:54:09
こんばんは、闇の子ら。
季節の移ろいから取り残されたような館だけれど、空気が澄んできて
夏の無遠慮さからどこかよそよそしい秋のそれになっていると感じるよ。
木々の梢から見る空も、高くなった気がする。


>>209 (イヴを召喚する時は音の出る円盤を使ったんですか?)
ああ、魔物を育てて戦わせる者たちの世界でのイヴだね。
──あの世界と私が存在する世界は異なっているけれど、神の気まぐれか茶目っ気か、
ごく一部でだけ繋がりめいた縁ができているそうだ。
私が知るイヴは使い魔見習いで、「召喚」するものではないし、
もっと言うと彼女は「そこにいる、けれどそこにいない」ようなものなんだよ。
魔神が創りしアスタルテの試作品のような位置づけだけれど、アスタルテとは異なる「個」だ。

ここではない世界のイヴが、私の知るイヴと全く同じ姿だとしても
存在そのものが同一のものかは神のみぞ知るところ……なのだろうねえ。
ちなみに、私のトラップではないけれど……魔神に関わった者の中には
「スエゾー」という魔物をトラップとして使う者がいたそうだ。
私が殺した前代の主アルデバランの仮面と瓜二つのトラップが過去に存在していたりするし、
イヴにしてもスエゾーにしても同一である証拠はないけれど、いろいろと想像はかきたてられるね。
それにしてもアルデバランの仮面があんなに役に立つのなら言ってくれれば良かったのに、
アスタルテときたら私には全く別の仮面ばかり寄越すんだよ。
最初のうちは何とか使いこなそうと努力してみたけれど、正直無くても困らないと言うか──
あ、やあ、アスタルテ。いつからそこに居たんd

211 :イヴ ◆TRAP/sBKOc:2011/09/25(日) 01:05:04
……あーあ。なーんで余計な一言を我慢できないのかなぁ、ご主人。
いつも無口だった分、なんかたまってんのかな。
アスタルテ様がご主人にお説教してるよ。悲鳴っぽいのが聞こえる気もするけど空耳かな?

あっちのイヴは元気に活躍してていいよねー、自分のことながら羨ましいってか誇らしいってか複雑だよ!
て言うかあれはイヴなのかな、イヴに似た子に同じ名前つけたとかそういうのなのかな、自分でもなんか良く分かんないや。
こっちの世界は重苦しいし、キュートでチャーミングでラブリーシャイニーなイヴがいると微妙に空気読めてない感なのは分かるけどさー。
イヴと会う方法からして内緒話みたいな扱いなのはどうかと思うよね!
イヴみたいな子がいた方がコントラストっての? ギャップっての? なんかそういうの味わえると思うし。
人間狩り以外の時間のご主人についても取り上げられそうだし、悪くないと思うんだけどなー。

でも、秘密の方法でも出てこられただけイヴはまだ良かったのかな?
イヴは使い魔見習いだけど、それにすらなれなかったヒトがいっぱいいるしねー。ヒトって言っていいのか微妙だけど。

じゃ、ご主人とアスタルテ様の長い夜は放置してイヴは寝るよ。オヤスミー!

212 :呪われし名無し:2011/09/25(日) 15:27:12
アスタルテのトラップ技術は館主のそれを遥かに凌駕するようですね。
なのに何故手駒を欲しがるのでしょうか?

213 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/09/30(金) 11:16:35
ご機嫌よう、闇の子ら。
朝晩は空気が肌寒いくらいになってきたね。
私も……外には出ないけれど衣替えをしないといけない。
冬に向けて暖炉を掃除したり、薪も仕入れておかないといけないし、
館に籠もって暮らすというのもこれはこれで季節だけは感じられるかな。


>>212 (アスタルテは何故手駒を欲しがるのでしょうか?)
私が使うトラップはそもそもが魔神の力の一部だからね。
アスタルテの方がその力との親和性が高いのもやむなしだろう。
ただ、彼女が言うには……彼女の使うトラップの力は人間を殺すことに特化しているそうだよ。
いかに罠の連鎖で獲物の抵抗する間もなく仕留めようと、欲しいのは人間の魂だからねぇ。
アスタルテが使うと連鎖が起こり人間の魂を抜き取れず、
私が使うと連鎖は起こらず人間の魂を抜き取ることができる──
同じ魔神のトラップでも何故そうした違いがあるのかと考えて、
やはり私が人間だからだろうかと思ったよ。
アスタルテは人間と同じ姿をしてはいるが、魔神の一部だからね。
多分、人間が絶望や憎悪のような感情に囚われて魔神と契約を交わすことに意味があるのだろう。

