HAPPY BIRTHDAY ♪ KYUSHU PASSで九州特急旅 その4 九州横断特急1号止まる
先日行ってきました九州乗り潰し旅の記録、4回目です。
JR九州の誕生日月に3日間特急・新幹線(みずほ除く)乗り放題となる『HAPPY BIRTHDAY ♪ KYUSHU PASS 2015』というフリーきっぷを使用して、特急満喫乗り鉄旅行をしてきました。
さぁ旅の始まりと勢い良くスタートした初日の最初の乗車『九州横断特急1号』でありますが、とちゅう豊後荻駅にて前走の列車が動けない状態となっている為、しばらくこの駅で停車しますという状態になりました。
状況も良く分からないけどとりあえずしばらく動かなそうという事が分かったので豊後荻駅にて色々と撮影をする事にします。『九州横断特急』の停車している1番ホーム直結の駅舎はホーム側から見ると『荻駅交流館』となっていて、市営の図書室と共用(間借り?)しております。
建物を出ると『豊後荻駅』と書かれております。
再び駅舎に入ります。市の施設を兼用しているためかやや広めです。
停車中の『九州横断特急』も撮影し放題です。最初は何人か撮影する方がいたのですが、停車時間が長くなってきてほとんどの人が車内に戻ってしまいました。
車内後部の運転席には運転士でも客室乗務員でもない方がいたのですが、話を聞くと熊本からの『九州横断特急4号』の運転を担当するとの事で移動の為に乗車しており、11時半頃までに熊本に到着しなくてはならないとの事。しかし状況が分からず困ったなぁという感じでした。
ダイヤを調べてみると、該当の列車は豊後荻駅を7時3分に発車した始発列車(始発駅豊後竹田 2420D)でその10分後には隣駅である滝水駅へ到着しているはずでした。
つまりの所、後続の『九州横断特急1号』の発車時刻である7時50分にはすでに立ち往生していたわけで、何故直前の駅に来るまでこの状況が把握出来ておらず、かつ1時間半近くも情報が伝わって来ないという異常性は気になりました。
客室乗務員よりアナウンスがあり「前走の列車はこの駅まで引き返してきて、お客様をこの列車に乗せてからの発車となります」の様な内容でした。ひとまずはなんとかなりそうです。
そして豊後荻駅に停車してから30分ほど経過した頃についに前走車がゆっくりと戻って来ました。
エンジントラブルなのかな?と思わせるようなスローっぷりで隣の2番線に到着すると、数名の高校生が降りてきました。そのうち男女各1名が『九州横断特急』へ乗り、残りは駅の併設施設の方が車で送ってくれるので乗っていくとの事で駅へ残りました。
該当の車両は大分側がキハ40-8102、熊本側がキハ47-3509の2両編成でした。
3時間近くも足止めをされていた学生さんはやっと学校へ行けると安堵の表情。
約40分ほどの遅れで豊後荻駅を発車した『九州横断特急』。途中の熊本駅の停車時間が15分、終着の人吉駅での『いさぶろう3号』への乗り継ぎに31分、これならなんとか間に合いそうです。
学生らの話によると前走の列車は空転により前に進む事が出来なくなり、ついには止まってしまって最終的に進む事を諦めて引き返してきたとの事。
たしかに豊後荻を出てからはひたすら長い上り坂が続き、当『九州横断特急』もかなりの空転が見られます。後部運転席にいた移動中の運転士さんも「こりゃ朝露だな。雨なら大丈夫なんだが・・・」との声。ディーゼル車なので煙の多さが空転の酷さを表しています。
前走車の越えられなかった坂を過ぎた辺りにて、学生さんらから歓喜の声が漏れました。移動中運転士さんも「普通列車はエンジン2発だけど、こっち(九州横断特急)はエンジン3発だからね。あとほとんど空車なのと満車なのでも違うよ」と言っておりました。
だがしかし、そうは問屋が卸さないのでした・・・
快適にとまでは行かないまでも煙をもうもうと吐き出しながら坂を上る『九州横断特急』も徐々に速度が落ちていきます。
後部デッキにいた我々(自分、学生さん、移動中の運転士さん)からヤバイよ的な空気が漂い始めました。
どんどん速度は落ち、今にも止まりそうな状態に。それでもかろうじて前には進んでおります。GPSによる速度モニタでは最低で2km/hという低速になっておりました。後部運転席まで壁が無いので鉄道無線が聞こえてきます。運転士さんの指令との無線が聞こえてきます。
要約しますと
指令「運行状況はいかがでしょうか?」
運転士「今にも止まりそうな状態です」
指令「了解」
絶望感が漂う内容ですね。もう、こうなってはひたすら坂を登りきる事を祈るしかありません。
客室乗務員からの車内放送でも「ただいま、当列車はタイヤが空転している為、速度を落として運行しております。」と流れました。タイヤじゃないよ、車輪だよ!とか突っ込みたくもなりますが焦りが出ているんでしょうねぇ。
実際豊後荻駅から波野駅まではひたすら急な上り坂が続きます。豊後荻駅が標高515mに対して、波野駅はJR九州の駅では最高標高の754mで標高差239m(11.1km)、豊後荻駅までも玉来駅289mからの標高差226m(9.7km)ととにかく長い上りが続いております。
豊肥本線では立野駅のスイッチバックが有名ですが、これは隣の赤水駅との標高差が190m(7.9km)とかなりある為に設けられているわけですが、スイッチバックが設けられていないこの区間は豊肥本線では最も急な坂となるわけです。
通常ならばこの11.1kmを約12分程で走る『九州横断特急』ですが、約3倍の35分程をかけてなんとか上りきりました。運転士さんには拍手喝采をあげたいくらいです。なんとか波野駅へ到着すると本来7時23分に発車予定の始発列車豊後竹田行(2421D)が交換待ちをしておりました。こちらもたいへんお疲れ様でした。この時10時42分頃でしたから3時間20分ほど停車していた事になります。
この時点で約1時間の遅れとなってしまいました。
この時の様子を後面展望のビデオにて撮影しました。
果たしてこの後人吉駅で乗り継ぎは出来るのか!?
移動中の運転士さんは無事に『九州横断特急4号』の運転に間に合うのか!?
次回に続きます。
本日のここまでの旅程
発駅 | 発時間 | 着駅 | 着時間 | 乗車時間 | 路線名 |
別府 | 7:50 | 人吉 | ?:?? | ?:?? | 日豊本線・豊肥本線(九州横断特急1号) |
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