人にあらざる魔神の殺戮よりも、人であるものの殺戮の方が業が深い、とも言えるかも知れないね。
もっとも、殺戮という表現も獲物どもの言い分で、私は私の正義に則り戦っているだけさ。
……正義と言うには、いささか感情に走ってはいるけれどね。
国ひとつ治める者は一声挙げて手を振れば戦を起こす。
それに比べれば私の行いなど実につつましい。手にかけた人間の数も100かそこらだよ。


この太陽に祝福されし地で、また祭りが始まったよ。
今度は私を拒む気配を感じなかったから、アスタルテに掛け合って
館の外に出られるようにしてもらったんだ。
どうやら様々な世界からヒトが集まっているようだから、是非遊びに来るといい。

214 :呪われし名無し:2011/10/01(土) 07:01:31
ということはアスタルテとイヴでお留守番な場面もあるわけか。
その間に獲物が来ちゃったらどうすんだろ。

215 :呪われし名無し:2011/10/01(土) 13:15:38
トラップの事でバケツとか黄金のタライって館主さまのアイデア?
それともアスタルテかイヴのアイデア?それとも他の場所で入手したもの?

216 :アスタルテとイヴ ◆TRAP/sBKOc:2011/10/02(日) 03:01:20
フ……たまには望みの通りにさせるのもいいだろう。
自由と呼ぶにはあまりにも瑣末な、一時の夢……それしきのもので
多少なりと英気を養ってくれれば私にとって何の問題もない。
精々祭りとやらを満喫することね。

「キャハ! 利口な館主を育てるにはアメとムチってやつですよね、アスタルテ様!」
ええ、そうよイヴ。
とりわけあの男にはアルデバランの始末をさせたのだから、
私欲に溺れ役目を忘れたらどうなるか……骨身に染みているでしょう。
どうせあれはもう魔神の駒、憎しみの檻に囚われて何処へも逃れられなどしない……。
仮初めの楽しさに触れようとも、いずれ此処に帰るしかないのだと
あれも分かっているはずです。

──数日程度なら留守番と言うものをやってやらぬでもない。
本来ならば契約者以外の人間と会話をすることなど考えたくないが、
これも魔神復活までの暇つぶしとして楽しませてもらうとしよう。

217 :アスタルテとイヴ ◆TRAP/sBKOc:2011/10/02(日) 03:04:44
>>214 (アスタルテとイヴでお留守番な場面もあるわけか)
ようこそ、刻命館へ。現在主は不在のため、
私、アスタルテと不肖の見習いイヴがお相手しましょう。フフフ……。

そうですね、館主が不在の間に人間どもが現れたら、少し惜しい気もしますが
私の手で始末しましょう。魂を抜き取ることはできませんが、潰すことは造作もありません。
人間如きが徒党を組んで来たところで魔神の身にも館にもなんら問題はありません。

「たまにはアスタルテ様もトラップ使って昔のカンを取り戻したりしたいんじゃないデスか?」

そうね……仕掛けがないのは物足りないけれど、無力な人間が為す術も無く
罠に弄ばれ散ってゆくのは悪くない眺め──。


>>215 (バケツとか黄金のタライとか)
フフ、あれらの混乱系トラップは冗談のような存在ですが、悪いものではないですよ。
与えるダメージこそ期待できませんが、頭部への衝撃で獲物の歩みが覚束なくなることもありますし、
少し頑丈な獲物ならば、コケにされたと怒り出して猪のように突っ込んでくるでしょう。

バケツと黄金のタライは今の契約者の発案ではありませんが、
館の歴史から見れば比較的新しいものです。
かつてはカビンというトラップがありました。私が「生まれた」時からカビンはありましたね。
あれはただの花瓶ではなく、獲物の頭に被さることで視覚を封じ、連鎖を繋ぎやすくできますし……
アブラカビンなどは炎系のトラップで火だるまにできます。
その上あれを連鎖に組み込むと報酬の掛け率が上がりますので、便利なものですよ。
「押し」や「延命」にも役立つ、トラップマスターを目指すなら基本のトラップなのです。
どうぞ皆様もカビンを活用して存分に狩りをお楽しみ下さい。



それでは今宵はこれにてお暇いたします。
朝目覚めた時、真上にタライが──とならないよう、くれぐれもお気をつけて。


218 :呪われし名無し:2011/10/07(金) 19:43:57
館主さんが帰って来るタイミングを見計らってタライでもしかけてみるかな

219 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/10/10(月) 01:46:42
ただいま。留守の間、2人が客人をもてなしていたのかい?
済まないね、ありがとう。
……祭りはなかなかに新鮮で興味深いものだったよ。
戦うにも様々な方法があり、信念があり、理由があるものだと頭では理解していたけれど、
ああいった場で実際に言葉を交わしてみると
自分独りで考えても分からないであろう発見があるものだねえ。


──ああ、分かっているさ、アスタルテ。
別に今更、私は私の戦いの理由や目的を他に求めたりなどしない。
他者の意見を聞いて成る程と思いこそすれ、それで私が抱いた憎しみも闇も消えはしない。

……この世界には、私のことを知らない人間がいるだろう。
その誰かにとって私の存在は世界の中に含まれない。
私の世界にも、見知らぬ誰かは含まれない。
そう考えると……私の戦いは、「世界」の外にまで手を伸ばす傲慢かも知れない。
それでも良いと思う私は、やはり勇者が倒すような悪なのかも知れない。
……別に、それでいい。
目的さえ果たせれば、もう、それだけで充分だ……。


>>218 (タライでもしかけてみるかな)
──とは言え、やはり普段とは違った雰囲気で会話していると
いかに楽しかろうと慣れないものは疲れるね。心地よい疲労ではあるけれどさ。
トラップ使いを少し休んでいたから腕が落ちているかも知れないし
一休みしたら一狩りしておくとしよう。

……ああ、紅茶を淹れてくれたのかい、アスタルテ。
ありがとう、書斎で少し調べたいことがあるから、そちらでっ──!?

≪落下してきたタライが頭部にコアヒットし21ダメージを受けた≫
≪HP 79/100≫

…………。
……フ、フフ……瞼の裏で星が飛んだよ……。
ドアを開けようとして立ち止まる真上に仕掛けるとは、「分かってる」ね……。
ところでこのタライは私のトラップではないね、まあ仕掛けたおぼえがないから当然だが。
トラップを勝手に起動させる技を持つ者がいるとは聞いたことがあるが、
これは想定外だよ。館を留守にすること自体がイレギュラーなんだけどもね。
少し凹んだが、廃棄するのももったいないしねえ……丁度いい、
湯を張って足湯にしようか。ラベンダーの精油でも使ってさ。

──タライや落とし穴は訓練された者同士での戦いか、
さもなくば演出上「それっぽい物」を使っているものだからね。
良い子も悪い子も真に受けて実践すると面倒なことになるよ。


220 :呪われしお祭り参加者:2011/10/12(水) 16:56:32
遅くなったけどお祭り参加モツカレー。モツカレードゾー。
甘口・中辛・辛口があるけどどれがいい?
あとライスとナンではどっち?
では呪われし名無しに戻りまーす。もう少しで完走、頑張れー!!

221 :呪われし名無し:2011/10/15(土) 08:38:13
紅葉ってご存知?
館の周りの森は常緑樹っぽいけど、あれが全部紅葉したら窓からの景色は綺麗だろうね〜

222 :呪われし名無し:2011/10/15(土) 13:55:04
超強力整髪剤と各種ヘアカラーを置いておくので、いつもと違う髪型にチャレンジ一年生(C)某教育出版社してください

223 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/10/15(土) 17:52:35
ご機嫌よう、闇の子ら。
冷えるにつれて虫の声も静かになってきたね。
心なしか体を満たす空気も澄んで、星や月が冴え冴えとして見える。


>>220 (モツカレードゾー)
ああ、ねぎらい痛み入るよ。君も祭りに参加していたのかい?
楽しいものだね……私はこの通り、暗い森でひっそりと語らうものだから、
ああいった濃密な数日を駆け抜けるのは、楽しかったよ。
心地よい……疲れと、満足と、反省と……この日常に戻ってきた時の
安堵と寂しさ──ふ、まあいい。

カレーかい? いいねぇ、夏の野菜をふんだんに使ったカレーも良いけれど、
季節を問わず香辛料に食欲をそそられる。
私は中辛にしようかな。たまに甘口を食べたい時があるが、やはり辛さが無いと物足りない。
しかし辛口も作り手によっては本当に辛いからね。中辛が一番良いよ。
そして一緒に頂くのならナンの方が好みかな……パンの方が馴染みがあるのでどうしてもね。

この物語も終幕が近づいている。魔神の復活を願いながら精一杯完走を目指すよ。
私の物語に触れてくれた君たちへの、せめてもの感謝の証さ。


>>221 (紅葉ってご存知?)
紅葉と言うのは、秋になると木々の葉が鮮やかな黄色や赤に変化するのだよね?
言われてみれば、この森はいつも緑と言うには深すぎる鬱蒼とした様相だが、
館の周りが紅葉になったらきっと綺麗だろうねぇ。
そしてゼメキアの観光スポットになって人間どもが群れを成してやってくる……
それを私が端から狩って狩ってまた狩って、紅葉狩りとは良く言ったものだ。

暑さや寒さが厳しければ人の暮らしもつらいものになるが、
そのおかげで甘い果実を食べることができるし、美しい景色に心癒されることもある。
自然というものは、人の考えの外で上手く回っているものだと感じるよ。
人間が知恵をひねって暮らしていても、世界の理には敵うまいよ。

──ふむ、紅葉狩りか……。
青い空の下、野山が鮮やかに染まるさまはさぞ壮観だろうね。私も見てみたいものだ。
私の周りは、いつも赤く染まっているけれどね。

224 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/10/15(土) 17:55:08
>>222 (いつもと違う髪型にチャレンジ一年生)
おや、ありがとう。
やはり身だしなみには気を遣っていたいし、まあ獲物どものイメージに応えてやるのも館主の気配りだからね。
普段の髪型は王子だったころと大して変わらないものだけど……こんなに沢山
用意してもらったら、遊び心が疼いてしまうね……。

──髪を金色に染めて、額から左右に分けて……全体的に少しクセをつけると、ほらエリオウスみたいになったよ。
「俺は勇者の血に目覚めたぞ!」……ははは。……あの馬鹿……何が親友だ。

──イヴがちゃっかり付け毛を用意してくれたので、長髪にして結い上げて……サタンクラウンを載せてみよう。
……フィアナ……。……ああ、フィアナ……。

──黒く染めて、前髪を揃えてサイドを長めにしつつ後ろを短く整えてみる。
……アスタルテが何やら睨んでくるのでやめよう。
ミレニア嬢の黒髪は良いものだと思うんだけどねぇ。

ちなみに普段のままで前髪を少し流して、後ろに付け毛を尻尾のように足すと
ユリアスそっくりになるよ。
嫌なことに気づいてしまったので、それは忘れていっそ白銀に染めてみるとしようか。
鏝でゆるやかな癖をつけても良いし、思い切って逆立ててみるのも……おや、悪くないね。
目元に化粧を施したら実にスタイリッシュな悪役っぽいよ、
この恰好で過ごしていたら私の物語を再び世に送り出したいなんてオファーが来るかもしれないね。

225 :イヴ ◆TRAP/sBKOc:2011/10/15(土) 17:59:46
……ご主人が寂しい遊びをしてる……。
なんだかなー、イヴ見てて目から魂のしずくがあふれそうだよ。
遊びってか、現実逃避? なんかそんな絵になってきてるしさあ。

とりあえず現実に戻ってこれるように人間たくさん呼び込んでこよっと。
魂いっぱい捧げて、ご主人の魔力は増えるし魔神さま復活に近づくし、いいことだらけ!

それじゃ今日はこれで! またねー!

226 :ザムーノレ:2011/10/17(月) 13:39:50
だから…、私には…、ザムール閣下の真似は……無理だと言ったんじゃ……。
むしった私の髪を返せ……、あの禿爺……。

227 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/10/20(木) 00:37:20
今晩は、闇の子ら。
そろそろ冬支度をしなくてはね。暖炉の掃除をしておこうかな。
服も冬物を出して……古くなった物は処分しないといけない。
気温の変化で体調を崩さぬよう、気をつけるんだよ。


>>226 ザムーノレ(影武者)
……まったく、お前もとんだ災難だったねえ。同情するよ。
なかなかの魔術の腕だったけれど、それが災いして影武者役にされたようだね。
しかし、姿を似せるのに髪まで失うとは……変化や幻惑の魔法を使ったとばかり思っていたんだが。
失われた髪の代わりと言ってはなんだが、髭をむしって頭に植えてあげよう。

でもさ、お前も悪いんだよ?
無理だと思ったなら逃げれば良かったのに……そんなに始末されるのが怖かったのかい?
ザムールの処罰を逃れたとて、私に殺されるかも知れなかったのに?
命を大事にするのは良いことだけどもね、矜持を捨ててでも他人に従うべき時、
そして身の回りのすべてを捨ててでも逃げるべき時は見誤ってはいけない。
恨むのなら、あの老獪邪智なる大魔導士を恨みたまえ。
あれの本性に気づかずにいた点では、私も父上もお前と同じ罪だ……。

お前には同情するし、残される家族も哀れでならないが──
私は人間の魂を狩る契約者、ここは魔神の館。
私はここを訪れる人間を等しく獲物としてもてなすことにしているんだ。
なに、安心して待つといい。いずれザムールもそこへ行くだろうからさ。

それじゃ、おやすみ。

≪物理系ダメージトラップランクB:ライジングフロア≫

228 :呪われし名無し:2011/10/23(日) 09:59:43
          ┏  ━ゝヽ''━.,,ハ,_,ハ,.━.从〆A!゚━━┓。
╋┓“〓┃  < ゝ\',冫。’  .;゙ ・ω・ミ/^l ..∠ _ ,'´ゝ.┃.       ●┃┃ ┃
┃┃_.━┛ヤ━━━━  ,-‐-y'"゙"''゙゙"´  | ..━━━━━━━━━ ━┛ ・ ・
       ∇  ┠─へ ヽ、,;' # ・ ω ・ ミ 冫そ _'´; ┨'゚,。
          .。冫▽ ,゚'<  ミ∩===[==]=l==つ;; 乙 / ≧  ▽
        。 ┃ ◇> ミ         ; 、'’ │   て く
          ┠─ム┼. ';,         ミ ゙》凵レ─┨ ミo'’`
        。、゚`。、    i/ ;;,        ,;⊃ o。了、'' × o
       ○  ┃    `、,~ "∪"゙''''''''''"゙ .ヽ◇ ノ 。o┃
           ┗〆━┷ Z,' /┷━'o/ヾ。┷+\━┛,゛;

            話 は 聞 か せ て も ら っ た !
         >>1 に は 山 ほ ど 説 教 が あ る ! !


          ┏  ━ゝヽ''━.,,ハ,_,ハ,.━.从〆A!゚━━┓。
╋┓“〓┃  < ゝ\',冫。’  .;゙    ミ/^l _∠ _ ,'´ゝ.┃.       ●┃┃ ┃
┃┃_.━┛ヤ━━━━  ,-‐-y'"゙"''゙゙"´  | ..━━━━━━━━━ ━┛ ・ ・
       ∇  ┠─へ ヽ、,;'         ;ミ 冫そ _'´; ┨'゚,。
          .。冫▽ ,゚'< ⊂ミ===========;; 乙 / ≧  ▽
        。 ┃ ◇> ミ         ; 、'’ │   て く
          ┠─ム┼. ';,         ミ ゙》凵レ─┨ ミo'’`
        。、゚`。、    i/ ;;,      ;;;, o。了、'' × o
       ○  ┃    `、,~ ""゙∪''''''''''"゙ .ヽ◇ ノ 。o┃
           ┗〆━┷ Z,' /┷━'o/ヾ。┷+\━┛,゛;
       ス マ ン 乗 り 込 む 場 所 間 違 っ た


229 :呪われし名無し:2011/11/06(日) 21:12:11
部屋に罠を仕掛けられて困っています
ふっかふかの布団と毛布と枕
そろそろ寒くなるこの時期、気持ち良すぎてベッドから一歩も出たくなくなり
毎朝遅刻寸前です

230 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/11/11(金) 10:58:22
おはよう、闇の子ら。少し留守が長引いてしまってすまないね。
ゼメキアはここしばらく冬の訪れを近くに感じる気候だったけれど、
急に温かい日があったと思ったらまた冷え込んで、あまり体に優しくないね。
甘い実りや鮮やかな紅葉には必要なものなのかな。

温かいものを飲んで、体を冷やさぬよう気をつけないといけないな。


>>228 (ガシャーン!!)
ッ!? な、なんだいきなり!
窓から侵入するとは無礼な!
……異国の書物で読んだことがある……怪しげな館を探索していたら、
廊下の窓を突き破って犬の姿のアンデッドが飛び込んでくるんだ……
おまえもそういった類のものか?

──あ、こらっ。間違った、じゃないよ。
わざとだろう!? わざと窓を二箇所壊していったな!? 寒いじゃないか!
大体「話を聞いていた」んだろう? ならば間違いではなかろう。
それとも君が勘違いをするような、私と共通点のある何者かに説教をしに来たのかい?
そう慌てずともいいじゃないか、まあゆっくりして行きたまえよ。
私も君をもてなしたいんだ、窓の修繕に金がいるからね。

──逃がさん……逃がさんぞ……。金でも魂でも、必ず奪ってやる。


>>229 (部屋に罠が)
ああ……分かる、分かるよ……何故だろう。
王族であったころ、罠など知らなかったころの私も君と同じ思いをしていたよ。
公務を終えて寝室に戻れば甘い言葉で誘惑してきて、その抱擁に応えようとすればひやりとした肌触りにぎょっとさせられる。
そのくせ朝になったなら温かい腕で引き止めてくる、気まぐれな罠だ。

寒くなってくると衣類だけでなく寝具も温かいものに替えるけれど、
あのふんわりとしつつも確かな感触で包んでくれる喜びは何者にも代え難いね。
毎朝声が誘うんだ、温かいここから出るのなどやめて、今日は1日のんびりと過ごしてしまおう……とね。
──罠というものも様々あるけれど、ヒトの本能と精神に訴えかけるタイプはつらいものがある、
罠との戦いじゃないのだよ。自分との戦いだ。
しかも毎日続くのだから、少々精神力が弱まっている時は抗いがたい魅力になってしまう。
しかし、まあ、かと言って寝具を薄いものにしたら風邪をひいてしまうからねえ。
私にできることは「頑張れ」と応援することくらいだろうか。
私も闇の住人といえども所詮はヒトの身、毎朝戦いを強いられているよ。一緒にこの戦いを生き抜こうじゃないか。

差し入れにこれをあげようね。鉄の器に熱湯を満たして蓋をしめ、タオルで包んだものだ。
これをベッドに入れておくと朝の修行の難易度が跳ね上がるよ……ふふ。

231 :呪われし名無し:2011/11/11(金) 17:15:11
その差し入れは親切なのか更なる罠なのかわかんねw

232 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2011/11/14(月) 01:03:03
御機嫌よう、闇の子ら。湯冷めしないよう、暖かくして過ごしたまえよ。
床に就く間際に入浴すると血液の流れが活発になって却って寝つきにくくなるらしいねぇ。
難しいものだよ……と思っていたらナーガエンプレスが寒そうにしていたので、
何か改善策がないか思案しているところだよ。半身が蛇であるうえに、露出度が高いからな……どうしたものだろうね。
女性は腹部や下半身を冷やすのは良くないよ。


>>231 (親切なのか更なる罠なのかわかんねw)
ははは、何を言うんだい!
私にとって、ここを訪れ言葉を交わしてくれる君たちの存在は半ば同胞のようなものなんだよ。
だからこそ親しみをこめて闇の子と呼んでいるんだ。
そして私も経験している冷えと温もりの波状攻撃による消耗……それに打ち克つためには、鍛錬しかない。
私だって契約者として罠を操り戦う日々だからね、日頃の鍛錬を怠るわけには行かないさ。

獅子は千尋の谷へと我が子を突き落とすと言うが、強くなって生き抜いて欲しいという親心だろう?
私もまた、親愛なる闇の子らへそんな愛情を注ぎたいと思っている。

──親切と見せかけた罠と思ってもらっても、まあ、あながち間違いではないというか……
試練を乗り越えたなら、それはそれで「おめでとう」と喜ぶんじゃないかなあ、たぶんね。

233 :呪われし名無し:2011/11/14(月) 09:35:00
    ハ,_,ハ,
   ;゙ ;ω;;,,/^l
,-‐-y'"゙"''゙゙"´  |
ヽ、,;'   ; ω ; ミ    私の割ったガラスだ……
 ミ====[==]=l==ミ    払わせていただきます……
 ミ  ヽУ ̄ ̄/;;
 ';,.   /請求/ ミ
  ;;,,    ̄ ̄ ,;;゙
   ∪"゙'''"゙∪


234 :呪われし名無し:2011/11/17(木) 05:31:56
ポーカーやらない?

235 :呪われし名無し:2011/12/01(木) 18:18:03
問1
湖が見えてきました。さてその深さは?

問2
1本1本が長いスパゲッティがあります。その1本を食べきる時間は?

236 :呪われし名無し:2011/12/24(土) 18:21:27
性なる夜だけど館主さんには関係無いよねっ!←ライトノベルにありそう

237 :呪われし名無し:2011/12/30(金) 12:06:10
館主さんは年末も新年も関係ないよね!

238 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2012/01/16(月) 01:57:29
寒さの厳しい折、親愛なる闇の子らは健やかに過ごしているだろうか。
長らく留守にしてしまい済まない、取り急ぎ魔力室から君たちをお持て成ししよう。


>>233 (払わせていただきます……)
──先ほどの勢いとは打って変わって随分しおれているじゃないか。
そんな風にされてしまうと、どうも、こう……毒気を抜かれると言うか、
どうにもやりにくいね。

……と、以前の私なら言っただろうね。フフ。
館のガラスを割ったのは君だ、そして私は君にガラスの代金を請求した。
君が支払うのは当然の義務で、私が受け取るのは当然の権利だからね。
では頂くよ。
人間でない君がWarl貨幣を持っているのはちょっと予想外だねぇ。もしかして、重い魂を持っていたりもするのかい?
少しだけでいいから、見せてくれないか……君の魂の色をさ。


>>234 (ポーカーやらない?)
生憎とポーカーの経験はあまりないのだけど、手札で揃えた役の強さを競う遊戯……ギャンブルと言うべきなのかな。
お手柔らかに頼むよ。ハンディキャップは要らないけれど、そうだな……もし私が勝ったら、君の魂が欲しいな。
いいだろう? 素人同然の私を相手にするんだしさ。それくらいのスリルがあった方が楽しいと思うよ。

さて、ポーカーのルールはどうしようね? クローズド、スタッド……君はどちらが好きだろうか。
私は素人ながらスタッドに心惹かれるねぇ。まあ、こんなタイプが格好のカモになるのだろうけどね。
……察しがついているだろうが、ポーカーの入門書を片手に会話している状況だよ、ふふふ。
一応役については把握しているとも。異国のボードゲーム「麻雀」に比べれば覚えやすいものだ。


239 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2012/01/16(月) 02:01:24
>>235 (湖が見えてきました。さてその深さは?)
それはいわゆる心理テストというものかな? 身構えずに素直に答えたいのだけど、
似たような文章でも答えが自分の何を示すのか異なったりするから少し緊張してしまうよ。

さて、湖か……私はこの館を出て、薄暗い森を歩いているんだ。
どれだけ歩いたのか、時間も距離も分からないくらいになったころ、突然目の前の景色が開けて……
そこは陽光が燦々と降り注ぎ、柔らかな草と可憐な花が咲いている場所なんだよ。
眼前に広がる湖の水はとても透き通っていて、どれくらいの深さなのか分からない。
濁ってはいないのに深さが分からなくて、私は困惑する──分からないと言いながら、内心では恐ろしく深いのだと思っている。
そんなところだろうね。

次はパスタだね。1本が長いと言うことは、1本分を口に入れればそれだけで間違いなく口が一杯になってしまうねえ。
──いや、もしかしたら口に入りきらない長さのパスタを、食べては続きを口に入れ、食べては続きを口に入れ……
そんな有様になるのかな。
場所はどこか、ともにする相手がいるか、それにもよるけれど、長いと言うくらいだから3分くらいはかかりそうだね。

……この答えで私の何かが見透かされると思うと、ぞくぞくするね。
私自身が気づいていないものだとなお楽しみだよ。
思い出した時で良いから、是非答えについて教えておくれ。


>>236氏の語る「性夜」というものについて、私はどうにも腑に落ちなくてね。
もともとはひとつの宗教において、特別な日だったのだよね?
特別な日であるなら、大切な人と過ごすのも良いし、自分のやりたいことで1日を過ごすのも良いだろう。
恋人と過ごすのも、家族と過ごすのも、友人と過ごすのも、独りで過ごすのも、自分にとって良い1日となるならそれで良いじゃないか、ねえ?
宗教からして、自分にとって都合の良いものを信じるようなものなんだからさ。
そういった行事を商いに取り入れ消費を促すのもまあ、悪ではないだろう。しかし踊らされるばかりではいけないよ。
君たちが真に願う過ごし方をするべきだ。
性なる夜という風潮に対して異を唱えるのも、自分の自由ではあるけれど……赤の他人に対して怨念を燃やすだけで1日を費やすのは、
特別な日でなくとももったいないと思わないかい?
怨念で生きる私が言うのもどうかと思うけれどね、ふふ。

……私などは恋人と過ごそうにもフィアナはもう、私の命令は聞いても笑いかけてはくれない。
家族にいたっては考えたくもない、友人はもう殺してしまった、せめて独り静かに物思いに耽ろうとしても人間どもが押し寄せてくる。
性夜も聖夜も館主には関係ないんだよ!

一年の終わりも、新たな一年の始まりも、人間を狩って狩って狩って……魔神に捧ぐ魂は増える、けれどね。
一年を振り返る時間すら私にはないし、新たな年を目標を持って迎えようにもそんな時間はやはりないんだ。
館は年中無休ではあるけれど、真夜中だろうと人間が侵入してくるのにはほとほと困っているよ。
──まあ、私が彼らの立場であるならば、同じようにしているだろうけどね。
適度にうまい話や現金でならず者どもを集めてさ、数人ずつ徒党を組ませて時間差で乗り込ませるんだ。
当然そんなごろつき風情が館主を倒せるとは思わないが、心身が少しずつ疲弊してくる頃合いを見計らって、主力を送り込む。
とどめは当然私の手で刺す。

……>>236氏流の表現を借りるならば……
「私の使い魔がこんなに  ああ、すまないこれ以上を言うのは危険なようだ
「これは親友ですか?」
「とある館主の獲物目録」
……陰鬱さが欠けるねえ。「デスプリンセスは笑わない」は結構好みなのだけど。

240 :館主 ◆TRAP/sBKOc:2012/01/16(月) 02:06:30
では、今宵はこれで失礼するよ。
待たせてばかりの不義理な私だが、君たちさえ良ければ……またここを訪れて欲しいと願うよ。

おやすみ、闇の子ら。
君たちを苦しめる憎しみや怨念は私が背負おう。
君たちを悩ませる悪夢は私が引き受けよう。
親愛なる闇の子らが、健やかに心安らかに……いや、闇の子供たちにそういった挨拶は似つかわしくないか。

新たに迎える1年で、私も君たちも悲願を成就できるよう、呪われし館から祈っているよ。

241 :呪われし名無し:2012/01/16(月) 17:51:00
みれにあ☆すてっぷ について

242 :呪われし名無し:2012/01/16(月) 20:45:59
仮面ってあるじゃないですか。「助けを呼ぶ悲鳴」とか「断末魔の声」とか。
あれって館主さんがいろいろなうら声出してるんですか?
助けを呼ぶ悲鳴で「キャー助けてー!」とかやってると思うと笑えるんですがw

せっかくなので「当主の嘲笑い」をお願いいたします。

243 :呪われし名無し:2012/01/20(金) 19:25:05
人間を材料にドラゴン作れるとか謎すぎる…
ラミアとかゾンビとかゴーストとか単純なのは納得いくんだけどね。

244 :呪われし名無し:2012/02/19(日) 15:33:01
福引きやってかない? 最初の一回はタダでいいよ。

245 :呪われし名無し:2012/06/06(水) 07:38:56
最も恐ろしい罠は何ですか?

246 :ススワタリ:2012/07/03(火) 20:21:24
ススー…

247 :呪われし名無し:2012/07/15(日) 06:07:03
館主様…
この地は7月を過ぎると闇に還ってしまいます。
…御無事の帰還、お待ちしております。

248 :呪われし名無し:2012/07/28(土) 22:16:39
☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆

 ◆◇◆招待状◆◇◆ 館主様ならびにアスタルテ様、イヴ様

 沈みゆく太陽板、最後の宴に参加しませんか?
 落日のその日まで、みんなでぱーっと騒ぎましょう!

  太陽板打ち上げ会場(こちらが正面玄関です。下は携帯用入り口)
  http://www.alfheim.jp/~narikiri/narikiri/test/read.cgi/TheSun/1342192155/
  http://www.alfheim.jp/~narikiri/narikiri/test/read.cgi/TheSun/1342192155/i

 ・手土産大歓迎☆
 ・パーティーを知らない客人を見かけたらぜひお声をかけて下さい♪
 ・過去にいらした方も遠慮なくお越し下さいませ!
 ・それでは、お待ちしております。

☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆*゜ ゜゜*☆



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